連立離脱表明の公明・斉藤鉄夫代表 地元、広島の関係者の反応は…

山中由睦
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 公明党斉藤鉄夫代表=衆院・広島3区=が10日、自民党との連立解消を明らかにした。斉藤氏の地元、広島の公明党関係者からは様々な声が上がった。

 県本部代表の栗原俊二県議(65)は、自民党の「政治とカネ」の問題に妥協せず、連立離脱を判断した姿勢を支持するという。夏の参院選後、県内の党員から寄せられた意見の中で、最も多かったのが自民党との向き合い方だったといい、「党員の思いを重く受け止めた結果だ」と言う。

 ただ、今後の自公関係については頭を悩ます。「広島で築き上げた自公関係を一気に崩すわけにはいかない。対立関係は避けないといけない」と話した。

 「まさか離脱するとは……。全く想定していなかった」。斉藤氏の後援組織幹部の男性(83)は驚きを隠さなかった。

 1999年に始まった自公連立について、男性は「公明が、核兵器禁止条約の締約国会議について政府のオブザーバー参加を求めるなど、『与党内野党』として自民のブレーキになっていた部分があった」と評価してきた。

 自民党新総裁に保守色の強い高市早苗氏が選ばれ、公明党の役割がより重要になると感じていただけに、政治の先行きに不安が募る。「少数与党の自民、連携してきた公明の双方にとって厳しい状況になる。政治の安定という意味でも、国民にとってプラスとは思えない」

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この記事を書いた人
山中由睦
広島総局|政治、経済
専門・関心分野
地方政治、地域医療