日産、日本向け新型リーフの航続距離は最長700キロ超 価格518万円から

10/8 10:32 配信

ロイター

Maki Shiraki

[東京 8日 ロイター] - 日産自動車は8日、日本仕様の電気自動車(EV)「リーフ」の新型車を発表した。容量78キロワット時(kWh)の電池を搭載した新型の航続距離は最長702キロメートルで日本勢で最長となった。60kWhの電池を搭載した旧型の上位モデルから150キロ以上伸ばし、充電切れに対する顧客の不安を軽減した。

価格は518万8700円ー599万9400円(旧型の上位モデルは525万ー583万円台)で、性能を向上させつつ旧型との価格差を抑えた。17日から注文を受け付け、来年1月から順次納車を始める予定。

杉本全・執行職は発表会で、旧型と同額程度の補助金が使えれば、実質負担額は「430万円程度から」と説明。来年2月には55kWhの電池を搭載した普及モデルも発表予定で「350万円程度からとさらに買い求めやすいよう準備を進めている」と述べた。

初代リーフは日産が業界に先駆け2010年に発売した量産型EVで、1990年代末の経営危機から復活した同社を象徴する車。今回は8年ぶりに全面改良した3代目で、ハッチバックからクロスオーバー型スポーツ多目的車(SUV)へと変更。再び業績不振に陥った日産は、航続距離など性能を高めた新型車で再建を目指す。

日本向け新型リーフは栃木工場(栃木県上三川町)で生産する。同工場では米国向けも手掛けるが、米国販売はトランプ政権による15%の関税が重くのしかかるほか、EV購入支援策も打ち切られることから、日本での販売拡大が一段と求められている。

東海東京インテリジェンス・ラボの杉浦誠司シニアアナリストは、新型リーフの航続距離が伸びたことは評価しつつ、「普及モデルがどのくらいの航続距離かが注目だ」と話す。国内EV市場は「今後は小さくて安い軽乗用車が主流になるとの見方が多く、高価格帯は厳しくなる」とも指摘。高価格帯を好む顧客はテスラ車などを購入しているとみられ、「日産は長くEVを手掛けている割には時流に乗れておらず、周回遅れの印象が拭えない」と語った。

日本のEV市場は当初、EV専業の米テスラに注目が集まり、その後に各社の高価格なSUVタイプを中心に投入が相次いだ。

日産は22年に軽乗用車「サクラ」を発売、昨年度まで3年連続で販売首位となった。9月にはホンダが軽乗用車「N━ONE e:」を発売。中国EV大手の比亜迪(BYD)も26年後半に軽乗用車のEVを発売する予定だ。

SUVタイプのEVでは、トヨタ自動車の「bZ4X」が航続距離560キロ前後、価格が550万ー650万円で、年内には700キロ超の改良版を投入予定。来年1月に発売するスズキの「eビターラ」は520キロながら399万円台。

国内EV販売は、24年が約6万台と乗用車全体の2%未満にとどまっており、市場全体の成長が鈍化する中、競争はさらに激化しそうだ。

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最終更新:10/8(水) 15:40

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