清掃する建物によって設置されている蛇口の種類も形も様々です。そんな蛇口とホースを接続するための部品は沢山ありますが、今回は「万能ホーム水栓(呼び径13)」と呼ばれる、とてもメジャーな蛇口のホース接続部品を旧タイプから最新タイプまでご紹介したいと思います。
最初にご紹介するのは「ホースバンド」とか「ホースクランプ」と呼ばれる接続部品です。ホースに直接通して蛇口とホースをバンドで締め付けることで固定させます。
写真のバンドは手で回すタイプですが、ネジをドライバーで締めるタイプもあります。
金額が100~200円と安いため手軽に使えます。半面、しっかりバンドを締めないと水漏れを起こすことがあります。
こちらも有名な蛇口ニップルで、特殊な形のため蛇口に付けたとき、蛇口ニップルの中に水圧がかかることで固定されます。また、3本のネジを締めることでより強固に蛇口に固定されますので、水漏れすることはほとんどありません。
デメリットとしては、3本のネジで蛇口を固定するときに蛇口側に傷がついてしまうことです。古い蛇口だと、ネジを回しているときに最悪穴が空いてしまうこともあります。それにネジを回すという作業があるので、その面倒臭さもあります。
金額は400~500円ぐらいで買え、ワンタッチコネクター付きのホースがあれば、簡単にホースを接続することができます。
こちらはバンド付蛇口ニップルという、上2つのデメリットを改善したような部品になります。まず、蛇口に差し込むゴムがしっかりと作られているため、バンドできつく締めれば水漏れすることはほとんどありません。また、ゴムの部分に蛇口を差し込んでいるので、当然傷もつくことはありません。
ただ、作りとしてはバンドで蛇口とゴムを締めて固定しているだけなので、高圧洗浄機などの水圧がかかる作業時に外れる可能性は多少あります。
金額は700~800円ぐらいで買え、ワンタッチコネクター付きのホースなどが接続できます。
さて、勘の良い方は既にお気付きかと思いますが、これまでの接続部品のデメリットを全てなくした究極のニップルがタカギから発売されました。それが、「かんたん接続蛇口ニップル」です。
接続方法は名前の通り、とても簡単です。まず、本体のニップルを蛇口に差し込みます。
そしたら、キャップを蛇口のパイプに押し当て本体に差し込みます。
きちんと入ると「カチッ」という音が鳴ります。
これで完成です。
ワンタッチコネクター付きのホースなどが接続でき、水漏れも現時点では確認していません。
せっかくなので、取り外し方もご紹介したいと思います。
まずは、本体のニップルに付いている灰色の固定リングを取り外します。
半円の形をしているので、一方の先から外していくと簡単に外れます。
最後に、本体のニップルを下に引けば取り外せます。このとき、片方の手は本体ニップル、もう片方の手は蛇口をしっかりと掴んで下に引くようにしましょう。可能性は低いですが、老朽化した蛇口だとニップルを外すときに蛇口本体が外れて大変なことになりますので・・・(写真ではカメラを持っていたため、蛇口に手を置いていません、すみません・・・)
旧タイプから最新タイプまでざっとご紹介しましたが如何だったでしょうか。予算や取り付ける箇所の状況に応じて変えていけば良いので、ご参考にして頂ければと思います。
【追記】横水栓など、さらに多様な蛇口に対応!最新ニップル
さて、以前ご紹介したタカギの「かんたん接続蛇口ニップル」は、一般的な「万能ホーム水栓」には非常に便利で、蛇口を傷つけずにワンタッチ接続できる優れた製品です。
しかし、建物の設備は多様で、現場によっては以下のような「横水栓(特に蛇口スパウトが短いタイプ)」が設置されていることも少なくありません。
このタイプの蛇口は、「かんたん接続蛇口ニップル」を差し込むと蛇口スパウトの曲線付近まで本体で覆われてしまうため、キャップが差し込めず、残念ながら取り付けることができません。
そこで登場したのが、こちらの新しいタイプの「蛇口ニップル(ラクネジ) 」です。
このニップルの最大の特徴は、横水栓などの蛇口スパウトが短い水栓でもしっかりと固定できる点です。
取り付け方は、蛇口の先端に本体を差し込み、ネジを回して内部のゴムパッキンで蛇口を挟み込むように固定します。
ネジを回し過ぎると傷がつくので、ネジ部分を蛇口の後ろ側に回すのがポイントです。
ネジをしっかりと締めれば、水漏れや脱落の心配も少なく、安定して使用できます。
もちろん、先端はワンタッチコネクターに対応しているので、ホースの接続も簡単です。
かんたん接続蛇口ニップルが取付けできない蛇口でもこの「蛇口ニップル(ラクネジ) 」ならほとんどの蛇口に取付け出来るかと思います。
ただやはりデメリットは、「ネジで蛇口が傷つくこと」です。上でご紹介している3本ネジのニップルに比べれば、1本ネジなので、傷は目立ちにくいですが、それでもはやり何度も着脱する用途としては、あまりおススメできません…。
どんな蛇口にも楽に傷つけずに取付けたい!そんな欲張りな方に…
蛇口を傷つけずに取り付けが一瞬!?「タカギ ラクロック蛇口アダプター」登場
これまでご紹介したニップルは、それぞれ特徴があり、多くの現場で活躍してくれています。特に「かんたん接続蛇口ニップル」の登場は画期的でしたし、先程ご紹介した「蛇口ニップル(ラクネジ)」も、これまで取り付けが難しかった蛇口への対応を可能にしてくれました。
しかし…蛇口ニップルの進化は止まりません!今回ご紹介するのは、タカギから発売されている「ラクロック蛇口アダプター」です。
この「ラクロック蛇口アダプター」の最大の特徴は、なんといってもその取り付け・取り外しの手軽さです。まさに“ラクラク”に“ロック”できる、名前の通りの製品と言えるでしょう。
取り付け方は非常にシンプル。まず、蛇口の先端(吐水口)にアダプターをグッと差し込みます。このとき、アダプター内部の黒いゴム部分が蛇口をしっかりと捉えます。
差し込んだら、あとはアダプター上部の黒い回転リングを回すだけです。
これで取り付け完了です。ネジを締めたり、バンドを調整したりといった手間が一切ありません。
「万能ホーム水栓」はもちろん、先程ご紹介した「蛇口ニップル(ラクネジ)」が得意とするような、蛇口スパウトが短い「横水栓」にも問題なく取り付けられることができます(※蛇口の先端形状や太さによっては適合しない場合もありますので、対応サイズは製品ページご確認ください。)
実際に通水してみても、しっかりと固定されており、水漏れの心配もありませんでした。
【ラクロック蛇口アダプターのメリットまとめ】
・工具不要で、取り付け・取り外しが非常にスピーディー。
・万能ホーム水栓だけでなく、横水栓など多様な蛇口形状に対応しやすい。
・蛇口を傷つけにくい構造。
清掃現場では、様々な蛇口に素早く対応する必要があるため、この「ラクロック蛇口アダプター」は非常に強力なアイテムとなりそうです。特に複数の現場を回る場合や、蛇口の形状が現場によって異なることが多い場合には、その威力を発揮するでしょう。
ご家庭用としても、取り付けの手軽さから非常におすすめです。
蛇口ニップルも日々進化していますね。皆さんの現場やご家庭の蛇口に最適なニップル選びの参考になれば幸いです。
今回使用した製品の購入ページは以下の通りです(amazonに飛びます)。
タカギ かんたん接続蛇口ニップル