保守票も、公明票も離れていく…麻生太郎氏に担がれた「高市早苗首相」が逃れられない"石破化の末路"
■公明党の連立離脱論 保守派のつなぎ止め以上に難しいのが、与党公明党との関係維持だ。 4日、高市総裁が決まった直後に、公明党の斉藤鉄男代表は、あいさつに訪れた高市氏に「靖国神社参拝や外国人政策の厳格化などを巡り、支持者らが不安を持っている」と直接伝えた。公明党の支持母体・創価学会にはこれに加えて、衆参の選挙で公明党が自民党の裏金議員を推薦したことで選挙で敗北したという強い不満があり、「裏金議員を要職で処遇しないこと」という条件も突きつけられた。 公明党内には、自民党がこの条件を飲まなければ連立離脱も辞さないという強硬論もある。ある公明党関係者は「この数年、うちの支持者には自民党の後始末ばかりさせられ、選挙でも負けていることに強い不満が出ている。今回は連立離脱の瀬戸際まで来ている」と明かした。 自民党内には、26年も続いてきた公明党との連立の積み重ねがあり、安倍政権で高市氏が要職にいた間も協力してきた実績から、最後は妥協できるという見方が大勢だが、自公関係が新たなステージに入ったことは確かだ。 自民党の役員人事では、旧安倍派幹部で裏金問題でも批判された萩生田光一氏が幹事長代行という要職についた。連立維持のために高市氏は持論を封印するというだけでは済まない対応が必要になる。 ■保守の期待が失望に変わる しかし、保守派から期待の高い政策や高市カラーを封印すれば、逆に今回高市氏を支持した党員たちの期待も裏切ることになる。そうなれば総裁選では高市氏を支持しなかった穏健、中道の保守の支持も得られない可能性もある。 今月下旬にも予定されている首班指名までの間に、答えを見出すことができるのか。保守回帰への道筋は、一筋縄ではいかないことだけは確かだ。 ---------- 城本 勝(しろもと・まさる) ジャーナリスト、元NHK解説委員 1957年熊本県生まれ。一橋大学卒業後、1982年にNHK入局。福岡放送局を経て東京転勤後は、報道局政治部記者として自民党・経世会、民主党などを担当した。2004年から政治担当の解説委員となり、「日曜討論」などの番組に出演。2018年に退局し、日本国際放送代表取締役社長などを経て2022年6月からフリージャーナリスト。著書に『壁を壊した男 1993年の小沢一郎』(小学館)がある。 ----------
ジャーナリスト、元NHK解説委員 城本 勝