Sora2の衝撃的のクオリティ、今後問われるのは誰が作ったかになるか?AI動画の新たな情報リテラシー #エキスパートトピ

いしたにまさきブロガー/ライター/アドバイザー
Sound on for Sora 2より(筆者作成)

OpenAIが発表した最新の動画生成AI技術「Sora2」は、そのクオリティでまたしても世界を驚かせています。まるで現実と見紛うばかりの映像に加え、映像に合わせた高品質な音声まで自動生成されるSora2は、どんなショート動画でもAIが生成できる時代が来たことを予感させます。どんな動画でも生成できてしまうということは、コンテンツの「質」だけでなく、その動画は「誰が作ったか」という「情報源の信頼性」の重要性をますます高めていくことになるでしょう。

ココがポイント

This is Sora 2

Sound on for Sora 2

Nobi Hayashi 林信行(@nobi)

いしたにまさき(@masakiishitani)

エキスパートの補足・見解

Sora2の登場は、ショート動画コンテンツ制作がまた一段変化したことを意味します。そのクオリティはショート動画なら十分なレベルに達し、今後SNSなどのショート動画の多くがAI生成となるでしょう。Sora2は実写のようなリアルな映像からアニメ風まで多様なスタイルで高品質な動画を生成し、映像に合わせた音声も自動生成されるため没入感は一層高まります。
簡単なプロンプトで、Sora2が意図した動画を生成できることは「とりあえず欲しいショート動画はなんとなく生成できてしまう」というSora2の能力を明確に示しています。
これにより、誰もが手軽に高品質な動画を作成できるクリエイターの民主化が進む一方で、コンテンツの真偽を見極めることが極めて困難になります。
ただ、AIによる高品質な動画生成が容易になることで、危険な行為や過激なコンテンツを自ら行う必要がなくなり「ショート動画のためにバカなことをする」といった行為に倫理的なブレーキがかかる可能性もあります。
AI生成動画が氾濫する時代において、私たちは情報を受け取る側として、発信者が誰でどんな意図なのかを読み解く情報リテラシーをこれまで以上に磨く必要があるのです。

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ブロガー/ライター/アドバイザー

Webサービス・ネット・ガジェットを紹介する考古学的レビューブログ『みたいもん!』管理人。2002年メディア芸術祭特別賞、2007年第5回Webクリエーションアウォード・Web人ユニット賞受賞。「ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である(技術評論社)」「あたらしい書斎(インプレス)」など著書多数。2011年9月より内閣広報室・IT広報アドバイザーに就任。ひらくPCバッグ・かわるビジネスリュックなど、ネット発のカバンプロデュースも好調。 #カゲサポ

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