日産自動車は追浜工場(神奈川県横須賀市)での車両生産の終了時期を巡り、生産移管先である日産自動車九州(福岡県苅田町)での新車計画などを考慮し10月末までに最終決定するとの見通しを労働組合に示した。資料写真、7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[東京 8日 ロイター] - 日産自動車(7201.T), opens new tabは8日、日本仕様の電気自動車(EV)「リーフ」の新型車を発表した。容量78キロワット時(kWh)の電池を搭載した新型の航続距離は最長702キロメートルで日本勢で最長となった。60kWhの電池を搭載した旧型の上位モデルから150キロ以上伸ばし、充電切れに対する顧客の不安を軽減した。
価格は518万8700円ー599万9400円(旧型の上位モデルは525万ー583万円台)で、性能を向上させつつ旧型との価格差を抑えた。17日から注文を受け付け、来年1月から順次納車を始める予定。
杉本全・執行職は発表会で、旧型と同額程度の補助金が使えれば、実質負担額は「430万円程度から」と説明。来年2月には55kWhの電池を搭載した普及モデルも発表予定で「350万円程度からとさらに買い求めやすいよう準備を進めている」と述べた。
初代リーフは日産が業界に先駆け2010年に発売した量産型EVで、1990年代末の経営危機から復活した同社を象徴する車。今回は8年ぶりに全面改良した3代目で、ハッチバックからクロスオーバー型スポーツ多目的車(SUV)へと変更。再び業績不振に陥った日産は、航続距離など性能を高めた新型車で再建を目指す。
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日本向け新型リーフは栃木工場(栃木県上三川町)で生産する。同工場では米国向けも手掛けるが、米国販売はトランプ政権による15%の関税が重くのしかかるほか、EV購入支援策も打ち切られることから、日本での販売拡大が一段と求められている。
東海東京インテリジェンス・ラボの杉浦誠司シニアアナリストは、新型リーフの航続距離が伸びたことは評価しつつ、「普及モデルがどのくらいの航続距離かが注目だ」と話す。国内EV市場は「今後は小さくて安い軽乗用車が主流になるとの見方が多く、高価格帯は厳しくなる」とも指摘。高価格帯を好む顧客はテスラ車などを購入しているとみられ、「日産は長くEVを手掛けている割には時流に乗れておらず、周回遅れの印象が拭えない」と語った。
日本のEV市場は当初、EV専業の米テスラ(TSLA.O), opens new tabに注目が集まり、その後に各社の高価格なSUVタイプを中心に投入が相次いだ。
日産は22年に軽乗用車「サクラ」を発売、昨年度まで3年連続で販売首位となった。9月にはホンダ(7267.T), opens new tabが軽乗用車「N━ONE e:」を発売。中国EV大手の比亜迪(BYD)(002594.SZ), opens new tabも26年後半に軽乗用車のEVを発売する予定だ。
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SUVタイプのEVでは、トヨタ自動車(7203.T), opens new tabの「bZ4X」が航続距離560キロ前後、価格が550万ー650万円で、年内には700キロ超の改良版を投入予定。来年1月に発売するスズキ(7269.T), opens new tabの「eビターラ」は520キロながら399万円台。
国内EV販売は、24年が約6万台と乗用車全体の2%未満にとどまっており、市場全体の成長が鈍化する中、競争はさらに激化しそうだ。
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白木真紀
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