不正な会計処理を公益通報した男性職員が自殺した問題を受け 公益通報の対応整備 和歌山市
テレビ和歌山
和歌山市の、不正な会計処理を公益通報した男性職員が自殺した問題を受け、市は内部公益通報受付窓口として、新たに庁内対応員を置くことや、窓口以外への通報があった場合の対応整備などを行います。
和歌山市では、平成30年に不正な会計処理を公益通報した職員の岩橋良浩さんが、その後令和2年に自殺していて、公益通報者に適切な保護措置を市が行わなかったなどとして、遺族が損害賠償訴訟を起こしています。 この問題では、市の対応に問題がなかったかなどを審査する市の公正職務審査会が、今年6月、公益通報体制の不備や、通報者保護に対する認識不足があったことなどを指摘しました。 これを受け、市はこのほど、内部公益通報受付窓口として弁護士が務める現行の庁外対応員に加え、公正職務専門監が務める庁内対応員を新たに設置するほか、窓口以外への通報があった場合の対応整備として、通報を受けた直属の上司に、窓口への報告を義務付け、公益通報に該当する違反などを把握した職員から相談を受けるなどした職員には、窓口への通報を促すなどの対応をするよう規定しています。 さらに、庁内に公益通報についての質問や相談を受け付ける窓口を設置するほか、公益通報者保護対策チームを設置し、公正職務専門監や各部局の人事担当者らが通報者に対する不利益な取り扱いの有無を確認するなどのフォローアップを実施し、不利益な取り扱いが認められた場合救済や回復を図るとしています。 市は「公益通報が、今後も適正な制度となるよう改善措置を行い運用していきたい」としています。
テレビ和歌山