ハルカとの激闘の末、なんとか勝つことができた。
メガバシャーモがとんでもなさすぎて、危うく負けるかと思ったのだが──。
「ムクホークにメガシンカがあるなんて聞いてないよー!!」
「俺も知らなかったけどね?」
なんかメガバシャーモの対面にムクホーク出した瞬間にセルフメガシンカしやがった。
だから勝手にするのやめろって。ていうかお前のメガシンカ見つかってないはずだろ。メガシンカがあるかどうかシロナさんに確認してんだぞこちとら。
「あー、悔しい! こんな気持ちになったの久しぶりかも!」
「文句があれば全部ムクホークにお願いします」
「ホォ!?」
当たり前だろ。いや、お前がなんかやらかしたら俺も責任は取るけどさ。
「文句なんてないよ! 久々に本気で熱くなれて、とっても楽しかった!!」
「よかったなムクホーク。許されたぞ」
「ホッ」
安堵の息を吐いたムクホークを見て、俺はふと思いつく。
メガムクホークにカツラ付けたら、メガアローラムクホークが生成出来るのでは……?
「ムクホーク。ちょっとそのままステイな」
「……ホァ!?」
「おまっ……!」
カバンを触り始めた俺を見て、ムクホークはこちらの魂胆を察したのか、勝手にボールに戻っていった。
……そりゃ、まあ。脱走癖があるなら自力でボールに戻る手段くらい確保してるか。
「ねえシバリくん! ジム巡りしようよジム巡り!」
「へ?」
ハルカが目を輝かせながらこちらに駆け寄ってきた。
「だからジム巡り! シバリくんならきっと──!」
シンオウとかガラルでも言われたなそれ。うーん、やっぱりポケモントレーナーなら一回くらいやっておくべきなのか?
とはいえ今はあんまり興味もないし……。
「いつかやるかもしれないけど、今はいいかな」
「そんなぁ……リーグでバトルしたら緊張感も増して、もっと楽しいはずなのにぃ……」
何やらとても残念がっている。
……もしかしてあれかな、サイトウさんから聞いた怠けないケッキングと、俺のケッキングの対決が見たいとか、そういう感じだったりするのかな。
確か持ち主はジムリーダーのはずだし、ジム巡りすれば自然と会うことになるしね。
えっと……確か、センリさんだっけ?
「……ジム巡りはしないけどさ」
「うん……」
「ノーマルタイプジムのセンリさんのところなら行くよ」
「へ?」
ハルカはポカンとした表情で俺のことを見てくる。
「な、なんでそこだけ……?」
「ハルカが行きたいかなって」
「何であたし──がっ!?」
急にハルカの顔が真っ赤になった。
「ち、違っ! 確かにシバリくんがジム巡りしたら
ふむ。ジム巡りしたら
「でも俺としてはセンリさんに会っておきたくてさ」
「はえっ!?」
止まらないケッキングを育てたトレーナー同士、良い話が出来るだろうしね。
「だから、もし良ければ付き合ってくれないか?」
「ええええええええええええええええ!?!!!!?」
ハルカは顔を赤くしたまま、目をグルグルさせて後ずさった。
「あ、あのっ! あのあのあのっ! あたし、その、まだ、
「あー……」
確かに、ジム巡りするわけでもなくただただ特定のジムリーダーに会いたいだなんて、結構無茶な要求だよな。
案内を任されている身だとしても、ジムリーダーにどうやって取り次ぐべきなのかとか、想定はしていなかったのかもしれない。
「ごめん、無理言ったかも。一旦忘れてくれないか?」
「え、えぇ!? わ、忘れっ……忘れ!?」
「……もしかしてさっきの、頭に残るくらい嫌なお願いだったか……?」
「い、いやっ、そうじゃなくて! だってあれを忘れろって、そんな、そんなのっ……! えぇ……?」
頬に手を当ててうずくまってしまった。
……ジム巡りでもないのに特定のジムリーダーと会おうとするのって、そんなにアレなことだったのか……。
そ、そりゃそうか……。ジムリーダーだって暇じゃないし、会いたい人なんか他にも居るだろうしな……。俺個人の勝手なお願いでそんなことは出来ないか……。
「よし、今の話は一旦ナシにしよう。そんなことよりフエンせんべいが食べたいな俺」
「そんなことより!? ……あ、う、うん! フエンせんべいね! ここからなら一旦キンセツシティの方に──」
ハルカはすぐに表情を切り替えると、そのまま俺の手を引こうとして──。
「……あっ」
「ん?」
俺の手に触れた瞬間、ハルカはまた顔を赤くして手を引っ込めた。
「こ、こういうの、きっと良くないよね……。そんな気もないって言ったばっかりなのに……。あはは……」
「なんで急に自覚を……? まあ、普通の異性同士ならやらないんだろうけど……」
先程俺を空港から連れ出したハルカのことを思い出す。
確かに急に手を引かれて驚いたし、ここまで走らされて疲れはしたけど……。
「別に、ハルカらしくていいんじゃないか? 遠慮してぎこちないハルカよりも、元気いっぱいなハルカの方が俺は好きかな」
「好っ……………!?」
俺の言葉を聞いて、ハルカはこちらの肩を掴んで揺さぶってきた。
「ねぇシバリ君! 自分が何言ってるかわかってる!? 忘れろって言ったのシバリ君だよね!?」
「な、なんだよ!? 別に掘り返すようなことしてないだろ!?」
「してるよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
とんでもない勢いで揺さぶられたが、しばらくするとハルカは手を止めて、荒い息を吐きながら手を離した。
「はぁ……ふぅ……、も、もういいもん。ならこっちだって、遠慮しないから……」
「へ?」
ハルカはしっかりと俺の手を掴み、まだ少し顔を赤く染めたまま口を開いた。
「後で勘違いさせるようなことするなって言われても、聞かないからね!!」
「え? あ、うん」
「ならよし! 行こっか! シバリくん!」
そうして、心なしか耳を赤くしながらハルカは走り出した。
……俺の体力、持つかなぁ……。
・メガムクホーク
メガストーンの運命を秒で破壊した。
ラズ上は泣いて良い。
・メガバシャーモ
ハルカのバシャーモがメガシンカした姿。
メガムクホークの無反動ブレバに撃沈。
百戦錬磨のバシャーモも、ムクホークのメガシンカには流石にびっくりした。
・ハルカ
絶賛勘違い中。センリ(お父さん)と会いたいって話が早すぎない!?
そっちがそう言うなら普段通りにするからね!!
・シバリ
センリさん会ってみたいなー(ケッキングトークしたいだけ)
・キルネア
まだムクホークのセルフメガシンカを認知していない。
・メガアローラムクホーク
多分エスパーっぽいって理由で特性がヨガパワーになる。
なれ(願望)
どの手持ちポケが一番良かった?
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シバリ:ムクホーク
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シバリ:ジュカイン
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シバリ:シャンデラ
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シバリ:パルシェン
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シバリ:ゴローニャ
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シバリ:ケッキング
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ラズ:エレキブル
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ラズ:ドドゲザン
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ラズ:ギャラドス
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ラズ:ドーブル
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ラズ:カクレオン
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ラズ:メタモン
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サイトウ:柔道整復師カイリキー