とんこつラーメン一本で勝負する一蘭。カウンターの一席一席にしきりがあり、店員も厨房も見えないつくりなのは味に集中してもらいたいがため。また言葉を発さずとも注文できるスタイルは人と関わりたくない臆病者、曲者、一匹狼への配慮から(たぶん)。
しかし、長く変わらぬこの様式・姿勢はもうやめていいのではないかと正直思う。閉塞的でどうにも居心地が悪いのだ。もうちょい開放的であってほしい。
そんな思いを抱きながらも先日、久々に一蘭へ行った。すると首を傾げたくなるシステムが目に入った。はじめて見るものだった。
カウンターのしきりに書かれた「従業員と会話することなくご要望をお伝えいただけます」の下には4枚の札があった。札には要望が書かれており、呼出ボタンを押し、提示することで店員が認識・対応するそうだ。
以下、4枚の札に書かれた要望である。
- 一時的に席を離れます
- 注文方法が分からない
- 周囲の音・声が気になる
- お子様用食器が欲しい
店員に声を出さなくともOKなスタイルは一蘭独自のものだが、この札を目にしてやはり閉塞的で、そこまでしなくてもいいのに…という思いが湧いた。果たしてこの札を使う人はいるのだろうか。外国の人ならまだしも、かなり少ないように思う。
とはいっても「周囲の音・声が気になる」はわかる。気になる音・声を出す人に対して自ら苦情を言うのは勇気がいることだ。しかし「一時的に席を離れます」といちいち伝える必要はないだろうし、「注文方法が分からない」人も「お子様用食器が欲しい」人もその旨を言葉で伝えるのではないだろうか。
と、ここまで書いたところで気づいた。やはり札はあったほうが良心的だ。世の中には声が出せない、障害がある人は多い。そして手話で会話ができる健常者は少ない。そこまでしなくてもいいのに…という思いは浅はかだった。
以上、寝ます。