Krita AI Diffusionで誰でもお絵かき
Krita AI DIffusionでのAIお絵かき体験の完成度が高かったので、前の記事に引き続き紹介します。
誰でも簡単に絵が作れて、しかもそのままKritaの上で余計なオブジェクトの削除や加筆修正などの編集ができます。
インストールなど
インストールは前記事を読んでください。Kritaにプラグインを入れるだけです。
画像の新規作成
画像の解像度がそのまま生成解像度なので、あまり大きな解像度で画像を作成すると環境によっては大変なことになります。小さい解像度から始めた方が良いと思います。
高解像度が欲しい場合はあとでアップスケール(超解像)できます。
今回はうちのPC(RTX4090)で安定して生成できる実績がある1600 x1600で作りましたが、GPUによってはもう少し落とさないと厳しいかもしれません。
NVIDIAの16GBあるGPUがあれば特に何も考えずに動きますが、8GBだったりNVIDIA以外だと色々制約が出てきます。GPUがなければローカルでは動きません。
バックエンドをクラウド環境に用意すれば非力なPCでも動きますが、あまりお手軽ではないです。ここでは触れません。
人物ラフ→生成
画像を新規作成して、左のようなひどい絵から始めます。構図と色だけだいたいあっていれば良いです。
2人いて、一人は金髪ツインテ、もう一人は青髪ボブで肩越しショットだということがわかればよいです。
プロンプトもざっくりです。 2girls, lineart, blue bob cut, black jacket, twin tails, blonde, sleeveless
出力して欲しいアイテムは全部書きましょう。
プロンプトがないと、この雑絵から意図を読み取るのは不可能ですが、プロンプトがあれば、それぞれのアイテムの色が配置されているので、だいたい意図した通りに出ます。
アイテムごとに別の色を割り振ると楽です
この状態でStrength70 ~90%程度でRefineします。
余計な人が出てきたので(真ん中)、一度消しゴムで雑に消して再生成しました。
背景ラフ→生成
背景も作ります。新しいレイヤーを作って雑に木を書きます。
森であるという意図と、青い子の後ろに木欲しいという構図がわかればよいです。
背景のレイヤーだけにして生成します。
これも、プロンプトはlineart, tree, forest, background 程度しか入れていません。
2,3出力してよさそうなものを使います。いらないものがあれば消すこともできますし、この上にまた雑に加筆すれば新しい要素を追加することもできます。
合成
レイヤー合成します。いい感じにできましたね。
ここまで5分もかかっていません。
画像生成をやったことがある人はわかると思いますが、プロンプトだけでこの絵を出すのは至難の業です。
2人の人物を髪型や服装が混ざらないようにプロンプトで指定するのはSDXLではほぼ無理ですし、片方だけが後ろ向きというのもプロンプトでの指定は不可能に近いです。
ですが、このような簡単なラフさえ描けばほぼ一発で思い通りの構図がだせます。
ディティールアップ
元絵のシンプルさに引っ張られて、ディティールがいまいち少ないので増やします。
手で加筆してもいいのですが、手っ取り早く塗りを増やすために水彩調にします。 watercolorをプロンプトに入れればで一発です。
これも悪くないですね。
水彩にしなくても、乗算でノイズとかムラとかを加えるだけでもディテールが増えます。「一様な塗りの絵」として認識されなくなる程度のムラがあればOKです。
今回はマンガ調にしたいため、元の線画調に戻します。lineart, monochromeで再生成します。
水彩画にする前より書き込みが増えて良くなりましたね。
色が減ったのもmonochromeを入れた意図通りです。ですが、彩度の高い色が残って、ちょっと浮いていますので、Kritaのレイヤーフィルターで彩度を抑える色調補正します。
最初はグレースケールにするつもりでしたが、いい感じのキーカラーになってるのでそのままいきます。
完成です。
Kritaに慣れていなかったので、結局全体で30分ほどかかってしまいましたが、同じ手順なら次は10分以内にできると思います。
また、表情やポーズを変えたいなど、このあとで修正したければ、そのままKritaで選択してRefineすればインペイントになります。
今回はゼロから手書きで書きましたが(というほどではないですが)、すでに生成したキャラ画像があるのなら、適当に切り貼りして雑コラ状態にして始めるのも良いかと思います。
かなり雑に切り貼りしても、AIがいい感じに直してくれます
他の例
ビルをはやすのも一瞬です。
もうちょっとビルのディティールを上げた方がいいかもしれませんね。
服が変わってるって? だいじょーぶ。
細かいところは簡単に直せます。まずは全体構図を作ることが大事です。
修正とかインペイントは、この記事が好評だったら書くかも


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