「タテのカギ」。続いては、「2.物語 最初から 決まってないし 事情は変わる」。これも、すぐに分かります。「ワンダフルナイトcinema」です。当に、この会報が発行された2004年に発売された、真梨子さんの「映画愛」に溢れたオリジナルアルバム「cinema」のエンデイングを飾る一曲です。

 2004年の「cinema」コンサートツアーでも、最後の締めの一曲として歌われた作品です。真梨子さんの詞に、夏志聡が曲を付けています。

 真梨子さんの作詞家としての才能を感じさせる一曲でもあります。夏志聡さんは、本業は音楽プロデユーサーだとか。真梨子さんとのお付き合いは、この一曲だけですが、才能を感じさせる音楽家です。

 「3.ためいきをひとすじ 紅茶に浮かべれば」。これは、結構、真梨子さんの初期の作品です。「愛はルフラン」ですね。真梨子さん、5枚目のシングルで、作詞は、売れっ子、松本隆が書き下ろした、1981年の作品です。

 「愛はルフラン」は、TBS系で1981年に放送された「挙骨にくちづけ」の主題歌でした。年の離れた男女の恋愛模様を描いたラブコメデイだったと思います。今は亡き大原麗子扮するキャリアウーマンがヒロインです。確かインテリアか何かのデザイナーと丹波哲郎扮する板金業の町工場を経営する一徹親父の取り合わせだった様な・・。この親父には3人の息子があり、いずれも大原に好意を持つが、本命は丹波といった筋立てと記憶しています。

 真梨子さんの作品のタイトルには結構工夫されたものが少なくありません。この「愛はルフラン」も面白いと思います。「ルフラン」はフランス語です。強いて正しく表記すれば「ル・フラン」か。「ル」は英語でいう「the」で「フラン」は「man」です。

 フランス語に全く造詣がないので自信はありません。「フラン」には更に「男のわき腹とか側面」とか云う意味もあるとか。「愛はルフラン」を意訳すれば「愛はその人に」とでもなるでしょうか。この曲の底流には一貫して別れようとして別れられない男女の悲哀が明るく描かれています。赤い糸で結ばれた男と女は時間が織成すドラマに弄ばれるがやがて収まるべきところに収まるのです。人の世とはそういうものかも知れません。

 「タテのカギ」、続いては、「4.悩んでいるんでしょ 顔に書いてあるよ」。メロデイーは浮かぶのですが・・・。ああ、「私を知らない人」です。鮎川めぐみの詞に、羽田一郎が曲を付けています。1995年発売の真梨子さん、節目の20枚目となるオリジナルアルバムPURE CONNECTION」録です。

 真梨子さんは、一貫してカメラ嫌いなことは良く知られています。なので、若い時分の映像資料は多くありません。本当に、残念なことですが、真梨子さんらしいと云えば、ここが真梨子さんの魅力かも知れません。

 そんな真梨子さんが、ソロデビュー20周年を記念して、リリースしてくれたのが、「PURE CONNECTION」コンサートのDVD(当時はビデオやLD)でした。神奈川県民ホールでの絶品のパフォーマンスが収録されています。

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