男性に経済力を求める傾向がむしろ強まる

一方で、「経済力」「職業」「学歴」の3項目は、男女差が埋まらないままだ(図表3)。

いずれも、女性の要望がもともと高く、それが昨今も緩やかに上昇した。この3項目、昭和時代のように性別役割意識が強く浸透し、女性は男性に「食べさせてもらう」しかない社会なら、強まるのはわかる。ところが、女性の社会進出が進んでも一向に低下する気配がない。

この3つの意識が強いまま、女性の社会進出が進み、地位や収入を上げた場合、パートナー探しはどうなっていくだろう? 自分の「経済力」「職業」「学歴」が上がれば上がるほど、自分に釣り合う夫の候補者は減っていくことになる。こうした「昭和の心」が出会いを減らし、高年収女性の未婚率を高くしているひとつの理由と考えられるだろう。

逆に低年収の女性は、「自分と同等以上の男性」が多数いる。だから、女性の未婚率が、年収とある程度まで逆相関すると考えるのは至って自然ではないか。

低年収男性が未婚でいる理由もわかった

このロジックだと、低年収の男性の未婚率の高さも、同様に説明できる。

そして、この20年以上、男女ともに未婚率があがっている理由も、この間、女性が収入・地位を向上させたからだ、とすべてに合点がいく。

ここで、社内結婚が減った理由がようやく見えてこないか?

勤務先に女性が増えた理由は、総合職正社員の女性が増えたからだ。彼女らから見れば、自分以上の収入・地位を持つ男性は職場に少ない。逆に、かつてのような「女性社員といえば一般職の事務員」だった時代は、容易に自分より条件のいい男が見つかっただろう。そう、社内に“いい男”が減った理由は、こんなところにある。

こうしたデータを集めて、「だから女性も高望みせず、学歴や年収が自分より下の男性を選べ!」と短絡的なことを言うつもりはない。それよりも、なぜ、こんな「昭和」が女性の心に残っているのかをしっかり考えるべきだ。