29.8 動物や植物がある特定の場所にいるというたとえを使った英語の例
動物や植物がある特定の場所にいるというたとえを使った英語の例を以下に示す。
(1) have ants in one’s pants
「ズボン」の中の「あり」。「そわそわと落ち着かない、うずうずしている」の意。
(2) the apple of someone’s eye
「目」の中の「りんご」。「かわいくてしょうがない人やペットなど」の意。
(3) have bats in one’s [the] bell fly
「(教会の)鐘楼」の中の「こうもり」。「頭がどうかしている」の意。
(4) have a bee in one's bonnet
「帽子」の中の「みつばち」。「突拍子もない考えに取りつかれている」の意。「put a bee in someone's bonnet」(~に突拍子もない考えを吹きこむ)の形でも使う。
(5) a bird in the hand is worth two in the bush
「手」および「藪」の中の「とり」。「不確実なものを追い求めるよりも不満があっても確実なもので満足する方がよい」の意。日本のことわざ「明日の百より今日の五十」がこれに近い意をもつ。
(6) (as) snug as a bug in a rug
「じゅうたん」の中の「むし」。「snug」のみでも、同じく「温かくて心地のよい」の意だが、韻を踏む「bug」と「rug」の取り合わせで「じゅうたんに巻かれたむしのようにほかほかで心地よい」というユーモラスな強調表現。
(7) put a bug in someone's ear
「耳」の中の「むし」。「(ヒント・アイディア・役に立つ情報などを)~の耳に入れる」の意。
(8) (like) a bull in a china shop
「瀬戸物屋」の中の「雄うし」。「(言動・神経などが)がさつな人」の意。
(9) have butterflies in one's stomach
「胃」の中の「ちょうちょ」。「(不安・緊張などで)どきどきしている、ひどくあがっている」の意。
(10) let the cat out of one’s bag
「袋」の中の「ねこ」。直訳は「ねこを自分の袋から出す」で、「袋」の中に「ねこ」がいたことを示唆している。「うっかり秘密をもらす」の意。
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