AI新交通の実証実験 公共交通空白地域で乗り合い運行 安中市

角津栄一
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 群馬県安中市は10月から、AI(人工知能)を利用したデマンド型交通システム「AI新交通」の実証実験を始める。公共交通の空白地域が広い旧松井田町エリアで、11月29日まで運行する。

 市は、旧安中市の一部エリアで人による配車でデマンド型交通を導入しているが、AIを活用することで、より効率的な配車、乗り合いが可能になるという。運行は月曜~金曜の午前10時から午後4時30分まで(祝日、振り替え休日は除く)。

 停留所は約250カ所。公共施設やスーパー、コンビニ、金融機関、観光施設などに加え、消火栓やゴミステーションなどに設定した。徒歩移動を少なくするため、停留所間の距離は300メートルを基本に設定しており、坂道などアップダウンがきつい場所では、300メートル以下のところもある。

 エリア外で利用が多く見込まれるJR磯部駅、公立碓氷病院も停車所として設定している。停留所の目印として、「こうめちゃん」の顔が印刷されたポスターを掲示する。掲示が難しい場所もあり、詳しい場所は市ホームページで確認できる。

 乗車運賃は1回あたり大人300円、小学生以下150円。碓氷病院を乗降場所とした場合は大人700円、小学生以下350円。支払い方法は現金のみ。予約は電話やLINEスマートフォンアプリの三つの方法があり、利用希望日の1週間前から利用希望時間の20分前まで予約可能。

 運行車両は2台。旧松井田町エリア内に営業所がある高崎駅構内自動車、ツバメタクシーの2社に委託する。

 AI新交通の本格運行は、運用方法や台数、停留所の設置箇所など検討項目が多いため、2026年3月ごろを予定している。問い合わせは市都市計画課(027・382・1111 内線1223)。

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