Pinned大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Feb 7竹内洋『教養主義の没落』中公新書。 読みもしない雑誌『世界』(岩波書店)を本棚に並べる高校教師の気持ちが分かるだろうか? 「背伸びしてでも知に触れたい」「知らないことが恥ずかしい」「自分は不完全だ」…こうした感覚が教養の本質だと思いますが、それが社会から失われた背景が分かる名著。74712.5K127K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Jul 25橋本健二『新しい階級社会』講談社現代新書。 これは今年の新書大賞をとるのでは?? 資本家階級に多い排外主義的な「新自由主義右翼」の有権者が新興の参政党などに流れることで、今後の自民党は彼らを切り離して「伝統保守」の立場を取るのではとの予測は、今の政治状況を予言しており興味深い。54872.3K140K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Aug 2E.H.カー『歴史とは何か』岩波書店。 「歴史は現在と過去との対話である」という、歴史学界で最も有名な言葉を残した不朽の名著。 歴史とは解釈であり(何でもありではない)、よき歴史家は「なぜ」と過去に問うだけではなく「どこへ」と問いかける。 歴史を学ぶとは、今を知り、未来を見通すこと。517989148K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Jan 18宇野重規『保守主義とは何か』中公新書。 「保守」の見方が変わる良書。エドマンド・バークを保守主義の正統と評価。 保守主義とは歴史的につくられた制度や慣習を重んじ、民主化を前提として自由を維持するために秩序ある漸進的改革を目指すもの。 本来の保守は歴史に学ぶ謙虚な思想だと分かった。313679449K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Jun 15『歴史学者と読む高校世界史』勁草書房。 教科書の膨大な情報量を扱う高校世界史は「暗記モノ」と揶揄される。 本来歴史学習は、人間や国家が引き起こす暴力や差別の問題などを通じて、自分の考えや社会を相対化し、他者の痛みを想像する力を養うことが重要なはず。 現場の先生方の苦労が伝わる。113377239K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Aug 30中村敏子『女性差別はどう作られてきたか』集英社新書。 西洋ではキリスト教の強い影響で男女間に「家父長制」が展開した。 一方日本の「家」は、女性が財産権や離婚の権利を持っており、夫婦間の協同的な関係が続いていた(夫婦別姓も明治民法以降)が、近代化の中で「家父長制」が作られてきた。15975537K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Aug 22清水幾太郎『本はどう読む』講談社現代新書。 出版50年を過ぎてなお版を重ねる読書論。 本は蕎麦を食べるように一気に読むことで後から理解出来ることが多い。 本を読んで「なるほど」で終わるのは浅い理解で、それを自分の言葉で表現する努力が重要。 「受容ではなく、表現が真実の理解への道」。8067737K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Aug 7阿部謹也『「教養」とは何か』講談社現代新書。 「教養がある」とは、何らかの制度や権威によることなく、自らの生き方を通じて周囲に働きかけてゆくことができる人だという。 教養主義が没落し、「知識マウント」なる言葉まで現れて、政治や社会について語り合うことすら憚られる雰囲気は危うい。39255628K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Jun 7宮口幸治・田中繁富『「頑張れない子」をどう導くか』ちくま新書。 勉強を頑張れないのには理由があり、その躓きをクリアするために、大人が適切な支援を行えば、多くの子どもは前に進める。 勉強する重要な動機は、自身が成長する喜びと、学びが生かされることによる自己と社会とのつながりの実感。6144622K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Jul 3『現代思想 教育は敗北したのか』4月号、青土社。 児美川孝一郎・本田由紀「誰もがエリートを目指さない教育のあり方へ」は、教育関係者に一読を推奨。 公教育の役割は、どんな家庭でも近くの学校にいけば子どもの将来の不安がなくなるようにする事だという指摘は、教育関係者が常に留意すべき点。8443926K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Aug 23アンジェラ・サイニー『家父長制の起源』集英社。 男女の不平等は当然視されてきたが、考古学の科学的手法の進展などにより、男性が女性を支配する家父長制は歴史的に構築されてきたことが解明されつつある。 女性抑圧の歴史的経緯と、人類社会の多様な選択肢の存在に注目する重要性に気付かされる。5936817K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Aug 10岡潔・小林秀雄『人間の建設』新潮社。 今はこういう「ビジネスで役立たない」「コスパの悪い」本は読まれない? 日本を代表する数学者と批評家の雑談。岡は数学について「個性しかない」といい、小林は「確信したこと」がない文章は面白くないという。 たまには「無駄な」本を読むのも楽しいです。24532929K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Jun 9真偽不明の情報が溢れる今だからこそ、新書の価値は見直されるべき。 特に岩波新書は学問的に一定の合意を得ている(当然論争もある)専門知に触れることができる。 人文社会科学系の学問は身の回りの「弱き者」を理解し、よりよい社会を作っていくために必須の教養。 #岩波新書スターターセット5329017K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Aug 5神代健彦『「生存競争」教育への反抗』集英社新書。 コンピテンシー教育の潮流を社会に「適応」する能力を過剰に重視するものと批判。 学校は教科を通じて「世界(社会ではない)との出会い」をする場であるべきという。 教科の専門性を重んじる立場に強く共感。 新しい学習指導要領はどうなる?5428519K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Jul 27梁英聖『レイシズムとは何か』ちくま新書。 外国人差別問題が注目されている。こんな時こそ、新書を読んで自分の思考の枠組みを問い直したい。 レイシズムは最悪の場合ジェノサイドに発展する。 「差別の自由」はなく、「駄目なものは駄目」だと、社会が明確に反差別の姿勢を示すことが重要。7928112K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Aug 4『最低賃金 生活保障の基盤』岩波書店。 最低賃金が過去最高63円引き上げで1118円となり、全都道府県で1000円台を超えるとの速報がありました。 しかし、人間らしい生活には最低「時給1500円」が必要とされており、石破政権は2020年代にこれを達成する目標。 最低賃金について詳しくはこの一冊。86725123K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Aug 15杉田敦編『丸山眞男セレクション』平凡社。 終戦の日に、戦前の思想弾圧を経験した丸山眞男の言葉を振り返る。 「戦後民主主義が虚妄だとか平和憲法なんてつまらんということを公然と主張できること自体が、戦後民主主義が大日本帝国に対して持っている道徳的優位性を示すものではないでしょうか。」622429.8K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Jun 23林博史『沖縄戦』集英社新書。 本日6月23日は沖縄戦戦没者を悼む慰霊の日。 なぜ今沖縄戦か?敗戦時に20代以上だった人は総人口の0.3%に。自国が戦場になることの実態を知らない私たちは歴史から学ぶしかない。 歴史を学ぶことはより良い未来を作る手がかりを得ること。失われた命を忘れないこと。402317.4K
大谷かおる@人文社会科学@TucR6j·Jul 25地方田舎暮らしの書店難民が、都市部へ来た時のあるある 散財の三省堂 禁断の紀伊国屋 垂涎の丸善 #読書垢 #本が好き #積読 #レビュー #本屋 #地方移住 #自給自足 #自然 #岩波新書 #中公新書 #歴史学 #教養 #院試 #新書 #安全保障12723013K