2024年8月のセルフステートメント
当初、「沖縄県でのアメリカ空軍兵による日本人女性への性暴力事件は、神奈川県でも起きていた問題である」という趣旨を書こうとしていましたが、急遽内容を変更します。
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フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』にて、2024年8月4日と11日に、「あきらめない僕たちの歌」前編・後編が放送される予定でした。
この回は、東京都杉並区高円寺にあるライブハウス『無力無善寺』を取材しました。
しかし、女性ライブミュージシャン「つはる」さんが、このライブハウスの経営者「無善法師」氏から、性暴力を受けた経験をブログに書いていたのを、Xにて発表しました。
この声は、性暴力被害経験のある色々な方に広まり、フジテレビに放送中止を求める要望が多数寄せられました。
事態を重く見たフジテレビは、「あきらめない僕たちの歌」の放送中止と、番組内容差し替えを発表しました。
残念ながらザ.ノンフィクションのテレビ放映が中止になりました pic.twitter.com/Ch0hp4bQya
— 無力無善寺 (@muzenji) August 3, 2024
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『性暴力被害の告発』という、声に出すだけでも勇気のいる発表を、無力無善寺の経営者は、公式サイトで「事実無根のデマ」と否定しています。
それだけならまだしも、Xにて、声をあげた「つはる」さんを誹謗中傷するようなポストを連発し、「つはる」さんがたびたび否定し、消耗している状態にあります。
性犯罪被害者が、一見すると不合理な反応や行動を示す
— 女たちのデータベース広場 (@females_db_park) July 28, 2024
これを「5F反応」という
性的暴行を受けているとき、例えば笑ってしまったり、その後も加害者と普通に連絡をとったり、ときには自ら喘ぐふりをすることも
これを不可解に思う人もいれば、「自分だけじゃなかった」と救われる人もいる… https://t.co/PthFmaReHW pic.twitter.com/SdEP3pkQEC
死ねと送り続けたのは良くなかったと反省しています。
— つはる (@fuukeinohitotsu) August 7, 2024
あなたにめちゃくちゃに心を壊され続けていたので耐えられず送っていました。
元彼ランキングであなたを3位にしたのは、「無善菩薩にもいいところあるし」と思うようにすることで、自分の心を軽くしようとしていました。 pic.twitter.com/edfpM5Sy1a
無力無善寺は、2千円で誰でもライブ活動ができるという手軽さから、多くのミュージシャンに愛されていましたが、経営者はそれを「標的の選別」に悪用していたと思われる声があります。
無力無善寺の店主、言い分はあるみたいだが、何がどうあれ、そもそもライブハウスの店主が出演者の女性に手を出してはだめでしょ。その時点で完全アウトだ。立場の非対称性(権力関係)とそれに伴う潜在的な加害性、ということに無頓着過ぎる。
— 高畑 信吾 - ShingoTakahata (@jagalele) August 7, 2024
「つはる」さんは、2012年にも性暴力被害の経験があることを公表されました。
2012年に大学時代の同級生に不同意性交されました。
— つはる (@fuukeinohitotsu) August 7, 2024
2014〜2015年にやってたバンドで
許せるわけないという歌をうたってて
初めて無力無善寺へ行った時、無善菩薩にそのときのライブ音源を渡しました。
色々な人というのはデマです。 pic.twitter.com/D1XrQtFch1
この件は、自身も性暴力被害の経験がある、俳優・フェミニストの石川優実さんや、「つはる」さんや石川さんなどと共に、フェミニズムパフォーマンスを展開されている「ババカヲルコ」さん、それだけではなく、性被害経験のある数多くのサバイバーたちが、声を上げました。
性被害経験者の中でも、その被害経験をパワーに変えて、「性教育」「性暴力」を含めた『性問題活動』ができるのは、限られています。
動けるパワーがある人だけが、動けるのです。
影響で動けないままの性被害者の腕をつかんで、一緒に声を上げる、そんなことは絶対にできません。
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放送は中止されましたが、性被害者への二次加害、誹謗中傷は止まりません。
性被害者は何も悪くありません。
「被害者にも責任があったんじゃないか?」という「被害者非難」は、被害者をさらに追い詰めます。
悪いのは、全て『性暴力の加害者』です。
ザ・ノンフィクション放送延期について
— つはる (@fuukeinohitotsu) August 5, 2024
先日、フジテレビのチーフプロデューサー、制作会社スタッフの方と話し合いをしましたが、そのことを聞いた方で、まるで落ち着いて対話できる状態じゃなかったとか、命を断つと言ったから延期になった、とツイートされている方がいました。
(続きます)
フジテレビ「ザ・ノンフィクション」のチーフプロデューサーと8/2に話し合いをしました。結果無力無善寺が出る回は延期に。その後番組の取材を受けた方の事実と異なるツイートにより私は嫌がらせを受けています。止めたいのでメールのスクショを公開します。
— つはる (@fuukeinohitotsu) August 10, 2024
二次被害を止めるためにご理解ください。 pic.twitter.com/jlMiwDqHpm
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性暴力加害は、『初犯は防げない』という認識が広まりつつあります。
また、性加害の当事者は、大抵の場合、指摘されても自分の行為を否定することで、「自分が大変なことをしてしまった」という現実から「逃避」することで、自分の精神を正常に保とうとする心理行動が働いてしまいます。
性加害者が、「自分の加害」に向き合えるようになるには、長い時間がかかります。
(これは、僕自身が「性加害の経験」もあるから、言えることです)
しかし、加害者が「自分の性加害に向き合う」のは、『再犯防止』のために、必要なことなのです。
性加害者の治療で有名な、精神保健福祉士の斉藤章佳氏は、『再犯防止』に重点を置いたプログラムを行っています。
プログラム受講者の再犯率は低くはなく、再犯で服役した後もプログラムを受け続ける人にも、「希望を捨てずに」対応されています。



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