ブルーアーカイブ クローンティーチャー   作:セサミストリート

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己の役割を知れば、自ずと人も付いてくる


サンクトゥムタワー奪還(1)

俺たちは今徒歩で目的地に向かっている。大体20km位は歩いたかもしれない。だが、歩いていく中の光景に俺はたただただ驚いている。まず驚いたのは俺たちと同じく歩いている人々だ。ユウカたちと似たような服を着ており、またその殆どが少女だ。それだけではない。少女たちの殆どが見慣れない武器を持っている。リンが言っていた戦闘活動は少女たちが行うのは間違いないだろう。碌でもない世界だと思うが、この世界がこれが常識なのであれば、外から来た俺が口を出すことはできない。そしてもう一つ驚いたのは少女たち以外に出会うのはドロイドか服を着た毛むくじゃらの生き物だけだ。あの毛むくじゃらを最初はウーキーかと思ったぞ。

 

「…なぁ、リン。聞いてもいいか?」

「はい、何でしょうか?」

 

どれも驚きだらけではあるが、一つだけわからないことがある。

 

「リンやユウカ達の頭に浮いているあの模様は何だ?」

 

それはリンやユウカ達の頭の上にあるあの模様だ。俺も様々な惑星で戦ってきたが、頭の上の模様がある種族は一度も見たことがない。

 

「これはヘイローと言いまして、生徒達は皆ヘイローがありますよ」

「全員に…なら、模様が違うのは何故だ?」

「私達にはわかりませんが、個性を反映した形がヘイローではないか、と言われています」

「個性…」

 

俺たちクローンも様々な個性を持っている。突撃が好きなクローン、治療に特化したクローン、狙撃が得意なクローン。それぞれが遺伝子改造されているとはいえ、ジェダイとの共闘で『個性』を見いだしていることを俺は思い出した。

 

「…どこか似ているかもな」

「どうなさいました?」

「いや、なんでもない」

 

目的地まであと5km程になったときに、爆発音が聞こえた。モモカが言っていた場所は、最早見慣れた戦場と化していた。

 

「な…何よこれ…!?」

 

轟く爆発音。聞こえる悲鳴。聞いたことのない銃撃音。こんなに派手に暴れているのが少女たちとは、ほんとに碌でもない世界にきてしまったものだ。

 

「何で私達が不良たちと戦わないといけないの!?」

 

ユウカは大声で愚痴を言う。というか、戦うことには否定ではないのか…このキヴォトスの住民はどうなっているんだ?

 

「サンクトゥムタワーの制御権を取り戻すためには、あの部室の奪還が必要ですから…」

「それは聞いたけど…!私これでも、うちの学校では生徒会に所属してて、それなりの扱いなんだけど!?なんで私が…」

 

チナツの言葉に、ユウカはまた大声で愚痴をこぼす。まぁ確かにユウカ達は巻き込まれた訳だからそう怒るのも無理はない。

 

「落ち着け、ユウカ。お前を巻き込んでしまったのは申し訳ないが、今はあの不良たちを何とかしないといけないだろ?」

「そうですけど…」

「それに戦いの場に立てば、立場などただの飾りに過ぎない。とにかく、戦うしかない」

「わかってますよ!」

 

ユウカが俺に詰め寄ろうとすると、流れ弾が何発ユウカに当たった。

 

「みんな伏せろ!ユウカ、大丈夫か!?」

 

この世界の弾丸がどれほどのものかわからないが、当たれば大怪我になるだろう。俺は即座に全員に伏せるように指示する。

 

「いったぁ〜!あいつら違法JHP弾を使ってるじゃない!」

 

…まて、結構当たったよな?胴体や顔に当たったように見えたが、何でピンピンしてるんだ?

 

「ユウカ、お前平気なのか?」

「え?まぁこの程度だったら痛いくらいですが…」

 

…どうなってるんだ。このキヴォトスの住民の体はベスカーで出来てるのか?

 

「伏せてください、ユウカ。それに、ホローポイント弾は違法指定されてはいません」

 

黒髪の少女がユウカに伏せるように言う。そういえば、ホローポイント弾とは何だ?初めて聞いたぞ。

 

「うちの学校ではこれから違法になるの!傷跡が残るでしょ!?」

 

傷跡だけで済むのか…やはりキヴォトスの生徒たちは細胞にベスカーが含まれているのかもしれないな。俺の体もそうあればよかったのに。

 

「今は先生が一緒なので、その点に気を付けましょう。先生を守ることが最優先、あと建物の奪還はその後です」

「ハスミさんの言う通りです。先生はキヴォトスではないところに来た方ですので、私達とは違って、弾丸一つでも生命の危機に晒される可能性があります。その点ご注意を…」

 

2人の発言は、俺を守ることが一番らしい。今の俺にはアーマーがあるし、あの弾丸程度ならアーマーに傷一つも付かないだろう。

 

「分かってるわ。先生、先生は戦場に出ないでください!私達が戦っている間は、この安全な場所にいてくださいね!」

「いや、その必要はない」

「…え?」

 

リンには後方にいるようにするとは言ったが、子供が前に立ち、俺は安全なところで隠れるのは、俺にはできない。俺は戦うために生まれたんだ。ここが戦場なら、俺のやるべきことは1つだけだ。

 

「俺が作戦指揮を執る。ユウカ、お前は何ができる?」

「え?わ、私はサブマシンガンで戦います。あと、数秒のシールドを発生することができます」

「わかった。そこの黒髪は?」

「私はスナイパーで相手を狙撃します。それと、私はハスミと言います」

「よし、そこのバックのお前は?」

「私はハンドガンで戦います。このバックには医療品が入っています。私のことはチナツと呼んでください」

「よし、銀髪のお前は?」

「スズミです。アサルトライフルで戦い、閃光手榴弾を持っています」

「リンは?」

「すみません…私はこういった戦いはあまり経験がなくて…」

「そうか、了解した」

 

5人の武器と持ち物と特性を把握し、サンクトゥムタワーの奪還を素早くする構成を考える。

 

「ユウカとスズミは前衛で遮蔽物を利用しながら前進。俺は上空で2人の掩護。ハスミは後方で俺達の射程外の敵の狙撃。チナツは衛生として後方に待機、リンは安全を確保したらチナツに付いていけ」

「「「「「……」」」」」

「…どうした?何か問題でもあるか?」

 

俺は考える中で最適な構成で発言したが、5人は固まっている。何かおかしなことを言ったか?

 

「あるに決まってるじゃないですか!私言いましたよね!?安全な場所にいてくださいと!」

「私もユウカと同じです。私達は兎も角、先生がもし大怪我をしたらどうすればいいんですか?」

「心配するな、俺にはこのアーマーがある」

「そんなコスプレでなんとかなる訳ないでしょう!?」

「先生が元軍人とはいえ、危ないのですよ?」

「この程度はただの喧嘩みたいなもんだ、ドロイド達(ブリキ野郎共)との戦闘に比べたらなんてことはない」

「お願いですから私達の後ろにいてください!」

「私からもお願いします。ここで先生が大怪我をしてしまったら、私達ではどうすることもできません」

「俺は兵士だ。子供が戦って、その後ろでふんぞり返るなんて、俺には出来ない」

 

俺の発案に3人は反対し、俺を止めようとする。だが、俺の意思は変わることはない。俺は死ぬなら戦場で散りたい。ここに来る前からずっとそれだけを考えている。だが、ここには兄弟もジェダイもいない。ならば、その子供達を守れるのは、『大人(兵士)』である俺しかいない。もっとも、戦いを望むのなら止めるつもりはない。

 

「…私は賛成です」

「チナツ…?」

「生徒が先生の言葉に従うのは自然なこと、ですから。アッド先生、よろしくおねがいします」

「…もう!大怪我しても知りませんからね!?」

「分かってる。よし、作戦開始だ。ついて来い!」

 

俺はすぐジェットパックで飛び立ち、道路の真ん中で低空飛行しながら、スタンモードでブラスターライフルを不良達に容赦なく撃ち込む。

 

「何だあ…ぐぁっ!」

「飛ん…んぁっ!」

「あんなの卑怯…うぁっ!」

「かっけぇ…んぉっ!」

 

スタンモードで撃たれた不良達は次々と気絶し、俺は前進通路を確保していく。しかし、全く手ごたえがないな。これならバトル·ドロイドを相手にしてる方がまだやりがいがあるぞ。

 

「…ねぇ、あれ先生よね?」

「え、えぇ…手際よく不良達が倒されました…流石です」

「『大人』って飛ぶんですね…」

「アッド先生、すごいです…」

「すごい…」

 

5人はジェットパックで飛んでいる俺を見て、それぞれの感想を述べている。それにしても、やはり戦場でいつも戦っているとはいえ、不良達の動きは素人そのものだ。訓練すれば、全員素晴らしい戦士になるだろう。

 

「ぼさっとするな!進むぞ!」

「「「「「は、はい!」」」」」

 

5人に向かって大声で叫び、すぐに配置につかせる。ふむ、この5人は素人とはいえ、あの不良達より動きはいい。流石は学園代表者と首席代行官だ。俺も頑張らないとな。

 

「前方に15人!ユウカ、シールド展開!」

「はい!」

「スズミ、左前方に閃光手榴弾を投げろ!」

「了解です!」

「ハスミ!後方13時の方向に隠れている敵スナイパーを狙え!」

「わかりました」

「チナツ!リン!14時の方向の遮蔽物まで進め!」

「「わかりました!」」

 

5人はそれぞれの役割を果たし、あっという間に15人の不良達が倒れていった。ちなみに俺は、5人には見えていない不良達を倒した。やはりジェットパックはいいものだな。マンダロリアンの戦い方を参考にしたのは良かったかもしれない。

 

「いつもより…動きやすかった気がする…」

「…やっぱりそうよね?」

「というより、殆ど先生が倒したようですが…」

「これが大人…連邦生徒会長はどうやってあの人と会ったの?あんな作戦指揮、初めてよ…」

「…」

 

5人のもとに戻り、今やるべきこと指示をする。キャプテン·レックスも同じことをするだろう。

 

「よくやった。とりあえずここでの戦闘は俺たちの勝利だ。だが、目的地に近くなれば敵は激しく抵抗するはずだ。武器の調整と弾薬の確認を今のうちにしておけ」

「「「「「はい!」」」」」

 

5人に指示を出し、俺はジェットパックの様子を確認する。エンドゥバのときみたいにいきなり止まってしまってはたまったもんじゃない。しかし、燃料はまだ充分あるし、エンジンに異常もない。それなのに、何故エンドゥバのときは止まったのだろうか。

 

「先生、お聞きしてもいいですか?」

 

俺に近づいて来たのはハスミだ。彼女の狙撃能力は高く、加えて頭のキレもいい。服装は何とかしてほしいが。

 

「どうした?」

「先生は何処であの戦術を学んだのですか?」

 

どうやら今回の戦術について知りたいようだ。我が501軍団はスカイウォーカー将軍とともに戦い、どんな戦場でも柔軟な発想力で勝ち抜いてきた。

 

「俺の上官から学んだ。将軍やキャプテンはいつだって俺たちと同じく前線で戦っていたんだ。もしかしたらその影響かもな」

「そうなのですね…とても素晴らしい方達だったのでしょう」

「あぁ、俺はあの人達にいつまでもついていくつもりだ。その前に、お前達を守らないとな」

「えぇ、よろしくおねがいします。アッド先生。ですが、あまり戦闘に参加してほしくないですが…」

「…考えておく」

 

ハスミとの会話を終え、ジェットパックを背負い、全員の前に立つ。

 

「準備はいいか?」

「いつでも」

「はい!いけます!」

「準備はできています」

「よし、前進開始だ!付いてこい!」

「「「「「はい!」」」」」

 

俺たちはサンクトゥムタワー奪還に向けて走っていく。これから何が起こるかわからないが、俺は彼女達とともに戦おう。いつか兄弟たちとともに出会うまで…

 

 




ここまでは前哨戦的で、次からは本格的になっていきます。

では、フォースと共に在らんことを…

本編(原作)だと先生は生徒の足をなめたりする過酷(死刑!)な大人ですが、アッドもそうであるべきでしょうか?

  • 舐めるべきや
  • ん、アッドも過酷するべき
  • う〜ん…微妙!
  • そこまでしなくても…
  • やめなされやめなされ…
  • 解釈違い
  • やっても…変わらないかな?
  • なんだったらためてたものをさらけ出せ
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