/dev: アカウント連携と配信者モード
私たちは最近、リーグ・オブ・レジェンドにおけるスマーフを減らすための変更を導入しました。両チームが公平に勝利を狙えるときがLoLのベストな状態だと考えているからです。一部のプレイヤーが他のプレイヤーの試合を損なわせようとする限り、それは実現できません。
2025年に私たちが行ってきた取り組みを振り返ってみましょう。まずパッチ25.6ではVanguardを活用し、試合内にチートユーザーがいた場合のLP払い戻しを開始しました。これはチートユーザーをLoLから排除するために注力し続けているプロジェクトの一つに過ぎません。続いてパッチ25.9では、インティングやグリーフィングを行うプレイヤーを試合から追放するための大きな一歩を踏み出しました。検出システムを改善した結果、悪質行為によってバンされるプレイヤーの数が1日あたり10倍も増加したのです。行動システムチームは、ゲームデータや皆さんからのフィードバックをもとに検出システムをさらに発展させ、改善し続けます。
前回のDev Updateでは、ブースティングやヒッチハイキングといった特定のスマーフ行為への対処や、ボットを使用した、および共有されたアカウントのバンに関する計画についてお知らせしました。そして9月9日にリリースされたパッチ25.18から、これらの計画の導入をスタートしました。
しかし、このパッチでこの分野での取り組みが終わったわけではありません。年内に、リーグ・オブ・レジェンドの試合の質を改善することを目的としたプロジェクトを、さらに2つリリースする予定です。1つ目は、パッチ25.23でサブアカウントとメインアカウントをリンクするシステムを導入し、所有者が同一の複数アカウントに対してペナルティーをリンクできるようにします。2つ目は、パッチ25.20で新たに改良版配信者モードを導入し、プレイヤーがロビーで個人を特定できるすべての情報を非表示にできるようにします。この分野における取り組みには終わりがないため、これらのトピックについては今後も続報をお知らせしていく予定です。
本ブログを読んでいて不明な点あれば、アカウントへのペナルティー措置および措置の執行に関するFAQもご確認ください。これらのトピックおよび同様のトピックに関して、プレイヤーからよくある質問への回答がまとめられています。
ボットを使用したアカウントへのバン実施
前回のDev blogではこのように記しました:
Vanguardも重要な役割を果たしており、ブースティングやランク操作などの不正行為に繋がるアカウントの共有、売買、ボット利用の検知精度が飛躍的に向上しました。この成果を踏まえて、不正行為の取り締まりと防止を強化するためにパッチ25.18で導入される検出モデルをさらに改善しています。
Vanguardの力を借りて、ハードウェアと行動データを組み合わせることで、元々ボット利用され、その後に売買または共有されたアカウントの特定が可能になりました。現在、当社のサービス規約に違反したこれら多くのアカウントをバンする作業を進めています。
私たちがこの作業に時間をかけている理由は、過去にアカウントを購入したことのあるすべてのプレイヤーを永久バンにしたくないからです。また、プレイヤーがどのようにボットアカウントを利用していたのかや、ボットアカウントの所持数、過去の違反履歴を精査する時間を十分に取ってから、最終的なバン対象アカウントのリストを確定させるためです。ボットを使用したアカウントを使って、スマーフや荒らしを行うプレイヤーは多数存在し、彼らがアカウント停止処分に値するのは当然です。
ですが、かなり前にボットアカウントを購入し、自分の手で沢山の試合をプレイしてきたプレイヤー──それらのアカウントを自分のメイン(時には唯一)のアカウントにし、真っ当な行動をしてきたプレイヤーもいます。これらのプレイヤーのアカウントを一律にバンすることは望んでいません。
その点を考慮した上で、これがアカウントの購入、共有、売買を行わないよう呼びかける最終警告となります。パッチ25.18以降は、これらの行為を行っているすべてのケースを検出し、バンを実施していきます。
サブアカウントの検出とペナルティーのリンク(パッチ25.23)
一部のプレイヤーはペナルティーを回避するためにサブアカウントを使用しているため、ペナルティーの意義や効果があまり感じられないことがある、という声を多くのプレイヤーからいただいていました。これらのプレイヤーはLoLが基本プレイ無料のゲームであることを悪用し、複数のアカウントを作成(または購入)して様々な反社会的行動に関与しています。意図的なデス、チャットでの暴言、購入した/ボットを使用したアカウントでスマーフ…それがなんであれ、迷惑行為をLoLは歓迎しません。これまで、そうしたアカウントは「使い捨て」として扱われ、プレイヤーのメインアカウントにペナルティーが適用されることはありませんでした。
それがまもなく変わります。
パッチ25.23ではさまざまなハードウェアおよび行動データポイントを利用して、複数のアカウントにまたがって所持プレイヤーの情報をリンクします。確信を持ってリンクできる場合に、リンクされた全アカウントにペナルティーを適用できるようすることが最終的な目標です。
つまり、あるアカウントで受けたペナルティーは、同一人物のものと確信できる場合、その人物の別のアカウントにも適用されることになります。
もちろん、別のアカウントからリンクされたペナルティーを受ける可能性があることを考慮すると、このサブアカウント検知の精度に不安を感じるプレイヤーもいると思います。皆さんに保証したいのは、なんらかのペナルティーを適用を行う前に、時間をかけてサブアカウントモデルの正確性の判断を行っているということです。このシステムの実装時には、私たちは非常に高い確率でアカウントの所持者が同一と判断できる場合にのみ、ペナルティーをリンクします。
参考までに、韓国では新規アカウント作成時に各プレイヤーを確認するための固有の認証システムがすでに導入されており、そのためアカウント連携に関しては現地の方針に従うことになります。
アカウントの共有と販売(導入中)
こちらは前回のDev Updateからの続報です。要点をまとめると、Vanguardの力を借りて、多くの場合スマーフ行為に直結している、共有、販売、ボット利用されたアカウントの取り締まりを行っています。今回はこれまでの実績をお知らせします。
本記事の作成時点で、ランク戦で使用されたアカウント40万件、ボット使用および売却されたアカウント150万件、売却待ちだったアカウント250万件のバンを行いました。そして、これはまだ始まりに過ぎません。試合の公正さを保つため、今後も引き続きボットを使用した、および購入されたアカウントのバンを行っていきます。
配信者モードの改良(パッチ25.20)
ブースティング/ヒッチハイキング/スマーフィングとは直接関係ありませんが、高MMR帯でのインティングやグリーフィングも、特にプロやストリーマー、コンテンツクリエイターにとって、試合を台無しにする大きな問題として頻発しています。
お気に入りの配信者やプロと同じ試合に参加できるのは嬉しいことですが、その試合でチープな笑いを取るために荒らし行為をしたり、そのプレイヤーのレーンに張り付いたり、単に「有名プレイヤーがいるから」という理由で普段と違うプレイをするのは問題です。これは絶対に許容できないことであり、こうした悪質な行動から守るため、クリエイターやプロの協力のもと改良版配信者モードを開発しました。
実際には、新たな改良版配信者モードでは、3つの匿名モードを選択できます。オプションは以下の通りです:
他のプレイヤーのゲーム内ネームを非表示:自身の画面上で、他のプレイヤーのゲーム内ネームが見えなくなります。あなた自身の情報は、ゲーム内で他のプレイヤーに表示されたままです。
ゲーム内ネームを非表示:チャンピオン選択画面、ゲーム内、サードパーティーアプリにおいて、自分のRiot IDとゲーム内ネームが他のプレイヤーに見えなくなります。ただし、アカウントの進行度(マスタリースコア、チャレンジ、称号、プロフィール画像、ランクボーダーなど)は表示されたままです。
自分の全情報を非表示:チャンピオン選択画面、ゲーム内、サードパーティアプリにおいて、自分のRiotID、ゲーム内ネーム、そしてあらゆるアカウントの進行度が他のプレイヤーに見えなくなります。完全な匿名を望む場合は、このモードを選択してください。
私たちはこのアップデートが、安全かつ公平な試合環境を保つことで、クリエイターやプロを守る上での大きな進歩になると確信しており、パッチ25.20で実装できることを嬉しく思います。
私たちがこれらのシステムやルールを実装に向けて微調整する間、皆さんをお待たせしてしまいましたが、長年にわたって多くの方からフィードバックをいただいてきた課題に、ようやく取り組めることをとても嬉しく思っています。
とはいえ、この分野における取り組みに終わりはありません。今後も引き続きこれらのシステムを強化する方法を模索し、LoLのゲーム内体験を改善していきます。
いつもLoLをプレイしていただき、ありがとうございます。LoLが誰にとっても公平で楽しい場所となるように、今後も報告を続けていただけるようにお願いいたします。それでは、サモナーズリフトでお会いしましょう!