「女性という尺度を都合よく」自民・三谷氏 高市総裁「うれしくない」上野千鶴子氏を批判
自民党の三谷英弘衆院議員は6日、X(旧ツイッター)で、フェミニストで社会学者の上野千鶴子氏が「初の女性首相が誕生するかもしれない、と聞いてもうれしくない」と意見表明したことについて、「あほらし」と批判した。 上野氏はXで、スイスのシンクタンク「世界経済フォーラム」(WEF)が毎年発表する各国の「男女格差(ジェンダーギャップ)指数」を挙げ、「来年は日本のランキングが上がるだろう。だからといって女性に優しい政治になるわけではない」と投稿した。上野氏は日本の女性学、ジェンダー研究のパイオニア的存在として知られる。 三谷氏は上野氏の投稿を引用し、「これまで女性という尺度を都合よく使ってきただけじゃん。あほらし」と書き込んだ。 最新の指数で日本は調査対象の148カ国中118位。順位が低いことを、選択的夫婦別姓制度導入の推進派が制度を導入すべき根拠に挙げるなどしてきた。 産経新聞の取材に対し三谷氏は、上野氏の姿勢について「都合のいいときだけジェンダーギャップ指数を使い、都合が悪い時には使わない。つまり、主義主張を通すためのツールにしかみていないことになる」と指摘。「女性の首相が誕生してランキングが上がるのを望むべき人たちが、そうではないと明らかにした。『女性とはこうあるべき』『こういう女性しか女性と認めない』という偏見のようなものを植え付けようとしている。最も多様性を認めない発信だとがっかりしている。残念だ」と述べた。 自民総裁選で三谷氏は小泉進次郎農林水産相を支持した。高市氏に関しては「これまでの枠にとられない政策を実現する力がある。特に、強い経済の再生と安全保障政策に期待したい」と語った。