南青山の俺の自宅にやってきた美人スケーターの河合澄香選手は、俺の前で突然土下座して自分を買って欲しいと要求してきた。俺はあっけに取られていた。
えっ、なんだって? 今、何でもするので自分を買ってくれって、言ったよね。俺の聞き間違いか? いや、でも、目の前で初対面の女性が土下座しているよな。そこにキッチンでお茶の準備をしていた恵美ちゃんがリビングルームにやってくる。そして、土下座している河合澄香選手の横に正座をする。
「シゲキさん。澄香さんのことをどうか助けていただけないでしょうか? どうかお願いいたします」
そう言うと、恵美ちゃんも俺に向かって、頭を下げて土下座してくる。ちょっと、待ってほしい。展開が急過ぎて、俺が付いていけてない。俺はソファから立ち上がり、二人の傍に行くと、しゃがんで二人に話しかける。
「ちょっとさあ、恵美ちゃん、河合さん。頭を上げてよ。土下座するのは、勘弁して欲しい」
恵美ちゃんと河合澄香選手が頭をあげて俺の方を見る。
「それでは、私の体と引き換えにご援助をいただけるのでしょうか?」
河合澄香選手が真剣な表情で俺にとんでもないことを言う。
「すいませんが、まずは事情を話してもらえますか? いきなりそんなことを言われて、ちょっと今、混乱してるんですよ」
「ああ、すみません。そうですよね。実は今、私は、大学のリンクを使って、フィギュアスケートの練習を使って、練習していて、大学に所属しているコーチのご指導をいただいているのです。大学や大学のコーチにお支払いしているのは年間200万円ほどなので、今は何とか負担できているのですが、私は今4年生なので、年内いっぱいで部から引退となり、後はすべて自己負担になってしまうのです」
ああ、そうか。そう言えば以前恵美ちゃんが、フィギュアスケートを続けるにはすごくお金がかかるって言ってたな。確かに、全日本選手権には、社会人の選手が誰も出ていなかった。学生じゃなくなると、もう競技を続けられない環境なんだな。
「私の父は普通の会社員で、しかも来年からは会社との契約が嘱託に切り替わるので、これ以上私の活動にお金を使うことができなくなります。母も去年病気をして会社を辞めてからは、休職中なのです。それで、どなたかのご支援をいただかないと、フィギュアを続けることができないのです。杉村様が大変お優しい方であると、恵美ちゃんから伺いました。ぜひ、私にご慈悲をいただけないでしょうか。次のオリンピックまでの3年間、いえ、来年1年間だけでもいいんです。どうか、なにとぞ、お願いいたします。」
なんだろう。河合澄香選手はとても切実に訴えてくるのだが、今一つ俺の心に響いてこない。品のある美人な女性が俺にひざまずいて哀願しているのだから、興奮するシチュエーションだと思うのだが、俺の頭の中は一つの疑問がグルグルと回っている。「なんで、俺なの?」と。
別に俺は慈善家でもなんでもないので、自分と無関係の誰かにお金を使いたいわけではない。性的欲求も、今は過剰なほどに満たされているので、新しい女性に手を出したいと思うことは無い。河合澄香選手の演技はこないだの全日本選手権で見たのが初めてだし、フィギュアスケート自体、オリンピックでやってるのを見るぐらいの関心しかないのだ。そんな俺が、スケート選手の支援をするというのがまるでピンとこない。
「もし、来年1年間のご支援をいただけるのであれば、そして、もし結果が出たときにフィギュアスケートを暫く続けさせていただけるのであれば、これから先の私の人生すべてを差し上げてもよろしいです」
やばい、どんどん重たくなってきたぞ。いえ、河合さんは大変お美しく素敵だと思うのですが、実質初対面の女性の人生を受け取れるほど俺の度量は大きくないです。
戸惑う俺に、恵美ちゃんが援護射撃をしてくる。
「シゲキさん、私からもお願いします。澄香さんは本当に優秀な方なんです。今は怪我の後のスランプに苦しめられているのですが、スランプから抜け出ることができれば、また元のように世界を相手に戦うことができると思うのです」
いや、仮にそうだとしても、俺が河合澄香選手を支える理由は無いよね。そう思っている俺に、恵美ちゃんがさらに追い撃ちをかける。
「シゲキさん、無理なお願いだとは私も分っています。でも、澄香さんは私のかけがえのない友人であり、尊敬するお姉様のような方なのです。もし、シゲキさんが、澄香さんを支えてくれるなら、私はシゲキさんの奴隷になります」
へ? 奴隷? なんか、いきなり不穏な単語が出てきたぞ。いや、そういう趣味は無いし、そもそも恵美ちゃん相手にヒドいことをやりたいと思ってない。俺は、恵美ちゃんが望むことしか、やりたくないよ。そんなトンデモ発言をする恵美ちゃんに河合澄香選手が話しかける。
「恵美ちゃん、ダメだよ。私のために恵美ちゃんが犠牲になることはない。私は、自分のことは自分で責任を持つよ。杉村様、もしご支援をいただけるのなら、私はあなたの奴隷になります。何でも、好きなことを申し付けてください」
河合澄香選手はまた俺に向かって土下座をしてくる。だから、奴隷はいいんだって……。俺はノーマルなんだよ。
「あの、頭を上げてください。俺は、奴隷とかは、別にいいです。そんな趣味が無いんで。俺、いたって普通な男なんで、普通がいいんです」
「分りました。それでは、杉村様のお相手をするときは、できるだけ普通になるように心がけさせていただきます。ご理解いただき、本当に有難うございます」
えっ!? 何か、勘違いしてない? なぜか、恵美ちゃんも河合澄香選手の両手を取って喜んでいる。
「ああ、澄香さん、良かったですね。これで競技が続けられますよ。それで、シゲキさん、澄香さんのお相手をされる頻度はどうされます? 週1回ぐらいがいいですか? お住まいは、こちらの空いているお部屋でいいですか? それとも別宅を借りられます?」
あれ? なんでそういう風になるのかな。俺の頭も混乱してくる。
「恵美ちゃん、ほら、河合さん、ご自宅があるんじゃないの?」
いや、違った。最初に否定すべきなのはそこじゃなかった。俺が自分の発言を訂正しようとすると、恵美ちゃんが勢いよく話し込んでくる。
「あっ、そうか。そうですよね。それじゃあ、澄香さんは、通いか、ホテルで、ということにしましょう。それで頻度は週1回でいいですか?」
「いや、それは多過ぎじゃないかな……」
「わかりました。それでは2週間に1回にしましょう。シゲキさんと澄香さんのスケジュールの調整は私がいたしますので、ご安心ください。澄香さんもそれでよろしいですか?」
「もちろん、私は何でもするって約束したから、それで大丈夫だよ」
俺があっ気に取られている間に、恵美ちゃんと河合澄香選手との間で、色々と細かいことが決まっていく。二人とも淡々と話を進めていく。俺は反論する気力を失くしていた。さっき年200万円と言っていたから、それを月2回、年24回で割ると、1回当たり8万3333円か。ちょっとお高いな。まあ、でも有名スポーツ選手とセックスするのだから、むしろ安いのか、と冷静に下劣な計算していた。
俺が頭の中でそんな高度な計算をしていると、恵美ちゃんが俺に声を掛けてくる。
「シゲキさん。それでは、早速、今から澄香さんのお相手をお願いしたいので、お部屋で待っていてもらえますか? 澄香さん、先にシャワーを浴びた方がいいと思いますので、こちらにいらして下さい」
そう言うと恵美ちゃんは河合澄香選手を浴室に連れて行った。えっ!? 今から本当にあの人とセックスするの? なんで、こんな話になってしまったのか……。まあ、でも、据え膳食わぬは男の恥だし、ここでやらないと恵美ちゃんのメンツも潰れちゃうよな。うん、ここはやるしかないか。
俺がメインの寝室のベッドに腰掛けて待っていると、河合澄香選手がバスタオルを体に巻いてやってくる。横には恵美ちゃんがぴったりとくっついている。えっ、今日は3Pなの? 河合澄香選手はぎこちなく頭を下げる。これまでの落ち着き払っていた姿と違い、初々しくて少しかわいい。裸なので少し照れているようだ。
「どうも、よろしくお願いいたします。あの、男性とこういうことをするのは初めてなので、色々とふつつかな点もあるかもしれませんが、ご容赦ください」
「あれ、初めてなんだ?」
「はい、ずっとフィギュアスケートの練習ばかりで、恋愛をする暇がなかったんです」
河合澄香選手は美人なのに大学4年生で処女とは珍しいな。初めてのセックスは、本当に好きな人とやったほうが良かっただろうに。ちょっと罪悪感があるな。まあ、俺の下半身は別の感情を抱いているようだが。
「それでは、澄香さん。頑張ってください。私はここで」
「えっ、恵美ちゃん。行っちゃうの? ちょっと不安だから見てて欲しかったのに」
いや、普通は誰かに見られながらする行為ではないと思うけど……。
「シゲキさん、私はお邪魔でしょうか?」
そんな風に恵美ちゃんに聞かれて、はい、邪魔ですって言えるわけないじゃないか。
「いや、別に、河合さん次第だけど……」
俺の曖昧な回答の結果、恵美ちゃんはベッドサイドに椅子を置いて、俺と河合澄香選手とのセックスを見学することになった。この家に来てから3Pとか4Pをやりまくっているせいだろうか。こんな変なシチュエーションにも慣れてきている自分が怖い。
河合澄香選手がベッドの俺の横に座ってくると優雅にお辞儀をする。
「それでは、よろしくお願いいたします」
「あっ、はい。こちらこそ、よろしく」
「それでは、澄香さん、シゲキさんに優しくキスをしながら、バスタオルを脱いでください」
あっ、恵美ちゃんの指導が入りながらのセックスなんだ。これは、斬新だな。
河合澄香選手は、恵美ちゃんに言われたとおりに俺にキスをしてくる。彼女の情熱的な厚い唇が俺の唇と重なる。俺のことを凝視したままなので、ものすごく近い距離で視線がぶつかる。そして、河合澄香選手は自分の体からゆっくりとバスタオルを外す。それほど大きくないが形のよい乳房が露わになる。乳首がツンと上の方を向いている。胸の下では、腹筋が引き締まっているのがよく分る。太腿もボリュームがあるのだが、ほぼ全てが筋肉の様で、無駄な脂肪があまりついていない。フィギュアスケート選手と言うと、可憐なイメージがあったが、肉体的にはアスリートなんだ。
「澄香さん。シゲキさんのお洋服を脱がせてあげてください」
河合澄香選手が、おれのボタンダウンのシャツのボタンに手をかける。彼女の指は長くてとてもしなやかだ。ボタンを外す手の動きがとてもしなやかで、こんな日常動作にも気品を感じる。ボタンダウンのシャツとインナーのTシャツを脱がせると、河合澄香選手は俺のベルトに手を掛け、ズボンを脱がせる。パンツ越しに俺のペニスが勃起しているのが分るだろう。
「澄香さん。それではもう一度キスをして、シゲキさんの上半身をゆっくりと撫でまわしてください」
河合澄香選手が、俺に抱きついてキスをしてくる。彼女のしなやかな両手が、俺の背中や胸をじっくり撫でまわしてくる。
「キスは、もっと情熱的に。舌をしっかりとシゲキさんのお口の中に挿し入れて。シゲキさんの舌にしっかりと絡みつかせる」
河合澄香選手の舌が俺の口の中に挿し込まれてくる。そして、彼女の舌は、俺の舌にねっとりと絡みついてくる。そして、なまめかしく俺の口の中で彼女の舌が動き回る。ものすごく情熱的なキスだ。
「シゲキさんの首筋に舌を這わせる。そして、鎖骨を舐めた後、右の乳首にしっかりと吸い付いて。そして舌で乳首を転がす」
河合澄香選手は、俺の右の首筋をねっとりと上から下に舐めまわしてくる。そして、肩の辺りで一度ジュルリと音をたてる様に舐めると、俺の乳首に思いっきり吸い付いてくる。河合澄香選手は俺の乳首に吸い付きながら、いたぶるように俺の乳首の先端を舌で弄ってくる。やばい、ものすごく気持ちがいい。
そんな風に河合澄香選手は、恵美ちゃんに命じられるがままに、俺の上半身や両脚に対し性的なサービスを施していった。まるでコーチの指導に従うスポーツ選手の様だった。そして、いよいよ河合澄香選手は俺のパンツに手を掛け、一気に引き下ろす。俺の勃起したペニスが露わになる。河合澄香選手は息を呑んでいる。
「はい。澄香さん。気を抜かない。シゲキさんのオチンチンの先を舌先でゆっくりと舐めまわして」
河合澄香選手は、俺のペニスの先をチロチロと舌先で舐る。俺のペニスの先から、先走り汁がにじみ出る。その汁をかき回すように彼女の舌が激しく動く。やばい。気持ち良すぎて膝が震えてくる。
「はい、じゃあ、口を大きく開けて、シゲキさんのオチンチンをしっかりと咥える。そして、ゆっくりとしごく」
河合澄香選手は、大口を開け、俺のペニスにしゃぶりつく。あっ、痛っ。彼女の歯が俺のペニスに触れる。そして、そのまま動かされるのでちょっと痛い。
「あっ、ごめん。河合さん。少し、痛いんだけど」
「はひっ!?……あ、すいません。ダメだったでしょうか?」
「ああ、どうやら歯が当たってしまっていたようですね。フェラチオをするときは、上手に唇を使って、オチンチンに歯が触れないようにしなくちゃいけないんですよ。あと、自分の唾液を潤滑油のようにするんです。一度やってみせましょうか?」
「恵美ちゃん、お願いできるかな」
恵美ちゃんの実技指導の時間になってしまった。恵美ちゃんは、俺のペニスの先にチュッと一度軽いキスをすると、大きく口を開け俺のペニスを咥える。そして、頭を大きく動かし、ジュルジュルと音をたてながら、俺のペニスをゆっくりとしごいていく。恵美ちゃんのフェラチオは、3か月前はものすごくぎこちなかったのに、今はよどみなく流れるようだ。緩急を織り交ぜながら、俺の感じやすい所を的確に責めてくる。
「はぁぁ。フェラチオをするときは、こんな風にするとシゲキさんに喜んでいただけます。澄香さん、大丈夫ですか?」
「はい。いや、恵美ちゃん、すごい上手なんだね。びっくりしたよ。イメージとちょっと違った」
「私には、シゲキさんへの愛情がありますので。私はシゲキさんが望まれることは、なんでもして差し上げたいと思っているんです」
河合澄香選手は感心したようにうなずいている。そして、恵美ちゃんの唾液でベトベトになった俺のペニスにしゃぶりつく。今度は唇で包み込むように咥えてくれたので、彼女の歯には当たっていない。そして、頭を動かし、ジュルジュルと音をたてながら、俺のペニスをゆっくりとしごき始める。そして、そのまま5分ぐらい河合澄香選手のフェラチオが続いた。
「さあ、そろそろ、シゲキさんのご準備ができたようですが、澄香さんの方はどうですか?」
「どうって言われても、私、これが初めてだから、よく分らないんだ……」
「ああ、そうでしたね。それでは、ちょっと失礼します」
恵美ちゃんは、河合澄香選手に近づくと、おもむろに股の間に手を伸ばす。そして自分の右手の人差し指を河合澄香選手の割れ目の中に挿し込む。
「まだ、十分には濡れていませんね。シゲキさん、どうしましょう? 私が舐めましょうか? それともシゲキさんが舐められますか?」
「あっ、じゃあ、俺が舐めるよ」
俺は、河合澄香選手の股間に顔を近づけると、両手で彼女の脚を押し広げる。そして、柔らかな陰毛に包まれた割れ目を指で押し広げる。河合澄香選手の濃いピンクの肉ヒダが目に飛びこんでくる。俺は彼女のクリトリスに温かく息を吐きかけると、ゆっくりと舐る。
「んんんっ……」
河合澄香選手が甘い吐息をたてる。無意識なのだろうか、俺の頭を彼女の両手が優しく押さえてくる。
「澄香さん、しっかりと集中して。自分の快感をしっかりと感じて」
俺はそのままクリトリスを舐り続ける。両手で、膣穴の入り口付近と小陰唇のヒダをやさしく愛撫する。河合澄香選手の呼吸が激しくなる。俺の頭を掴む両手に力が入ってくる。
「そう、澄香さん。もっと、気持ち良さを感じて。集中、集中が大事なの。そう、そうよ。ほら、快感が全身に伝わってくる。その感じなの」
やばい。気が散りそうだ。ここは俺も集中しなくてはいけない。集中、集中が大事なのだ。
「あぁぁぁぁんっ、気持ちいい……。こんなの初めて……んんんっ」
河合澄香選手の両脚がピンと伸びる。腰が大きく前後にピクピクと動く。俺の頭を彼女の両手がギュッと掴む。どうやら絶頂に達したようだ。彼女の膣穴からは愛液があふれ出てくる。
「はい。澄香さん。お上手でした。それでは、シゲキさん、挿入してあげてください」
俺は愛液と俺の唾液で十分に濡れた河合澄香選手の膣穴にペニスをあてがう。そして彼女の上に覆いかぶさるようにゆっくりと体重をかけ、腰に力を入れる。彼女の膣穴の中に俺のペニスがゆっくりと沈み込んでいく。
「んんっ、痛い……」
「澄香さん、ちょっと我慢です。痛いのは最初だけ。そのうちに気持ち良くなってきます」
河合澄香選手の膣の中は愛液に満たされている。俺のペニスの先端は滑らかな動きで彼女の膣の奥深くに到達する。そして、彼女の反応を見ながら、俺はペニスを前後左右にしっかりと動かす。河合澄香選手の呼吸が少しずつ激しくなっていく。かき混ぜる様に動かすと、彼女の膣内に明らかに反応が違う場所があるのが分った。俺はそこを重点的に責める。河合澄香選手は俺にギュッと抱きついてくる。
「あぁぁぁぁぁん……はぁぁんっ…………あああっ」
「そうです。澄香さん。その快感を逃さないように。しっかりと自分の中で受け止めて。そう、気持ち良さが背中を上っていきます。頭の中が白くなっていきます」
「あぁぁぁぁんっ、ダメェ。シビれる、シビれちゃうぅぅ……んんんっ」
河合澄香選手の引き締まった腹筋がギュッとしまる。膣の肉壁も俺のペニスを締め上げる。さすが、よく鍛えられたアスリートだ。筋肉の量が全然違う。俺のペニスはものすごい力で圧迫される。やばい。ものすごく気持ちがいい。
「澄香さん。俺もイクよ。受けとめて」
「あぁぁんっ、はい、来て、来て下さい……あああんんっ!」
そうして、俺は澄香さんの中で果ててしまった。俺が精液を出した後も、澄香さんの膣の肉壁を俺のペニスから精液を搾り取るかのように蠢いていた。スポーツ選手の肉体はすごい。俺はそのまま、澄香さんの上で彼女を抱きしめながら一息入れていた。そこでふと気づく。
「あっ。コンドームを着けずに中で出しちゃったけど、それでよかったの?」
「はい。生理周期を整えるため、普段からピルを飲んでますので大丈夫です」
ふうん、そういうことか。ベッドサイドの恵美ちゃんを見ると、俺と澄香さんを見て満足げにうなずいている。どうやら、恵美コーチにとっても満足のいくセックスだったようだ。
「そう言えば、お金の支払いだけど、どうすればいいのかな?」
「はい。この間、計算したのですが、リンク代が年間で400万円ぐらいかかります。これは1月から必要になってきます。靴とブレードも、今まではだましだまし使っていたのですが、新調したいのでこれで30万円ほど。衣装は今シーズンはこのままいけますが、来シーズンが始まる前に新調したいのでこれが50万円ぐらい。コーチからは指導に年間200万円払うように言われています。振付師さんにも来シーズン用の振り付けで200万円ぐらいかかります。もし、海外遠征に行くようになれば、これとは別にお金が必要となります」
んんんっ? 今、言っただけで880万円だよね。それと海外遠征はまた別にお金がかかるの? 多分、澄香さんとコーチの飛行機代とホテル代で1回100万円は軽くかかるよね。
「シゲキさん、大丈夫ですか?」
恵美ちゃんが俺に声を掛けてくれる。いや、計算違いをしてたのに気付いたんだ。でも、1発やっちゃったから、今さらお金を出せないと言うのも違う気がする。まあ、まだ口座にはお金が余ってるからこのぐらいなら払えちゃうか。
「いや、大丈夫だよ。それじゃあ、澄香さん。後で実際に必要になる金額と支払のタイミングについて教えて。銀行の口座番号も。とりあえず、今シーズンの残りと来シーズンの支援は保証するよ。それから先は、澄香さんの調子を見て決めよう」
「はい、有難うございます。嬉しいです。私、杉村様に会えて本当に良かったです。頑張りますので、これからどうかよろしくお願いいたします」
澄香さんは、起き上がるとベッドの上でしっかりと正座をして、深々と俺にお辞儀をする。俺も体を起こし、正座をするとお辞儀を返す。なんか、剣道の稽古の後の挨拶の様だ。
こうして、俺が美人スケート選手、河合澄香さんを資金的に支援する、つまり、彼女のパトロンになることが決まった。