ロストメディアの「少年魔術師インディ」について調べました。
少年魔術師インディとは、発売中止となったファミコン用ゲームです。
2019年にオークションサイトに出品されたことで、一時期話題となりました。
こちらのゲームについて調べた内容を以下にまとめます。
「少年魔術師インディ」概要
「少年魔術師インディ」の情報をまとめます。
作品タイトル:少年魔術師インディ
メーカー:IGS(Information Global Service)
原作:井上尚美
キャラクターデザイン:富士宏
モンスターデザイン:篠﨑雄一郎
音楽担当:イノヤマランド
発売予定日(当初):1992年7月
予定価格:7,900円
・「少年魔術師インディ」とは、様々な時代をワープして物語を進めていくRPGです。
・元々は双葉社から出版されたゲームブック「少年魔術師インディ」シリーズをゲーム化したものです。
(ゲームシナリオは、井上尚美氏の完全書き下ろし)
・因みに、ゲームブックは3巻発売されたそうです。
少年魔術師インディ マジカルインフェルノ(発売日:1987年)
少年魔術師インディ2 禁断の魔力(発売日:1988年)
少年魔術師インディ3 異境の呪術師(発売日:1989年)
・当初の発売予定日は1992年7月でしたが、延期が重なり、最終的には発売中止となりました。
・発売中止となった理由は明かされていません。
次世代機器のスーパーファミコンが普及している時期だった為、ファミコンソフトである本ゲームを発売しても売上げが見込めなかったから中止と判断された、と噂されています。
・2019年5月19日、ヤフオクに本ゲームが出品されました。落札価格は1,501,000円でした。
このヤフオクの件は後述します。
ゲームの情報は以下サイトを参照しました。
・Lost Media wiki
https://lostmediawiki.com/Sh%C5%8Dnen_Majutsushi_Indy_(lost_build_of_cancelled_Famicom_role-playing_game;_1992)
・Fandom – Unseen Games Wiki
https://unseen-games.fandom.com/wiki/Indy_the_Magical_Kid_(Shounen_Majutsushi_Indy)
・Wikipedia – 冒険ゲームブックシリーズ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%92%E9%99%BA%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA
・レトロゲーム専門ニュースサイト – ファミコンのネタ!!
https://famicoms.net/blog-entry-3195.html
・ATLAS
https://mnsatlas.com/?p=56047
・Unseen64
https://www.unseen64.net/2017/07/10/indy-magical-kid-shounen-majutsushi-nes-cancelled
確認できる資料・映像
現在確認できる資料として、主に当時の雑誌の画像が残っています。
他にも僅かに残っていますので、以下に紹介します。
雑誌画像・ゲーム画面
「少年魔術師インディ」について、取り上げている雑誌とゲーム画面の画像を複数掲載しているサイトは以下の通りです。
・Lost Media wiki
https://lostmediawiki.com/Sh%C5%8Dnen_Majutsushi_Indy_(lost_build_of_cancelled_Famicom_role-playing_game;_1992)
・Fandom – Unseen Games Wiki
https://unseen-games.fandom.com/wiki/Indy_the_Magical_Kid_(Shounen_Majutsushi_Indy)
・Unseen64
https://www.unseen64.net/2017/07/10/indy-magical-kid-shounen-majutsushi-nes-cancelled
映像
「Theゲームパワー」というテレビ番組で「少年魔術師インディ」を紹介している映像がニコニコ動画にあります。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm10734072
YouTubeにも同じ映像がありますので、参考として掲載します。
原画
モンスターデザインを担当した篠﨑雄一郎さんが、X(旧Twitter)にモンスターの原画をいくつか掲載しています。
https://x.com/Shino4know/status/1262956213722951681
https://x.com/Shino4know/status/1263318599839727618
https://x.com/Shino4know/status/1263680987642376209
https://x.com/Shino4know/status/1379645107037564932
https://x.com/Shino4know/status/1801867435710287978
ゲームがヤフオクに出品
2019年5月19日、ヤフオクに「少年魔術師インディ」のゲームが出品されました。
見た目はディスクシステム用RAMアダプタですが、中身は「少年魔術師インディ」のプロトタイプ版ROMのようです。
プロトタイプ版ですが、開発は90~100%まで進んでいたと言われていますので、ほぼ完成版と言っても差し支えないでしょう。
当時、こちらのゲームを競り落とすため、海外の「Forest of Illusion」という団体は寄付を募っておりました。
「Forest of Illusion」とは、主に任天堂関連の試作ROMや資料を収集・公開してきた有志のゲーム保存団体です。
Cancelled Famicom/NES game “Indy the Magical Kid” is currently up for sale. It is a turn-based RPG that was previewed in Japanese magazines from around the period. We are currently taking donation pledges to be able to and dump and release it. Contact us if interested!
【翻訳】
https://twitter.com/forestillusion/status/1131702421736976385
発売中止となったファミコン/NES用ゲーム「Indy the Magical Kid(少年魔術師インディ)」が、現在販売に出ています。これは当時の日本の雑誌で紹介されていたターン制RPGです。私たちは、このソフトをダンプして公開できるよう寄付のプレッジ(約束)を募っています。興味のある方はご連絡ください!
一部記事によると、「Forest of Illusion」の寄付は7,000ドルほど集まったそうです。
2019年5月当時の円相場は1ドル110円くらいなので、日本円に換算すると約770,000円集まったことになります。
オークションの結果ですが、
2019年5月26日、日本人(匿名)が1,501,000円で落札しました。
https://aucview.aucfan.com/yahoo/c735501575
この出来事はニュースにもなりました。
・財経新聞
https://www.zaikei.co.jp/article/20190531/513491.html
落札者は「ファミコンのネタ!!」というサイトにコメントを残しています。
このタイトルはファミコンの歴史の大きな1ページであって、非売品をコピーして売りさばく者の手に渡るのだけはどうしても避けたかった。だから、ゲームが本当に好きな人達は安心して欲しい。日本の宝として必ず守っていきます。約束します。出品元からもれたらどうしようもないですが。
https://famicoms.net/blog-entry-3195.html
この結果を受けて、寄付を募っていた有志団体「Forest of Illusion」は以下コメントを残しています。
I regret to inform that we have lost the auction on the cancelled Famicom/NES game, “Indy the Magical Kid”. It ended up selling for a total of 1,501,000 yens (approx $15,000 USD) with 130 bids. We quite simply did not have enough funds.
【翻訳】
https://twitter.com/forestillusion/status/1132650529354444800
残念なお知らせです。発売中止となったファミコン/NES用ゲーム「Indy the Magical Kid(少年魔術師インディ)」のオークションは、私たちが落札できませんでした。最終的に入札は130件、落札額は合計1,501,000円(約15,000米ドル)となりました。単純に資金が足りませんでした。
因みに、「Forest of Illusion」は2023年4月28日に活動終了しています。
活動終了の理由は「主に運営に必要な時間とエネルギーの不足」とのことです。
まとめ
ロストメディアの「少年魔術師インディ」について調べた内容をまとめます。
・少年魔術師インディとは、発売中止となったファミコン用ゲームです。
・元々は双葉社から出版されたゲームブック「少年魔術師インディ」シリーズをゲーム化したものです。
・当初の発売予定日は1992年7月でしたが、延期が重なり、最終的には発売中止となりました。
・2019年5月19日、ヤフオクに本ゲームが出品されました。落札価格は1,501,000円でした。
余談
「少年魔術師インディ」のゲームブック3冊ですが、現在は長崎県の「ミライon図書館」に所蔵されているそうです。
以下にそれぞれの検索結果URLを載せておきます。
・少年魔術師インディ マジカルインフェルノ
https://opac.miraionlibrary.jp/licsxp-opac/WOpacMsgNewListToTifTilDetailAction.do?tilcod=1009810224024
・少年魔術師インディ2 禁断の魔力
https://opac.miraionlibrary.jp/licsxp-opac/WOpacMsgNewListToTifTilDetailAction.do?tilcod=1009810224002
・少年魔術師インディ3 異境の呪術師
https://opac.miraionlibrary.jp/licsxp-opac/WOpacMsgNewListToTifTilDetailAction.do?tilcod=1009810372337
コメント