みんなで大家さん配当遅延拡大 “北九州バナナ事業”実態は?「生産確認できず」
農水省「バナナの生産確認できず」
去年4月、国会でのやりとりです。 緒方議員 「バナナまたはバナナの苗の生産・出荷状況について、農林水産省が把握をしている数字についてお聞かせいただければ」 農水省担当者 「統計上、福岡県のバナナの出荷実績はなく、農林水産省といたしまして福岡県北九州市および水巻町におけるバナナの生産・出荷状況は把握しておりません。バナナの苗の生産も承知はしておりません」 国としては、この地域でのバナナの生産を一切確認できていないというのです。これに対して「みんなで大家さん」側は。 「アグレボバイオテクノロジーセンターでは、これまでも、そして現在もバナナの種苗を生産し続けております。なお、生産数については、機微情報であり企業機密でもございますので控えさせて頂きます」 「苗を培養している」という施設内部の写真です。写真には白衣を着た作業員も複数人、写っています。 一方で、現在もモール内で働く人に話を聞くと…。 「バナナの関係の人を見たことがない」 ホームページを見ると、この「アグレボ」に関連するのは10商品、募集総額はおよそ230億円。バナナの生産実績は分かりませんが、2019年以降、6.5%から7%の高配当だった実績はあるようです。 取材を続けると、バナナの栽培技術を持つA社と訴訟トラブルが起きていたことが分かりました。
変更取り消し巡り訴訟トラブルも
大家さん側は2019年からA社の特許技術「X農法」でバナナを栽培すると宣伝していました。 ところが2年後(2021年)、A社の登記簿上の住所が西日本から「大家さん」側の住所に無断で変更。同時に、A社の取締役3人が解任され、「大家さん」側の柳瀬代表ら3人が取締役に就任しました。 A社側は、「大家さん」側を相手にこの変更を取り消す裁判を起こし、東京地裁が変更を無効とする判決を言い渡しています。 「大家さん」側は現在、「X農法」ではない別の農法を使っていると説明しています。 緒方議員は、国による迅速な対応が必要だと訴えます。 「もしかしたら、今でも商品を購入している人がいるかもしれない。あまりこういう情報が入ってこない人になると、『一口100万円で7%の利回りか、いいな、出資しようか』と思う人が、この日本の中にまだいるかもしれないじゃないですか」 (「グッド!モーニング」2025年10月4日放送分より)
テレビ朝日