非正規男性と結婚するハードルは高い

まず、女性を取り巻く環境。例えば、付き合っている男性が非正規社員だった場合、多くの親は渋い顔をするのではないか。同窓生や会社の同僚は、反対はしないまでも、興味本位に「なんで彼を選んだの」と聞くだろう。こうした発言が当事者女性をどんなに傷つけるか。

加えて言えば、マスコミでは、「非正規男性だから結婚できない」「低年収の男はモテない」と大合唱している。

これでは、本人も洗脳されるし、愛を貫こうとしても心折れてしまうだろう。つまり、女性本人よりも、周囲からの影響が大きい。マスコミも含め、そのことに気づいてほしい。

「稼ぎも家事も育児も女性持ち」という地獄

そしてもうひとつ。やはり、雇用環境や家事負担の問題がある。

海老原嗣生『「就職氷河期世代論」のウソ』(扶桑社新書)
海老原嗣生『「就職氷河期世代論」のウソ』(扶桑社新書)

エリートで高年収の女性が、低年収の男性と結婚したとして、彼が家事育児の大半を請け負ったりするだろうか。ともすると、収入も家庭内労働も、すべてが女性の負担になりがちだ。これでは結婚する意味など見いだせず、一人のほうがよっぽどいい。

仮に、「それほど差がないが、やや劣る」ぐらいの男性に条件を緩和したとしよう。それくらいなら社内でも容易に探すことはできる。ただしその場合でも、結婚して子どもができれば、女性のほうがマミートラックに乗るよう無言の圧力がかかる。昨今は、出産しても育児をしながら正社員として継職することも普通になったが、こうしたマミートラックでは、昇進昇格は遅れ、後輩にまで抜かれていくことになる。これではやっぱり浮かばれないだろう。

だから、無理をして結婚に歩を進める女性が減った。これは、日本人の働き方の当然の帰結といえるだろう。

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