「AMS NEVE 1073SPX‑D」自宅で圧倒的なスタジオクオリティを。――ヴォーカル中心の宅録を“一台で完結”させる新定番
AMS NEVE 1073SPX‑Dは、名機1073のマイクプリ/EQにオーディオインターフェイス内蔵を融合した“本物のNeveチャンネルストリップ搭載インターフェイス”。
USBとADATを備え、レコーディングからモニターまでをコンパクトにまとめ上げます。
メーカーも「世界初の“本物の1073インターフェイス”」と位置づけており、宅録環境でも商業作品に求められる信頼の音質と運用性を提供します。
1. どんな人にオススメか?
ヴォーカル録りのクオリティを最優先したいミュージシャン/シンガー。
作曲はしないがDAWで質の高い録音が必要
プリ/EQ/インターフェイス/モニターコントローラーを一台で完結させ、配線トラブルや設定の煩雑さを最小化したいホームスタジオ運用者。
プロ現場標準の1073サウンドで、商業レベルの素材を自宅でスタジオクオリティで残したい方。
この1Uに必要最小限ではなく“必要十分の上質”を凝縮。とくにヴォーカルやアコースティック楽器を中心に、“録ってそのまま使える”音作りを志向する宅録派に刺さる設計です。
2. これ一台で完結する理由
1073SPX‑Dはマイクプリ/EQとUSBオーディオインターフェイスを一体化。**9入力×12出力(USBハブモード時)**という入出力構成で、録音・ミキシング・モニターまで1Uで完結します。
さらにクラスコンプライアントUSBにより、Macではオーディオドライバー不要(Core Audioでそのまま認識)。Windowsでは専用ASIOドライバーを導入するだけで即戦力化できます。
つまりオーディオドライバー不要を実感できるのはMac環境、Windowsは専用ドライバーで安定運用、という明快な設計です。
USB直結でDAWから本機のアナログ回路(Marinairトランス、インダクタEQなど)へルーティングし、ハードウェアインサートとしても活用可能。録音時だけでなく、既録トラックの“通し直し”による質感付加まで一台で網羅します。
3. 商業レベル対応可能なマイクプリNeve 1073
心臓部は言わずと知れた1073。ディスクリートClass‑A設計とMarinairトランスにより、ソースの芯を太く押し出すサウンドはそのまま。
ヴォーカルを呼吸感ごと前へ押し出し、アコギやベースDIも存在感を損なわずに収録できます。EQはHF固定シェルビング(12kHz)/MF(0.36–7.2kHz)/LF(35–220Hz)+HPFで、楽器や声に即した音作りが素早く決まる“音楽的”カーブが魅力。
ノイズ面でもEIN≒‑125dBuクラスと静粛で、商業レベルの素材づくりを支えます。
4. 2つのモニタースピーカーにも対応可能なオーディオインターフェイス機能
本機はバランスXLRのモニターアウト(L/R)を装備し、2台のアクティブモニタースピーカーへ直接接続が可能。「BLEND」を押し込むと「1-2Out」と「3-4Out」を瞬時に切り替えることが可能です。
加えてTRSヘッドホン出力、アッテネート(HP/LS Level)、ワンタッチのMonitor CUT、**ダイレクトモニタリング(BLEND)**まで備え、別体のモニターコントローラーなしで正確なモニター環境を構築できます。
また、2系統のステレオDAWソースを監視でき、レイテンシーゼロのBLENDでヴォーカルの歌いやすさも担保。インターフェイスとしての完成度が高いから、録る・聴く・返すが一台で完結します。
5. ADATによる拡張性
入出力はADAT 8IN/8OUT(TOSLINK)に対応。
USB接続時はUSB/ADATハブモードとして、他のADAT機器(例:1073OPXや本機の増設)をまとめ、9IN/12OUTの中核インターフェイスとして機能します。
逆に既存のオーディオインターフェイスへADATで拡張(エクスパンダーモード)すれば、あなたのシステムに“1073の1チャンネルストリップ+ステレオモニター出力”を追加するということも可能です。(この場合、WordClock振動はADAT経由で受信してください。)
サンプルレートに応じたSMUXにも対応し、96kHzまでのADAT運用が現実的です。
6. 配線トラブルのリスクを減らせる究極のシンプル設計
FRONTスイッチで前面のコンボ入力(Mic/Line/DI)と背面XLRを切り替え可能。常設配線を抜き差しせず、宅録の思いつきテイクや弾き語りを即収録できます。
さらにバランスインサート(Pre/Post切替)を備え、外部コンプを挿したい時も配線の行き来を最小限に。
モニター回りは前述のHP/LS LevelとMonitor CUTでまとめて操作――別筐体のモニターコントローラー/パッチベイ的作業を減らし、配線トラブルや設定ミスのリスクを下げます。
DIGI入力を使えばDAWからの信号をハードウェアインサートとして1073回路へ送り込み、再配線なしで“通すだけ”の音作りが完了。一台で完結の名に偽りありません。
まとめ
ヴォーカル主体のミュージシャンが自宅でスタジオクオリリティを求めるなら、AMS NEVE 1073SPX‑Dは極めて合理的な解です。
オーディオインターフェイス内蔵により宅録の導線を短くし、商業レベルの音質(1073)と2つのモニタースピーカー運用を、オーディオドライバー不要(※Mac)/Windowsは専用ドライバーの安定運用で支えます。
録る・通す・聴くの全てを一台で完結。あなたのDAWでのレコーディングを、次のステージへ導いてくれます。
