広島・新井監督 15秒間の沈黙「来年も苦しみは続く」謝罪と覚悟の最終戦スピーチ 忍耐強く立ち向かう
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「広島1-3ヤクルト」(4日、マツダスタジアム) 広島・新井貴浩監督は15秒間、黙った。その間にスタンドから押し寄せてきたのは怒号交じりのどよめきだった。その全てを一身で受け止めた指揮官は厳しい声も「当然」と言った。政権3年目は15年ぶりの借金20で終了。満員のファンの前で、これからも険しい道を歩む覚悟を色濃く反映させたスピーチを行った。 まずは2年連続Bクラスとなる5位に沈んだチームを代表して「悔しい気持ちとともに自分の力のなさを反省しています」と謝罪。続けて「今、チームは変革期にあります。変わろうとする時、また新しい力が生まれる時、必ず苦しみが生じます。来年以降もこの苦しみは続いていくと思います」と語ると、球場はざわめきに包まれた。 怒号も入り交じった中、新井監督は「そこから逃げることなく、忍耐強く立ち向かっていきたいと思います」と声を大にした。若手を育成していきながら戦っていくことを志した今季。その道は半ばであり、まいた種が芽吹くまでには時間がかかるとファンに伝えた。 4位に沈んだ昨年の最終戦セレモニーでは、25年を「変化の年」と位置づけ「覚悟と信念を持って強い選手を育てていきたい」と宣言していた。「強い選手」は出てきたのか。指揮官は「少しずつ強くなってきているなと感じられる選手はポツポツ出てきている」と足元を見つめた。 5連敗で幕を閉じた今季。「肌で感じてもらいたい」という方針の下、1軍で積極起用された若手たちの経験は成長につながり、花開くのか-。答え合わせはまだ先になる。
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