ブルーアーカイブ クローンティーチャー   作:セサミストリート

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恐れるな、ただ信じろ


サンクトゥムタワー奪還(2)

シャーレの建物に向かう途中で何回か待ち伏せにあったが、俺たちの連携ですべて突破し、今も目的地まで走っている。

 

「もうシャーレの部室は目の前よ!」

「あぁ、だがまだ油断はできないぞ、ユウカ。もっと面白くなる筈だ」

「この状況を楽しんでるの、先生だけですよ…」

「あまりにも楽だからな、もっと刺激がほしい所だ」

「フラグになるのでやめてください!?」

「ハハッ、冗談だ」

 

ユウカに軽口を叩きながら走る。それにしてもここまでは走ってるのに誰一人息が上がっていない。体力も並大抵ではないんだな。流石だ、是非501軍団に入隊してほしいものだ。

 

「…えぇ、わかったわ。先生、この騒ぎを巻き起こした生徒の正体が判明しました」

「生徒が首謀者か、誰だそいつは?」

 

リンは横で走りながら通信機みたいなものを操作している。器用だな。

 

「ワカモ、百鬼夜行連合学院で停学になったあと、矯正局を脱獄した生徒です。」

「停学になったあとに脱獄か、なかなか肝が座っているな」

「今回に限らず、似たような前科がいくつもある人物なので、気を付けてください」

「了解だ。急ぐぞ!」

 

リンからの報告を聞いたあと、スピードを上げてシャーレの部室に向かう。

 

ーーーーーーーーーー…

 

アッド達がシャーレに向かう姿を、一人ビルの屋上で見つめている人物がいた。

 

「…あらら、連邦生徒会がここにいるとは思いませんでした…フフッ、まぁ構いません」

 

少女は不敵に笑い、持っている銃を撫でるように持つ。

 

「あの建物に何があるかは存じませんが、連邦生徒会が大事にしている物と聞いてしまうと…壊さないと気が済みませんね…」

 

少女は仮面を付けており、顔が見えないが

その目には憎悪と怒りを宿している。

 

「あぁ……久しぶりのお楽しみになりそうです……ウフフフ…」

 

ーーーーーーーーー…………

 

「居たぞ!あそこだ!」

「やっちまえ!」

「死にさらせぇ!」

 

目の前にはシャーレの建物が見えたが、また不良達の足止めを食らう。いい加減にしてほしいが、戦いを望むのであれば容赦はしない。

 

「隠れてろ!俺がやる!」

「ちょ、先生!?」

 

俺はジェットパックを起動させ、今度は低空飛行ではなく、不良達に突撃する。

 

「なんか来たんだけど!?」

「構うな!撃ちまくれ!」

 

不良達は一瞬躊躇ったが、すぐに俺に撃ってくる。だが、その一瞬の躊躇いが仇になる。何発か当たったが、アーマーのおかげで全く効かない。

 

「く、来るなぁぁ!」

「こんのぉ!」

 

俺はブラスターライフルをブラスターモードに変え、不良達の銃に照準を合わせて撃つ。放たれた青いブラスターは吸い込まれるように不良達の武器に当たる。

 

「うわぁ!あたしの銃が!?」

「これ買うの苦労したのに〜!」

「溶けたぁ!?」

「あっつ!何だあの銃!?」

 

不良達は自分の銃が使えなくなり、あたふたし始めた。クローントルーパーなら己の拳で戦うのに、なってないな。俺が鍛えてやろうか?

 

「戦う気がないなら見逃してやる。だが、まだやる気なら今度はお前たちに風穴を開けてやる」

 

俺は滞空し、不良達に銃を構えて警告する。このやり方で何人かは逃げ出した経験がある。その内の何回かはキャプテン·レックスにやりすぎだと怒られたが、無力化するにはこれしかない。

 

「はわわわ…」

「ひぃっ…」

「ゆ…許して…」

 

不良達は尻餅をついて怯えて動こうとしない。不良とはいえ、目の前にいるのは年端もいかない少女だったのを忘れていた。少しやりすぎたか…仕方がないので不良達の前に立ち、目線を合わせるようにしゃがむ。

 

「お前たちがどんな理由があってここにいるかは知らんが、ここは危険だ。今すぐ家に帰れ」

「…す…す…」

「す?」

「「すいませんでした〜!」」

 

不良達は一斉に散らばり、残ったのはしゃがんでる俺だけになった。

 

「はぁ…ワックサーのようには上手くいかないか」

 

俺は自分の行動に反省し、ブラスターモードからスタンモードに切り替えた。

 

「先生!前に出すぎです!」

「あぁ、すまなかった。だが、面白いものが見れただろ?」

「はぁ…全くこの先生は…」

「しかし、飛びながら不良達の銃を撃ち落としたのは見事でした。それもアッド先生の上官から学んだのですか?」

「いや、経験だ。お前たちも出来るぞ」

「スナイパーライフルならともかく、サブマシンガンやアサルトライフルには無理ですよ…」

 

ちょうどユウカ達が到着し、シャーレに向かう寸前で背後から爆発音が聞こえた。

 

「散らばれ!」

「この爆発は何!?」

「あれは…」

「ワカモ…!」

 

燃えるビルの背景にして現れたのは、この騒動の首謀者であるワカモだ。色鮮やかな服を着ており、顔に動物をモチーフした仮面を着けている。

 

「あいつがワカモか…」

「フフ、連邦生徒会の子犬たちが現れましたか。お可愛らしいこと…」

 

ワカモはゆっくりと近づき、銃口をこちらに向ける。

 

「騒動の中心人物を発見!対処します!」

「させませんよ?」

 

ハスミがワカモに狙いを定めるが、ワカモの攻撃が激しく、こちらの身が出せない。

 

「ハスミ!大丈夫か!?」

「えぇ。ですが、こうも攻撃されると反撃ができません…!」

「スズミ!まだ閃光手榴弾(スタン·グレネード)はあるか!?」

「あと2つあります!」

「俺の合図で投げろ!それまでは待機だ!」

「了解です!」

 

俺たちは近くにあった遮蔽物に隠れた。俺から見て右側にはユウカ、ハスミ。真ん中には俺とリン。左にはスズミとチナツがいる。 

 

「あらあら、反撃もしてこないなんて、弱い方々ですね…これでは楽しめませんわ…」

「勝手なこと言って…!」

「落ち着いてください、ユウカ」

 

今にも飛び出しそうなユウカをハスミが止める。向こうは完全に油断しきっている今がチャンスだ。

 

「スズミ、今だ!」

「はい!」

 

俺の合図でスズミはマカモに投擲する。しかし、思っていたより距離があり、ワカモには届きそうにない。

 

「あら、無駄な足掻きですこと」

「先生!これじゃ届きません!」

「…いや、いい投擲(ナイススロー)だ。スズミ」

 

俺はブラスターを構え、上空に飛んでいる閃光手榴弾(スタン·グレネード)に狙いを定める。ちょうどワカモの顔付近に止まったところで、俺は引き金を引き、周りは眩い光に満ちた。

 

「んぅ…!?」

 

ワカモは思いもよらない閃光をもろに浴び、ふらふらになっている。

 

「今だ!」

「よくも好き勝手に言ったわね!お返ししてあげる!」

「対処します!」

「私も負けていられません!」

 

全員の一斉攻撃にワカモは何発か当たるが、それ以外は巧みな動きで躱わしている。あの動き、まるでジェダイのようだ。

 

「ンフフ、中々やりますね…ですが、私はここまで、後は任せます」

 

ワカモは何かを理解したのか、颯爽と逃げていった。なにか匂うな…。

 

「逃げられてるじゃない!追うわよ!」

「いいえ、生半可な行動をしてはなりません。私達の目標はあくまでシャーレ奪還です。このままシャーレのビルまで前進するべきです。先生、どうしますか?」

 

ハスミは俺に指示を聞いてきた。提案をして、上官に意見を聞く姿は最早兵士としてあるべき姿をしている。俺も見習わらいとな。

 

「ハスミの言う通りだ。ユウカ、今はシャーレ奪還に集中しろ」

「…はい、まぁいいわ。あいつを追うのは私達の役割じゃないってことね」

「罠かもしれませんし…」

「突破すればいいだけだ」

「簡単に言わないでください…とにかく、このまま引き続き、進みましょう」

 

俺たちはワカモを一旦放置して前進を始めたが、それと同時に不良達が押し寄せてきた。

 

「うっわ〜…すっごい数…」

「流石に突破は難しいですね…」

「かと言って、ここで迎え撃つにも時間がかかります」

「先生、如何しますか?」

 

全員が俺を見て、指示を待っている。この光景はいつもの501軍団の戦場風景だ。

 

「ユウカ、お前のシールドはどれぐらい持ち堪える?」

「シールド?20秒ほどですが、それがなにか?」

「…俺に考えがある、全員耳を貸せ」

 

全員を俺のもとに集め、作戦を伝える。

 

ーーーーーーー………

 

「…あの、本当にこれで行くんですか?」

 

全員が縦一列になり、シールドを張れるユウカを1番前に、2番目にはスズミでサポート。3番目はハスミをズズミがうち漏らした敵の排除、4番目はチナツがハスミのサポート。最後はリンという形で突破する作戦だ。俺は全員が速やかに突破するように上空で敵をかく乱させる。

 

「今考える中で一番の作戦だ。全員で生き残るにはこれしかない」

「まぁこれしかないですね…」

「何というか、大胆です」

「先生がいますし、大丈夫ですよ」

「…はぁ、アッド先生についていくと碌でもない作戦ばっかりね…」

「おしゃべりはここまでだ、行くぞ!」

 

俺はジェットパックを起動させ、敵の真ん中上空でで乱射する。不良達は上手く隠れているが、殆ど密集で動いているから狙わなくても当たる。

 

「私達も行きましょう!」

 

ユイカ達が走り出し、不良達を蹴散らしていく。本番ぶっつけの作戦だが、彼女達は上手く戦っている。

 

「ハスミ!」

「わかっています!」

「こっちも仕留めました!」

「このまま行きましょう!」

 

ユウカ達は前進し、正面にいる不良は俺が仕留める。この作戦はうまくいき、ついには目的地の入り口まで辿り着いた。

 

「よし!建物の入り口まで到着!」

「まさかここまで上手くいくなんて…」

「先生の発想は面白いですね」

 

5人が入り口に到着し、俺は皆のもとに戻った。

 

「よくやった。ぶっつけ本番だったが、いい連携だった」

「先生の作戦のおかげです」

「いや、お前たちの連携でここまで来たんだ。俺は何もしていないさ。このまま建物に行くぞ」

 

シャーレの入り口に向かおうとしその時、大きな音がこちらに近づいてきた。

 

「…うん?この音は…」

 

入り口から現れたのは、見たことがない戦車だった…あれで戦車なのか?分離主義同盟の装甲型強襲用戦車(タンク)よりも小さいな。だか、あの主砲は危険だ。

 

「気を付けてください!巡航戦車です!」

「わかってる!全員散らばれ!」

 

1列になっていたユウカ達を解散させ、それぞれが遮蔽物に隠れた。

 

「クルセイダー1型…!私の学園の制式戦車と同じ型です!」

「不法に流通されたものに違いないわ!PMCに流れたのを不良達が買い入れたのかも!」

「あそこに陣取られると、前進できませんね…」

 

学園に戦車があるのか…それはともかく、俺はスズミの近くに行き、あるものを貰おうとした。

 

「スズミ、閃光手榴弾(スタン·グレネード)はまだあるか?」

「1つなら」

「充分だ」

「何をなさるのですか?」

「これからわかる。全員!援護しろ!」

「ちょ、先生!?またですか!?」

 

俺はジェットパックで飛び、近くにいる不良たちを倒す。主砲が俺を狙っているが、ユウカ達の援護射撃で目標が俺からユウカ達に変わる。

 

「よし、取り付いた!」

 

俺は戦車に取り付き、上部ハッチを開け、スズミから貰った閃光手榴弾(スタン·グレネード)を中に投げ込む。戦車の中は眩い光に満ちて、乗員は悲鳴をあげた。

 

「うわぁ!目がぁ!目がぁぁ…んホォ!」

「目がぁ…アヒャァ!」

 

すぐさま油断している不良達をブラスターライフルで気絶させ、不良達を全員外に下ろした。

 

「こいつらはお前たちに任せる」

「はい。至急ヴァルキューレに連絡します」

「こんな戦い方があるなんて…」

「すまなかった、お前たちを囮にするような真似をしてしまった…」

「いえ、戦車をいち早く制圧するには、先生の行動が正しいです」

「そうですね、ま、この戦車は後で処理します」

 

俺は本来なら責められてもおかしくない行動をしたのだが、誰も俺を責めなかった、むしろ、俺の行動が正しかったとも言っている。

 

「…ありがとう、皆」

「先生、『シャーレ』部室の奪還完了です。このまま地下に向かいましょう」

「私達は残ります。不良達が来ないとは限りませんから」

「わかった。リン、案内を頼む」

 

俺はリンと共にシャーレの建物に入り、目的の物を手にするため、地下に向かった…

 




あれ、生徒達の活躍がないような…気の所為ですね!

では、フォースと共に在らんことを…

本編(原作)だと先生は生徒の足をなめたりする過酷(死刑!)な大人ですが、アッドもそうであるべきでしょうか?

  • 舐めるべきや
  • ん、アッドも過酷するべき
  • う〜ん…微妙!
  • そこまでしなくても…
  • やめなされやめなされ…
  • 解釈違い
  • やっても…変わらないかな?
  • なんだったらためてたものをさらけ出せ
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