「ばかかっていうねん」東大寺学園に慰謝料請求 元事務局長、パワハラ訴え

奈良地裁
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学校法人東大寺学園(奈良市)の元事務局長の男性(61)が、中学・高校の教職員組合役員の教諭らからパワーハラスメントを受け、うつ病を発症し休職を余儀なくされたとして、法人や教諭らに約500万円の慰謝料などを求めた訴訟の第1回口頭弁論が7日、奈良地裁(和田健裁判長)で開かれた。法人や教諭側は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。

訴状などによると、男性は2001年に事務局長に就任し、財政再建を巡り組合側との交渉を担当。22年12月以降、組合役員らから「ばかかっていうねん」などと侮辱的で人格を著しく傷つけられる発言をされ精神的苦痛を受け、うつ病で23年4月から休職し、その後一般職員に降格された。法人は改善措置を取らず放置し続け、使用者責任を負うとしている。

男性はうつ病について「怒鳴り声のほか、組合役員の机をたたく等の行為があった」「学園としてどういった対応をするべきかといった検討すら行われていなかった」として労災認定された。

男性は取材に「威圧的な言動を取った教諭らには、うつ病を発症させ、追い込んだ責任がある。反省し、謝罪してほしい」と話した。

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