「とーもせ、ともせ」虫送り 小豆島の中山千枚田
香川県小豆島町の中山千枚田で6日、伝統行事である虫送りが行われた=写真、中塚正春撮影。
「火手(ほて)」と呼ばれる竹のたいまつをかざしながら、棚田のあぜ道を歩き、その炎で稲につく虫を追い払うことで、豊作を願う行事。参加者の「とーもせ、ともせ」という声とともに、青々とした棚田に炎がきらめく幻想的な光景が広がった。
中山の虫送りは途絶えていた時期もあったが、2011年に公開された映画「八日目の蟬(せみ)」の撮影をきっかけに再開し、今では島を代表する夏の風物詩となっている。
愛媛県から友人と参加した女性は「映画のシーンを体験したくて参加した。八日目の蟬のシーンを思い出して、感動しました」と笑顔で話した。