〈半島の特攻兵〉第2部 ④(全5回)
知覧特攻平和会館に遺影が並ぶ1036人の中で、遺族と連絡が取れていない特攻兵がいる。同館で初代事務局長(館長職)を務めた元特攻隊員・板津忠正さんが遺(のこ)した日記と資料を手掛かりに、記者が足跡をたどります。
◆カタコトで「君が代」急に歌い出し…
韓国の人たちの複雑な思いに触れ、取材班の曽布川剛は、朝鮮出身の特攻隊員、木村正碩(せいせき、朝鮮名・朴正碩=パクジョンソク)が生まれた韓国南部・昌原(チャンウォン)市の姑寺里(コサリ)と日本との関わりを探ることにした。
「きーみーがーあーよーはー」
正碩の本籍地から少し離れた姑寺里の別の集落。自宅から出てきた80代後半の男性に日本統治時代のことを聞くと、急に片言で歌い出した。近くの艅航(ヨハン)初等学校で習った君が代や平仮名を覚えていた。
1919(大正8)年創立の同校は、1999(平成11)年に廃校となった。跡地には学校給食の研究所が立ち、中には学校の歴史をまとめた展示室があった。歴代...
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イナタク 3月18日11時27分
今回の企画 当初第1部から読ませて頂いております。 在職中の福岡に転勤して太刀洗や知覧など戦時中特攻基地があった個所をめぐり、東京に戻ってからも関東地方元特攻基地や 海軍の特殊潜航艇の配置されたところなど廻り 破滅に向かう国體主義の無策と無謀さを感じてきました。 現在も「廊下の先に戦争が立っている」気配を感じております。
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