後輩彼女は背が大きい

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59.後輩彼女と野外で
「大丈夫、何かあったらすぐに私がどうにかしますから」

「何かって、どうにかって……?」

「……見つかりそうになったら、センパイを抱えてここから全速力で逃げます」

「えぇ……」

 晶ちゃんだとそれも本当にできそうに聞こえてしまう。

 初めての野外セックス。
 もし誰かに見つかったら、気付かれたらどうしようという不安をお互いに感じながらも、彼女も僕も理性を抑えることが出来そうにない。

 濃厚で献身的なフェラチオで掻き立てられた劣情が、胸の奥でメラメラと燃えて身体を熱くするような感覚。
 今までにも何度かあった感覚だけど、それをこんな公園のど真ん中で、誰かに見られてしまうかもしれない場所で感じていた。

「センパイ、そこに寝て」

 街灯が照らすベンチ、そこに仰向けで寝っ転がる僕。
 そしてその上に晶ちゃんが跨る。

 彼女が第二ボタンまで開いていた制服のブラウスを、更に第三ボタンまで開ける。
 
 首元で光るオープンハートのネックレスとシンプルなデザインの黒のブラがちらりと見える。
 彼女の笑みを見れば、わざと見せつけているのがわかる。

「あ、そうだ」

 晶ちゃんはおもむろにポケットから何かを取り出した。
 携帯用ウェットティッシュのようだった。
 丁寧に手を拭いて消毒をしている。
 理性を失った眼光をしていたけど、こういう時でも細かい配慮をしてくれるのは本当に彼女らしい。

「センパイの大事なところにばい菌が入っちゃったら大変ですからね。えへへ……♡」

「あ、ありが……むぐっ……!?」

 僕がお礼を言う隙も無く、手を拭き終えた晶ちゃんが唇を合わせてきた。
 両手で僕の頭をがっちりとホールドされて、ぐりぐりと舌をねじ込まれる。

 人気のない静かな公園のベンチ、聞こえるのはちゅるちゅると艶めかしい水音と彼女と僕の息遣いだけ。
 なるべく静かに、でも激しく。
 長い長いキスを続けて、ようやく口が離れる。

「ぷぁは♡ はぁ……ふぅ……♡」

「ぅ……ぁ……」

 お互いに呼吸も忘れてキスし続けたせいで酸欠気味。
 僕は少しクラクラしているし、晶ちゃんの方も顔が真っ赤だ。

「センパイも……」

 僕のワイシャツのボタンに手をかけて、ひとつひとつ外していく。
 すべて外し終えて、今度は中に着ていた白のTシャツを胸元まで捲られてしまった。

「センパイ、本当にきれいな肌してるよね。すべすべで、白くて……」

「そ、そうかな……」

 自分では女の子のような肌色はちょっとしたコンプレックスだったのだけれど、彼女はずっとこういう風に思っていてくれたんだと思うとコンプレックスなんてどうでもよくなってしまった。
 大好きな彼女にこうして褒めてもらえたのだから。

「本当に……食べちゃいたいなって」

「え゛っ……」

 ギラリと晶ちゃんの眼が光ったような気がした。

 嫌な予感がする。
 
 今までもセックス中に何度か首筋に噛みつかれたことがある。
 あれはマーキング行為。
 晶ちゃんが「この男は私の彼氏だ」とアピールするためでもあるし、単に晶ちゃんが僕をいじめて楽しんでいる節もある。

 この馬乗りの体勢では何をされても逃げようがない。
 覚悟を決めて目を瞑ったその時、痛みとは違う感覚で僕は声をあげてしまう。

「ううぅ!?」

「へー……やっぱりきもちいぃんだぁ……♡」

 僕の乳首を人差し指でくりくりと刺激してきた。
 思わぬタイミングでの快感に声をあげてしまう。
 野外だというのに、誰かに聞かれでもしたら――

「男の人も敏感なんですね。それともセンパイが人一倍敏感なのかなぁ?」

 指で弄るのを止めたと思ったら、今度は舌。
 唾液でたっぷり濡れた舌で、僕の乳首を舐め始める。

「あぅ……うぅ……」

 歯を食いしばって声を抑える僕を、晶ちゃんはご満悦の表情で見つめてくる。

 舌先でチロチロと丁寧に、時折大胆に舌全体を使って僕の乳首を責めて、いつの間にか彼女の手は僕の股間へと伸びていた。

 ズボンのファスナーから丸出しになっていた肉棒を軽く手でしごいて、もう挿入の準備ができたと確認をしてスカートの中の下着を降ろし始める。
 もうこうなってしまったら、彼女は抑えが効かない。

「ちょ、ちょっと待った。一応使おうね?」

 僕がポケットから取り出したのはコンドーム。
 いくら彼女が避妊薬を飲んでいるからといって膣内射精なかだしを頻繁にするのはリスクが高い。

 晶ちゃんと一緒に帰宅すると決めた時点でセックスをするかもと思っていたので事前にポケットに忍ばせておいたのだけど――

「いらなーい♡」

「あぁっ!?」

 目の前に差し出したコンドームは無慈悲にぺちんと弾かれて、ベンチ後ろの草むらにポトリと落ちた。

「でも――」

「センパイとちょっとでも近く繋がりたいの。ダメ……?」

 可愛らしい上目遣いでそんなことを言われては何も言い返せなかった。
 彼女にとっては、ほんのわずかなゴムの厚みですら遮るものを許せないらしい。

「ありがとぉ♡」

 頭をくしゃくしゃと撫でられながら、少し強引なキス。
 ご褒美と言うには乱暴で、晶ちゃんの理性が崩壊しかけていることがよくわかる。
 たった一週間と思っていたけど、彼女にとっては本当に長い一週間に感じていたのかもしれない。

「あ、やば。人が来ます」

 唐突に唇を離したかと思うと、誰かの気配を察知した晶ちゃんはがばっと身体を起こす。

「えぇ!?ど、どうし……うわっ……!?」

 僕があれこれ考えている間に、晶ちゃんは僕の身体を抱きかかえてベンチ後ろの芝生の上に一緒になって転がった。
 突然の事で目を点にする僕を宥めるように背中をさすりながら、ハスキーな声で耳に囁いてくる。

「大丈夫ですよ。ちゃんと守ってあげますから」

 股間丸出しの僕と乱れた姿の晶ちゃんはベンチのすぐそばで息を殺して通行人をやり過ごす。
 恐怖と緊張と興奮がごちゃ混ぜになって、今までとは比較にならないような感覚の昂りを感じた。

 たまに外でセックスをするカップルがいるというのは聞いたことがあるけれど――なるほど、確かに興奮する。
 スリルを求める気持ちはわからなくもない。

「えへへ……」

 晶ちゃんの方も同じように思っているのか、この危機的状況でも顔を赤らめて興奮気味の様子だった。
 息遣いも荒く、鼻と鼻がくっついてしまいそうなくらいの顔の距離でふにゃりと顔を緩めて可愛く笑った。

「っ……」

 整った顔つきからは想像できない、無邪気で淫靡な表情。
 欲望丸出しの彼女は、淫魔にすら思える。

 そんな彼女にマウントをとられて、身体を動かすことが出来ない。
 手のひらで胸元を押さえつけられ「動くな」と無言の圧力を掛けられる。
 でも、そんな感覚すらも心地よい。

 僕をこうして必要としてくれる人がいる、その人は僕が一番大好きな女の子だということが、たまらなく嬉しい。

「んぅ……♡」

 通行人は通り過ぎたとはいえ、まだ近くにいる。
 通り過ぎるまで辛抱できなかったのか、晶ちゃんがキスをしてきた。

 少し変な味がするのは、僕の精液を飲み込んだからだろうか。
 彼女の方もそれを思い出したのか、すぐに口を離した。

「ごめん、いやだった?」

「いや、大丈夫。むしろこんな味のモノ、飲ませちゃってたんだね。ごめん」

「私がしたくてしている事ですから」

 嫌な顔一つせず、そう言ってくれる。
 お礼とばかりに、僕は少し強引に頭の後ろに手を回して再び唇を重ねた。

「んむっ!?……ぁ……ふぅぅ……♡」

 一瞬驚いた様子だったけど、すぐに舌を僕の口の中に潜り込ませてきた。
 僕の髪をもみくちゃにしながら、久しぶりの大人のキスを堪能している。

「……ぷぁは♡ はぁ♡」

 口を離すと、涎が糸を引いて僕の胸元に落ちる。

 晶ちゃんはもう一秒たりとも辛抱ならない様子だった。
 スカートの中からおろした下着を足首の辺りに引っ掛けたまま、秘部を外気に晒す。
 まだ触ってすらいないはずの秘部から太ももを伝う愛液が、彼女の興奮の度合いを現していた。

 僕の肉棒の上に跨り、ゆっくりと腰を降ろしていく。
 亀頭が陰唇を押し開いて、ゆっくりと奥へ。
 挿入した肉棒が熱いと感じるほど、彼女の膣内なかはいつも以上に熱を持っているように感じた。

「っ……ぁ……♡……くぁ……♡」

 晶ちゃんは歯を食いしばり、何とか声を我慢している。
 芝生とベンチで姿は隠れているけれど、大きな声を出したら誰かに気付かれかねない。
 ベンチの隙間から誰もいないことを確認をする。

「ふーっ♡ あぅ……ふぅぅっ……♡」

 久しぶりの挿入で絶頂寸前に陥っている彼女の最奥を、少し強めに小突いた。

「きゃうぅぅっ♡♡♡」

 晶ちゃんは普段からは想像できないそうな高い喘ぎ声をあげる。

 彼女は身体を震わせながら、ちょっとむくれ気味の表情で「何するんだ」と軽く僕の胸元を叩いてくる。
 その仕草も可愛らしい。

「も、すぐ、イッちゃい、そぉ……♡」

「声、我慢できる?」

「多分……むりぃ……♡」

 そうなると、口を塞ぐしかない。
 再び唇を重ねて、そのまま軽く腰を突き上げる。

「おぼっ♡ あぶっ♡ んうぅ♡」

 キスをしたまま、少しお下品な喘ぎ声をあげる。
 細めた切れ長の目から、ぽろぽろと涙が零れている。

 口を塞いで鼻でしか呼吸できないので、僕は若干酸欠状態。
 そのクラクラとした感覚ですら気持ちいいと感じてしまう。

「んぶ♡ あぅあっ♡ んっんっ♡ んむぅ、んん……」

 キスで塞いだ口から漏れる声は、近くに人が来れば聞こえてしまいそうなほど大きい。
 誰かに見られてしまうかもしれないという恐怖よりも、快感を貪る本能が完全に勝っていた。
 彼女も、そして僕も。

「……っ……!」

 夜空の下、僕に馬乗りになって腰を振る晶ちゃんの姿を見て、僕も理性が吹っ飛んだ。
 形の整った美尻を、制服のスカートの上から鷲掴みにして、彼女の腰が下りる瞬間に僕も同時に腰を突き上げる。

 膣内の最奥、子宮の入口にガツンと亀頭が当たった。

「!?……あっぼぉぉぁぁっっっ♡♡♡」

 突然の衝撃的な快感に、晶ちゃんが聞いたこともないような声をあげながら大きく目を見開く。

 身体を震わせ、僕を抑えつけていた腕に更に力がこもる。
 絶頂したようだ。

「っ♡ ~~っ♡ ぁ♡ ふぁぁ……ぅ……♡」

 キスをしたまま、その無様で淫らな絶頂顔を晒す。
 切れ長の目からさっきよりも多くの涙を流して、美しい黒い瞳はひっくり返ってしまいそうなほど上に寄ってしまっている。

 前髪も汗でべったりと額に張り付いて、白のブラウスもしっとりと汗で濡れて透けてしまっていた。

 この後、ちゃんと帰ることが出来るのか心配になるような様子だったけど、それは僕も同じ。

「う……ぐ……っ!?」

 強烈な絶頂を迎えた彼女の膣内は、凄まじいうねりと締め付けで僕の肉棒から精液を搾り取ろうとしてくる。
 このまま挿入したまま抜けなくなるんじゃないかと思うほどに膣肉と肉棒がぴったりくっついているように錯覚するほどだった。

 痛いと感じる一歩手前の「気持ちいい」。
 脳が蕩けてしまいそうな快感。
 それを、こんな野外で味わい合う。
 背徳的過ぎてクセになりそうだ。

 歯を食いしばってなんとか射精を我慢する。
 本当に膣内射精なかだしをしてしまいそうで懸命に耐えていたけど、それを彼女が許してくれるはずも無かった。

「イった……わらひ、イキまひら……♡ せ、センパイ、もぉ……♡」

 痙攣が収まった後、晶ちゃんがギラギラとした目で僕を見てくる。
 不意打ちで自分だけ絶頂させられたことが相当悔しかったのか、ちょっと怒り気味にも見える。

「ちょっと待って。さすがにマズいよ。ここで射精だしたら、処理とか――」

「ふぇへへ……♡」

 僕の制止など聞くはずもなく、再び腰を動かし始める。
 さっきよりも大きく腰を上げ、一気に落とす。
 ぐちゅぐちゅと音がなるほど濡れた秘部と肉棒の結合部から愛液をだだ漏らしにしながら、動きは徐々に激しく早く大胆になっていく。

 僕も彼女ももう周囲に注意なんて向いていなかった。
 今誰かが近くを通れば間違いなく気付かれる。

「あっ♡ あぅ♡ うあぁ♡ くぅぅっ♡ う、うううぅぅぅあぁぁっ……あっ♡♡♡」

 晶ちゃんは歯を食いしばりながら喘ぎ声を出さないようにしていたけれど、まったく無意味だった。

 声も聞こえてしまっているだろうけど、仮に声を我慢できていたとして肉と肉を打ち付ける音と淫らな水音が辺りに響いてしまっている。

 お互い、羞恥なんて吹っ飛んでしまっていてそんなことを考える余裕はない。

 こんな野外で絶頂を迎えることに、しかも彼女の膣内に射精してしまうことすら躊躇がなくなった。

「あっ♡ ア゛ッ♡ あああア゛ア゛ッッ!!?♡♡♡」

「ぐ、うぅ……あ……ぅ……!?」

 彼女がひと際大きなハスキーな嬌声をあげた瞬間、膣内が再び蠢く。締め付け、搾り取るような動きに、今度は耐えられなかった。

 声を殺しながら、今日初めての精液を彼女の膣内にどくどくと送り込む。

「う、きひッ、で、でて、るっ♡ せんぱい、の……せーし……♡……んああ、あ……♡♡♡」

 精液が膣内を満たしていく感覚にかちかちと歯を鳴らして打ち震えながら、晶ちゃんの方も絶頂を迎えた。
 半開きになった口から涎が糸を引いて僕の胸元に垂れる。

「きも、ひぃ……んあ……♡♡♡」

 お互いの体液でぬるぬるになってしまった僕の胸元に顔を擦り付けながら、絶頂の余韻に浸っている晶ちゃんは満足気な様子だった。

 僕の方はというと――

(この後、どうやって帰ろう)

 すっかり賢者モードに入って、この体液ドロドロベタベタの状態からどう帰宅しようか考えていた。

 僕が恥ずかしい思いをするのはいくらでも耐えられるけど、彼女の淫らな姿を僕以外に見せるわけにはいかない。

 思案を暮れている僕の身体の上で、晶ちゃんがむくっと起き上がった。
 満足には程遠い感じの表情をしている。
 獣の眼光。

「続きぃ……♡」

「うん、そうなるよねわかってた! でもちょっと落ち着こうか晶ちゃん。これ以上は声も出ちゃってるし、ここだと……」

 なんとか説得を試みる。
 いくら人通りの少ない公園とはいえ、これ以上はリスクが高い。
 いつ見つかってもおかしくない。

 一瞬ぽかんとした表情をした晶ちゃんは、意外にも「わかりました」と落ち着いてくれたと思った矢先。

「家で続きシよ……♡」

 背筋がゾクゾクとするような低めの艶やかな声で、耳元で囁かれる。
 さっき射精したばかりだというのに、肉棒がびくりと反応してしまうような妖艶さと無邪気さの混ざりあった笑顔を僕に向けてくる。

 寂しい思いをさせたぶん、自分が満足するまで今日は止めない。
 月明かりでギラリと光る眼光が、そう物語っていた。

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