道路でハブにかまれ男性死亡 奄美群島で11年ぶり 「気温高く活動が活発」鹿児島
奄美群島で今月4日、男性が毒ヘビのハブにかまれ、死亡しました。ハブによる死者は2014年以来、11年ぶりです。 【画像を見る】毒ヘビのハブ 「出血毒」は筋肉を溶かすことも “国内最強”とも呼ばれる猛毒のヘビの姿 県によりますと、今月4日午後10時半ごろ、奄美群島の道路上で男性が左足首をハブにかまれました。男性は病院に救急搬送され、血清などを使った治療を受けましたが、翌5日に病院で死亡しました。県内でハブにかまれて死亡したケースは、2014年の加計呂麻島以来、11年ぶりです。 ハブは、県内では奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島に生息していて、今年度は8月までに24人がかまれる被害を受けています。 ハブは気温の高い時期に活動が活発なことから、県は ▼道路は中央を歩き ▼不用意に草むらに入らず ▼夜は照明を持って歩くなど、注意を呼びかけています。 ■ハブってどんな動物? ハブはクサリヘビ科マムシ亜科ハブ属の毒ヘビです。ハブの毒は出血毒で、かまれると激痛と腫れが広がり、筋肉が溶かされて、ひどい場合は死亡することもあります。 ■ハブの生態と行動パターン ハブの行動は気温に大きく影響されます。18度から27度(特に24度前後)の気温で最も活発となり、30度以上及び10度以下ではほとんど活動しません。年間では4月から6月と9月から10月が最も活動が盛んな時期です。 主な活動時間は日没から夜10時頃までと、朝4時から6時頃までです。 餌の80%以上は野ネズミで、他に鳥類やトカゲ、カエルやイモリなども食べています。ハブの1日の行動範囲は100m以内で、動く速度は約1m/分ですが、逃げるときは素早く動きます。 ■攻撃動作の特徴 ハブは待ち伏せて攻撃してきます。S字形にした体を瞬間的に伸ばして相手にかみつくため、全長の3分の2の距離までが攻撃範囲となります。また、ハブは温度が高い物体が接近すると反射的にかみつくという習性があります。 ■ハブに咬まれないための7か条 ハブによる咬傷を防ぐために、次の7つの対策を心がけましょう: 1. 道路の中央を歩く
2. 不用意に草むらに入らない 3. 夜は照明を持って歩く 4. 草むらに入る時は深い長靴を履き、棒であらかじめたたきながら進む(ハブを見つけたら1.5m以上離れる) 5. やぎ小屋、牛小屋などの戸を開けて入る時は、上下左右・頭上を確かめてから入る 6. 草むらや川岸などで作業をする時は、つばの大きな帽子、厚手の長袖シャツ、革の手袋、脚はん、長靴を着用する 7. ハブやネズミの隠れ場所となる家の周りの草や木の枝などを刈り、環境整備に努める
南日本放送