日大重量挙部の元監督が無罪主張 入学金の詐欺「成立しない」

森下裕介
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 日本大学重量挙部の奨学生の保護者から入学金名目などで金を詐取したとして、詐欺罪に問われた同部元監督の難波謙二被告(64)の初公判が8日、東京地裁であり、被告側は無罪を主張した。

 起訴状によると、被告は2022年と23年、重量挙部の元コーチらと共謀し、入部予定の奨学生の保護者計8人から、実際には奨学生は免除されている入学金や授業料計467万円をだまし取ったとされる。

 検察側は冒頭陳述で、被告は00年に監督に就任後、02年度分から「2年次以降は徴収されません」などとうその書面を保護者に送り、不正請求を続けたと主張した。また、部内や、教授を務めていた日大の学部内で絶大な権力を持ち「恐れられた存在だった」と述べた。

 弁護側は、入学金などの免除の決定権は大学から重量挙部に移されており「詐欺罪が成立する余地はない」と主張した。

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この記事を書いた人
森下裕介
東京社会部|裁判担当
専門・関心分野
司法、刑事政策、人権