ブルーアーカイブ クローンティーチャー   作:セサミストリート

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ミカにもちゃんとした友達がいてもいいですよね…?


魔女と二人の騎士

「〜〜♪〜〜♪」

 

一人の少女が歌いながらトリニティ総合学園の噴水前で佇んでいる。時折前髪を整えたり、鏡でメイクの確認をしたり、少女は少しだけソワソワしていた。

 

「ん〜…ちょっと早かったかな…?おかしくないかな…?」

 

少女は自身が着ている薄いピンクのワンピースの裾をひらひらさせながら待ち人を待っている。そんなことをしながら、少女の前から二人の少女が来た。

 

「お待たせしました、ミカ様」

「随分とお早いですね?そんなに楽しみだったのですか?」

「むー!楽しみだったんから仕方ないじゃん!ちゃんとエスコートしてよね?」

「はい、完璧なエスコートをお約束します」

「はぁ…ハドメと行きたかった…」

 

二人の少女が聖園ミカの前に現れ、軽い会話をする。ミカから見て右側の少女は金色の長髪で、髪を後ろに全てまとめている。左側には、黒茶色の短髪の少女が呆れたようにミカと話す。その二人の左腰には、輝く銀色に塗装したバックソードを携えている。

 

「それじゃぁ行こっか☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オビちゃん、アニーちゃん」

 

ーーーーーーー………

 

今から2年前、トリニティ総合学園でパテル分派の説明会を終えて廊下を歩いてる時だった。

 

「見て!聖園様よ!」

「いつ見てもお美しい…」

「あの方が我らパテル分派を担うお方なのね……!」

 

パテル分派のトリニティ生徒たちが私の後ろでコソコソ話す。パテル分派なんて肩書を持った覚えは私にはない。むしろ、そんなことをするよりナギサちゃん達と紅茶を嗜んでる方が楽しい。

 

「あの方がいれば、トリニティの未来は安泰ですね!」

 

トリニティの未来なんて私には知ったことじゃない。そんなことはナギサちゃんやセイアちゃんがうまくしてくれる。

 

「噂では戦闘でも天賦の才能があるのだとか…!」

「素晴らしい…!これならあの野蛮なゲヘナも……!」

 

やめて、私を勝手に祭り上げないで。確かに戦闘は得意だけど、わざわざトリニティのためにとか思ったことなんてない。そんなにゲヘナと戦いたいなら勝手に自分たちで戦えばいいのに…

 

「見て!あの方が聖園様よ!」

「あの方がパテル分派を押し上げたお方…!」

「なんて可憐なお方…きっと崇高な考えをお持ちなのね…!」

 

…面倒くさいなぁ…またこういうタイプかぁ……あれ、あの二人の制服、正義実行委員会じゃないかな…?

 

(おび)(はじめ)!孔秋(あなあき)!今後あなた達を導いてくれるお方ですよ!よく見ておくよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「失礼ですが、私はそんなものに興味はありません」

「僕も同感です。そんなことでここに来たわけじゃない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な…?!帯一!孔秋!なんてことを言うのですか!?あのお方はいずれトリニティを導くお方……いわば、貴方達の主人なのですよ!?」

「私は別に興味ありませんよ。それに、あの方は後方で指揮するよりも前線で指揮するほうがあってると思いますよ?」

「な…何ということを…!?」

「僕はティーパーティーの護衛ができれば誰でもいい」

「いい加減にしなさい!!」

 

二人の少女が他のトリニティ生と口論している。今までは私を勝手に祭り上げた人ばかりだったのに、この二人はパテル分派の私ではなく、トリニティ生の私を見てくれた。こんなことは初めてだった。

 

「孔秋、そういえばハドメと会わなくていいのか?」

「このくだらない口論が終われば行きますよ」

「言わせておけば……!!来なさい二人共!あなた達のその態度について少々話す必要がありますね…!」

「僕たちは何も話すことはないと思いますが?」

「なにか非がありましたか?」

「…フフッ」

 

二人は全く悪びれず、トリニティ生の先輩達はますます怒っている。その光景に少し笑ってしまう。

 

「…もういいです、二人には私達から直接罰を与えましょう」

 

そう言ったパテル分派の数名がそれぞれの武器を構え、銃口を二人の少女に向ける。それに対し、二人の少女は冷静だった。

 

「…オビワン、どうします?」

「先に手を出すなよアナキン、それと私は帯一だ」

「だったらアナキンもやめてくださいよ、僕は孔秋です。そのあだ名は好きじゃない」

 

二人は軽口を叩きながら左腰に携えていたバックソードを抜いて構える。剣を抜いたことで、パテル分派の数人が口を開けて驚いた。

 

「な…剣ですって?!あなた達、銃は持ってないのですか?!」

「生憎ですが、私はあんな野蛮なものは使わない主義なので」

「僕は面倒なので使わないだけだ」

「騎士のつもりですか…!?」

「へぇ〜…珍しい武器を使うんだね」

 

二人の少女と複数のパテル分派の間に緊張感が高まり、いつ戦闘が起きてもおかしくない状況になった。廊下が戦場になる前に、私は歩く。

 

「面白いことになってるね!私も混ぜてよ☆」

 

私は間に入り、全員がそれぞれの武器を下げ始めた。

 

「ミ…ミカ様!?」

「ほぉ…パテル分派のトップがここに来るとは思わなかった」

「…近くで見たら、思ってたよりもチビだな」

「誰がチビなのかなぁ?」

 

私は失礼な発言をした少女のもとに歩いた。二人は警戒を解かず、まだ剣を握ったままの状態で立っている。

 

「孔秋!始めまして、聖園様。私は帯一ケビノ。こちらは孔秋クウホです」

「チビにチビっていっただけですよ、何が悪いんですか?」

「やめないか孔秋!」

「あっはは!孔秋ちゃんは失礼な子だね…発言には気をつけたほうがいいよ?」

「すいません、育ちが悪いもので」

 

孔秋ちゃんはとことん失礼な子で、私も少しイライラしてきた。でも、不快な思いはしない、不思議な感覚を私は感じていた。

 

「ミカ様!離れてください!その者たちは私達が罰を与えますので…!」

「この子達と話したいから黙ってて」

「んな…!?」

「ん〜…見た感じ一年生かな?それにその制服、正義実行委員会でしょ?」

「はい、私達は委員長の指示でこちらのパテル分派の説明会に来ました」

「ふぅ〜ん…あなた達もパテル分派に入るの?」

「ハッ!こんなジメジメした所なんてごめんだね、そのうちキノコでも生えてきそうだ」

「なんですって…?!」

「あはは!孔秋ちゃんはほんっとうに失礼だね☆いっそ清々しいくらいだよ」

「孔秋!」

 

孔秋がぶっきらぼうに話し、帯一はそれを止める。この二人を見てると、私もこんな友達がいたらいいな、と心の底で思った。私が唯一友達と言えるのは、ナギサちゃんとセイアちゃんぐらいだし。

 

「ねぇねぇ、よかったらわたしの部屋に来ない?あなた達のことをもっと知りたいな☆」

「ミカ様!その者たちはミカ様を侮辱したのですよ?!その者たちと話すなら私達が…!」

「あなた達じゃ話にならないから、離れてくれないかな?」

「そんな……」

「申し訳ありませんが、このあと用事があるので…孔秋はどうする?」

「僕はハドメに会いに行くので、またの機会にします」

「そっか!じゃあ明日来てね?絶対だよ?」

 

ーーーーーーー………

 

…まミカ様!

「んぇ?!何?!」

「先程から呼んでいたのですが…大丈夫ですか?」

「う…うん!ちょっと考えていただけだから!」

「どうせろくなことを考えてますよ、帯一」

「ほんっっとに余計なことしか言わないね、アニーちゃん。もうちょっと敬ってくれてもいいんだよ?」

「絶対嫌だね」

「孔秋!」

 

ショッピングモールに向かう途中で、二人と出会ったときを思い出した。あの出会いは結構インパクトがあって、運命じゃないかなって少しだけ思った。

あの日から二人と話したあと、私は正義実行委員会に行って、委員長のツルギに帯一ちゃんと孔秋ちゃんを私の専属の護衛をお願いしてみた。絶対反対されると思ってたけど、快く承諾してくれたことに驚いた。後で聞いた話だと、孔秋ちゃんと帯一ちゃんの友達がナギサちゃんの補佐役として活動してるから、孔秋ちゃんはティーパーティーの近くで活動がしたかったらしいのと、帯一ちゃんはティーパーティーとしての私に興味があったとか。そこでパテル分派の説明会があったから行ってみたってことだった。

 

「今日は何を買われるのですか?」

「化粧品と服を買うよ!それとオビちゃん、今は敬語で話さなくていいんだよ?私達友達でしょ?」

「それはそうですが…」

「そうですよ帯一、この戦闘チビゴリラに敬語なんでいらないです」

「アニーちゃん、その口塞いでほしい?」

「やってみろ、バラバラにしてもっと小さくしてやる」

「やめなさい二人とも!」

 

こんな感じで二人と友達になって、私は充実してる。この居心地いい雰囲気が、いつまでも続いてほしいと心から願った。




本日はここまで!ここで今回登場したオリジナル生徒をご紹介します!

孔秋クウホ
あなあきくうほ

トリニティ総合学園一年生、正義実行委員会所属。戦闘スタイルは相手に反撃の隙を与えない近接戦闘タイプ。過去に右手を火傷し、傷を隠すため黒のグローブを身に着けている。実力は近接戦闘なら委員長のツルギと互角以上。銃はハンドガンを使うが、整備が面倒であまり使わない。基本的にフレンドリーで、正義実行委員会の同級生達とは仲がいい。一年生でありながら副委員長のハスミから近接戦闘の訓練指導を任されており、正義実行委員会の切り込み隊長のポジションを担う。同級生の帯一ケビノとは幼馴染。たまに「アナキン」とよばれることがある。また、トリニティ総合学園2年生の網渡ハドメとは姉と思っているほど信頼している。同級生や一部の人物からは、親しみを込めて「アニー」と呼ばれている。

ヘイロー
翼を広げた鳥に丸い輪が囲んでいる
カラー・赤

容姿
黒茶髪のショートヘア
目 青
身長 159センチ
誕生日 4/19
趣味 機械いじり 小物集め

元となった人物 アナキン・スカイウォーカー


帯一ケビノ
おびはじめけびの

トリニティ総合学園一年生、正義実行委員会所属。戦闘スタイルは相手を引き付けてカウンターを決める近接戦闘タイプ。近接戦闘なら委員長のツルギと渡り合えるほどの実力を持つ。また、射撃能力も高く、5km以上の標的を当てるほどの実力を有しているが、銃に対する嫌悪感が異様に高く、滅多に銃を使わない。面倒見がよく、孔秋以外は誰にでも敬語で話し、正義実行委員会では母のようなポジションについている。それ故か正義実行委員会のイチカと仲がいい。同級生の孔秋クウホとは幼馴染。たまに「オビワン」と呼ばれることがある。近接戦闘では帯一が上手。同級生や一部の人物からは、親しみを込めて「オビ」と呼ばれている。

ヘイロー
翼を広げた鳥に丸い輪が囲んでいる
カラー・青

容姿
金髪のポニーテール
目 灰青
身長 160センチ
誕生日 5/7
趣味 読書 料理


元となった人物 オビ・ワン=ケノービ


網渡ハドメ
あみだらはどめ

トリニティ総合学園二年生、ティーパーティー所属。トリニティの中でも最上位の学力と交渉術を持ち、ティーパーティーの次期生徒会長と言わしめるほどの実力を持つ。現在はティーパーティーのナギサの補佐役として努めている。後輩の孔秋クウホのことはかわいい妹と思っているほど仲がいい。古代の文明や歴史が好きで、トリニティの古書館によく訪れる。その過程で古関ウイと友達になった。戦闘面でも優秀だが、本人はあまり戦闘を好まず、戦う姿を見たものは少ない。

ヘイロー
半月
カラー・茶色

容姿
茶髪のロングヘア
目 茶色
身長 159センチ
誕生日 4/6
趣味 歴史探求

元となった人物 パドメ・アミダラ

今回でハドメは出てきませんが、今後はちゃんとした出番を作っていきます!

追記

何時も見ていただきありがとうございます!何かと駄文が多いですが、皆さんのコメントや誤字修正報告が励みになってます!これからもよろしくお願いします!

では、フォースとともにあらんことを…

本編(原作)だと先生は生徒の足をなめたりする過酷(死刑!)な大人ですが、アッドもそうであるべきでしょうか?

  • 舐めるべきや
  • ん、アッドも過酷するべき
  • う〜ん…微妙!
  • そこまでしなくても…
  • やめなされやめなされ…
  • 解釈違い
  • やっても…変わらないかな?
  • なんだったらためてたものをさらけ出せ
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