信子妃は皇籍離脱すべきだ 宮家分裂という異常事態 成城大教授・森暢平
◇社会学的皇室ウォッチング!/169 これでいいのか「旧宮家養子案」―第63弾― 三笠宮家「分裂」は、皇族における母と娘の対立が生んだ異常な事態である。皇族費が増額し国民負担が増したのに宮内庁の説明は十分でない。今回、「親王妃家」という前例のない宮家を立てる信子妃は本来、皇籍離脱するのが筋であろう。そうでなければ、旧宮家養子案を進める実兄・麻生太郎のために宮家を増やしたという批判に答えられない。(一部敬称略) 昨年11月、百合子妃が101歳で亡くなったため、三笠宮家は当主が不在だった。宮家に残ったのは、信子妃(70)、彬子(あきこ)女王(43)、瑶子(ようこ)女王(41)の3人で、母・信子妃と娘・彬子女王の不仲は、当人たちが互いを非難するほどに公然の事実であった。だから、誰が宮家を継ぐかは注目されていた。結果として、宮家は分裂し、信子妃が「独立」して新たに「三笠宮寬仁親王妃家」を創設。彬子女王が三笠宮家を継ぎ、瑶子女王とともに宮家に残る形となった。 母である信子妃が当主となるのが順当であるが、母子対立は抜き差しならない段階にまで至ったということだろう。宮家当主は祭祀(さいし)の中心になる。仮に信子妃が当主となった場合、三笠宮家を創設した崇仁(たかひと)親王ら故人の式年祭などを信子妃が主催することになり、娘たちが参列しないという状況も想定された。そうしたより異常な事態を避けるために、母は宮家から事実上「追放」された。 「親王妃家」なるまったく前例がない制度をつくるぐらいであるならば、信子妃は皇籍離脱するのが筋であると、私は考える。寬仁親王(2012年死去)の生前から夫婦は事実上、離婚状態にあった。だから、皇族妃という立場を放棄するのが理にかなっている。麻生セメント会長の故麻生太賀吉(たかきち)の娘として生まれ、自民党最高顧問の麻生太郎を兄に持つ信子妃なら、経済的にも自立できるはずだ。