ブルーアーカイブ クローンティーチャー   作:セサミストリート

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面倒事は、すぐに対処すべき。


警察官への道(3)

不知火カヤの登場で予定していた訓練が遅くなってしまい、結局ドレミチームの最終試験は出来なかった。

 

「あのふざけた奴がお前の上司なのか?」

 

教室の一部屋を教官室にしている中に俺とカンナがテーブルで向かい合いながら話している。不知火カヤのことはリンからある程度は知っていたが、まさかあそこまで腐ってるとは思わなかった。ジェダイにもクローン嫌いが何人かいたが、誰も見捨てないスカイウォーカー将軍のもとで戦えた俺は幸運だ。

 

「…普段はこちらには来ませんが、まさかあんなことを言うとは思いませんでした」

「…あの女のもとで働くのは辛くないか?」

 

カンナは下を向き、少し耳を垂らす。推測だが、彼女のストレスの原因の8割は不知火カヤだろう。俺もあんなやつのもとで戦っていたら、兄弟が何人いても全滅していることだろう。そうなったときは俺が奴を撃ち殺してやる。

 

「…私はヴァルキューレを、キヴォトスを守る一人の生徒です。そのトップの決めたことに異議はありません」

 

カンナは顔を上げ、俺に真剣な眼差しで見る。だがその目には、ほんの少しだけ涙が見える。

 

「…ですが、私は悔しいです」

「悔しい?」

 

カンナは涙を流し、机を強く叩いた。

 

「本来なら私が指導をして、彼女たちを立派なヴァルキューレ生徒にするつもりでした。ですが私は何もできず、先生に頼りました…何もできない、室長に逆らえない。そんな私が情けなく、悔しいです…!」

 

今まで溜まっていたカンナの感情が溢れ出し、俺にぶつけるように話す。手をよく見ると、自分を傷つけた爪痕が残っている。

 

「…カンナ、お前は立派だよ」

「え…?」

 

俺は立ち上がり、カンナの隣に移動して片膝をつく。同時にヘルメットを脱ぎ、カンナに顔を向ける。

 

「実を言うとな、俺は落ちこぼれだった。何人もの兄弟たちが成功している中、俺は失敗ばかりだった。兵士として全く役割を果たしていない俺はとても悔しかった」

 

俺はカミーノの訓練生時代を思い出しながらカンナに話す。あのときの悔しさは、今でも忘れられない。いや、忘れてはいけないことだ。

 

「だが、俺が失敗するたびに兄弟が支えてくれた。何がだめだったのかも教えてくれた。今俺が生きているのは、『兄弟』という仲間がいたからだ」

 

カンナの目を見て、俺はカンナの肩に手をおく。

 

「誰かに甘えること、頼ることは決して恥じることじゃない。むしろ、頼ることは難しいことだ」

「……」

「お前はその難しいことを俺に託してくれた。共に歩んでほしいと言った。それだけでもお前は誰よりも立派だ。上に立つものとして、とても素晴らしいことだ」

 

カンナはまた顔を下に向ける。下に向けたことで、カンナから落ちてくる涙が膝に滴る。

 

「…私は…役目を果たせてますか…?」

 

いつもの凛々しく、強気なカンナが、弱々しく語りかける。

 

「もちろんだ。俺が保証する」

「先生…」

 

たった二人の教室に、一人の生徒が静かに泣いていた。

 

ーーーーーーー………

 

「落ち着いたか?」

「…えぇ、お陰でスッキリしました」

 

30分ほど泣いていたカンナは落ち着きを取り戻し、いつもの凛々しいカンナに戻っていた。

 

「そうか…何か飲むか?」

「…コーヒーが飲みたいです」

「ブラックでいいか?」

「…お願いします」

 

俺は教室の棚の中からコップを取り出し、コーヒーを入れる。このコーヒーというのはとてもおもしろい。元いた世界では味わったことのない変わった匂いと味があり、最初は飲めなかったが、いつの間にか飲めていた。しかも飲んだあとには眠気が覚める優れものだ。俺の元いた世界でも絶対にあるべきものだ。

 

「これでいいか?」

「ありがとうございます。いただきます」

 

俺は片方のコップをカンナに差し出し、カンナは両手で受け取る。その仕草が少し可愛く見えたのは気のせいだろう。

 

「美味しいです…」

「…そうか」

 

俺たちはコーヒーを飲み、ひとまず休憩する。この時間が兄弟たちと過ごせたらどれだけ有意義な時間を過ごせるだろうか。

 

「カンナ、不知火カヤの側にいたあの生徒達は知ってるか?」

 

俺はコップを置き、カンナに視線を向ける。カンナは顎に手をおき、しばらく考えていた。

 

「…恐らくですが、彼女たちはSRTの生徒だと思います」

「…あの連邦生徒会長直属の学園生徒か」

 

SRTとは、『Special Response Team(特別対応チーム)』の名を冠した、キヴォトスの法執行機関における最高学府だ。基本的にヴァルキューレでは対応できない案件を担うための特殊部隊の運用と養成を主目的としたエリート校と記憶している。

 

「えぇ、本来はヴァルキューレが対応できない困難な事件等で活動する生徒達ですが、まさか不知火室長が引き連れているとは思いませんでした」

「彼女達は連邦生徒会直属だ。いてもおかしくはない。確か、SRTは近い内に学園閉鎖になるんじゃないのか?」

 

リンから聞いた話では、連邦生徒会長が不在となり、SRTの活動に対して責任を負う存在が不在となってしまったことから、SRTの武力に危機感をもった連邦生徒会内での協議で閉鎖する予定と聞いている。

 

「えぇ、その時はヴァルキューレに編成されることは聞いています。それがどうかしたのですか?」

「…あの室長様が学園閉鎖になる生徒たちに訓練させろといったのが少し気になってな」

 

学園閉鎖の後ならばいくらでも訓練を教えることはできるが、その一部分の生徒を引き連れて教えろと言ってきたのがどうも引っかかる。

 

「不知火カヤからなにか聞いているか?」

「いえ、何も。室長の考えることは私にはわからないことが多いので…」

「そうか…」

 

基本的に連邦生徒会の話はリンからある程度は共有してもらっているが、不知火カヤに関しては全く出てこない。あの女は何を考えているんだ?

 

「先生、私も気になっていることがあります」

「何だ?」

「室長が帰る際に、『物騒だから気をつけろ』と言っていたのですが、あればなにか意味があるのでしょうか?」

 

不知火カヤが帰り際に言い残したあの言葉、俺には負け惜しみに聞こえたが、なにか裏があるのはわかっている。

 

「…まだわからない。だが、俺の予感ではこの最終試験で何かが起こる可能性がある」

「最終試験で…ですか?」

「あぁ、今のうちに警備を強化する必要があるな…」

 

俺は立ち上がってヘルメットを被り。そばに置いてあるブラスターライフルを持つ。

 

「カンナ、戦術(タクティカル)ドロイドに試験場の警備を強化するように伝えろ。それと、今からドレミチームと面接するぞ」

「面接?ドレミチームと何か話すのですか?」

「あぁ、この最終試験についてだ」

「…わかりました。すぐ手配します」

 

俺は教室を出て、ドレミチームとの面談に備える。この先に何があっても冷静でいられるように。




今回はここまで。ドレミチームは最終試験に合格できるのか?そして、不知火カヤの企みは?
次回はドレミチームの内情を書いていこうと思います

では、フォースと共にあらんことを…

本編(原作)だと先生は生徒の足をなめたりする過酷(死刑!)な大人ですが、アッドもそうであるべきでしょうか?

  • 舐めるべきや
  • ん、アッドも過酷するべき
  • う〜ん…微妙!
  • そこまでしなくても…
  • やめなされやめなされ…
  • 解釈違い
  • やっても…変わらないかな?
  • なんだったらためてたものをさらけ出せ
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