私がおかした「4つの間違い」
では、「ホワイトハラスメント」をしないためにはどうすればよいのだろうか。
この記事をお読みいただいている皆様にも、前編記事で紹介した私の体験談を踏まえて、是非、間違い探しをしてほしい。
間違いその1:「じゃあいいよ。私がやるからさ」
この発言の裏には、これまで書類の提出期限を守らなかったことはないというプライドと自分がやらなければ事務所の信用が守られないという自負があった。部下や後輩の成長を考えるなら、そんなのは2の次である。
間違いその2:「自分一人で作業する方が集中できて効率もよい」
まさに、上司・先輩の役割である「人材育成」を怠った考え方である。誰しも考えることではあろうが、「育成」は時間がかかるし、かけてでもやらねばならないことである。
間違いその3:「Aさんは泣きながらトイレに走って行き、その場から立ち去った」
その後、私は追いかけもしなかったし、「なぜ泣いたのか」を聞くこともしなかった。Aさんはこの件をどのようにリカバリーし、どう決着しようと思っていたのか、聞くべきだった。もっとも、話を聞くタイミングはここではなくもっと前なのだが、最後のチャンスすら失ってしまったのだ。コミュニケーションの欠落である。
間違いその4:「違和感を持ちながらもそう思うことにした。結果的には良いことをしたのだ!」
違和感があったにもかかわらず「良いことをした」と思うことにするとは、甚だしく想像力を欠いている。
間違い探しはきりがないが、私の過ちを反面教師にして、「ホワイトハラスメント」のみならず「ハラスメント」をしない上司、させない仲間になっていただきたい。