ジンバブエがハイパーインフレ対策で「金本位制」に回帰:新法定通貨ジンバブエゴールド(ZiG)を発行

ジンバブエ、新たな法定通貨ZiGを発行

ジンバブエは、自国通貨の崩壊と深刻な財政赤字に直面しています。

これに対応するため、ジンバブエ中央銀行は2024年4月初旬に、金と外貨準備に裏付けられた新たな法定通貨「ジンバブエゴールド(ZiG)」を発行しました。

ZiGは、金と外貨準備によって保証され、これまでの自国通貨よりも安定性が高いとされています。

ジンバブエ中央銀行によれば、ZiGの初値は1米ドルあたり13.56ZiGに設定されました。

一方、2024年初頭から使用されていた自国通貨は約8割も下落していました。

ジンバブエの通貨危機の背景

ジンバブエでは、2009年にハイパーインフレが発生し、自国通貨の価値がほぼゼロに等しくなり、通貨発行が停止されました。

その後、自国通貨の代わりに米ドルなどの外貨が決済手段として用いられてきました。

2019年にジンバブエ政府は再び自国通貨の導入を試みましたが、激しいインフレと通貨安に見舞われ、国民からの信用を失っています。

通貨を発行する国が国民からの信用を失っているというのは深刻な問題です。

金本位制への回帰で危機を克服できるか

ジンバブエは現在の状況を受けて、金本位制への回帰を選択しました。

金は有史以来、その価値が認識され、宝飾品や貨幣として利用されてきました。

古代エジプトでは、金は太陽の象徴として崇められていました。

ジンバブエの店舗では、米ドルでの支払いしか受け付けてもらえないという状況にあり、新通貨ZiGを得ることも困難です。

金という「実物」の魅力が、ジンバブエが現在直面している経済危機を解決できるかどうかが注目されています。

まとめ

ジンバブエはハイパーインフレと通貨危機に直面している中で、金と外貨準備に裏付けられた新しい法定通貨ZiGを発行しました。

これは金本位制への移行を意味し、金という具体的な価値に基づく通貨の安定を目指しています。

しかし、国民からの信頼を失っている現状では、新しい通貨が経済危機を解決するかどうかは不明です。

ジンバブエの金本位制への試みは、世界的にも注目される経済実験となるでしょう。

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