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自分の選択を愛せれば、くらしはもっと自由になる。 Interview 四角大輔さん 後編

「ニュージーランドの湖畔で大好きな釣りをしながらくらす」という夢を叶えた作家・四角大輔さんに、本来の自分を取りもどし、理想のくらしを実現するためのメソッドを伺った前回。後編では、心身が安らぐ「ホームプレイス」の見つけ方や、家族とのかけがえのない時間のこと。ライフステージの変化を受け入れつつ、ブレない自分を保ち続けるヒントをお聞きしました。

>前編は、こちら。


場を動かし、心を動かす体験が「ホームプレイス」を見つけるための布石になる。

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― 前編で四角さんに伺った、人生の可能性を最大化する「手放す、削ぎ落とす」というキーワード。一方で「n’estate」は、すまいの自由度を上げることで人生の選択肢を「広げよう」とするサービスなのですが、いろいろな可能性を試すことで手放すべきものが見えてくる側面もあるのかなと。

四角さん(以下、四角):大いにあると思います。僕は「最も心が安定し、体調が整う場所」を“ホームプレイス”と呼んでいるのですが、そういった場所に身を置けば、自動的に自分らしくいられるようになります。
つまり、「居場所探し」に成功すれば「自分探し」を終わりにできるということ。だから、抽象度の低い「自分探し」よりも「居場所探し」を優先したほうが合理的なんです。

体調が整い、平穏な心を手にすることができると「本当はこれ、やりたくないんだな」とか「この人、じつは少し苦手だったのかもしれない」とか、小さな違和感にも気付けるようになる。
僕が主宰するオンラインコミュニティ〈LifestyleDesign.Camp〉でも、「自分を取り戻すための、ホームプレイスの見つけ方」を伝授しています。

― 自らの身を置く場所を「動かす」ことがそのきっかけになるとして、そこがホームプレイスだと「気付く」ためにはどのようなことを意識するといいのでしょうか。

四角:
お年寄りみたいなことを言うようですが、ちゃんと食べて、からだを動かして、しっかりと休み、思いきり遊ぶ。それを徹底して、高次の健康を手にすることです。肉体の純度を上げると、感覚が鋭くなり、今まで気付けなかったことが感じ取れるようになります。

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四角:僕は、脳とからだを合わせた肉体を「オーガニックデバイス」と呼んでいるのですが、これは「デジタルデバイス」と違って買い替えができません。肉体を大切にメンテナンスし続け、最高のパフォーマンスを維持できるようにしっかり管理することに尽力しています。

「これは好きだな」や「本当はやりたくないな」という内なる声は、からだが教えてくれるのです。運動不足や不摂生で不健康になると、肉体はノイズまみれの状態になり、その感覚が狂ってしまう。現代人は、この身体感覚が鈍っていると思うんです。

― 現代は、ものにあふれていて情報量も多い。そういった外的なノイズが多い環境も、自分を見失ってしまう要因かもしれませんね。

四角:そもそも、頭には余計な外部情報が詰まっています。そんな頭から降りてくる打算的な声は、大体が信用なりません。例えば、移住先の人気ナンバーワンと言われる福岡県には、住みやすさを表す指標がいくつもありますが、そういったデータだけで決めては絶対にダメ。

ホームプレイスに出逢うと、その地に降り立った瞬間や、そこで一定の時間を過ごしているうちに「なんかいいな、落ち着くな。気持ちが楽だな」といった身体感覚が「あなたにとっての正解」を教えてくれるんです。

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― 自分がその状況にあることに気付くためにも、感性を研ぎ澄ませておく必要があるのですね。

四角:はい。「健全な精神は、健全な肉体に宿る」と言うように、感性を研ぎ澄ませるためには、健全なオーガニックデバイス(肉体)が必須です。

次に重要なのは、居場所のシフトです。わずか10年ほど前は、その方法は「引越し」や「移住」しかありませんでしたが、今や「n'estate」をはじめ、多拠点生活のサービスも多数ありますよね。
単純に旅をするだけではなく、滞在型の施設が増えてきているのは個人的にも本当に嬉しい。ぜひ、そういった施設を利用して“滞在型”の旅に出て、ホームプレイス探しをしてほしいです。

― ホームプレイスを探すためには、やはり“滞在型”の旅がおすすめですか。

四角:
僕は旅を愛していますが、「移動」よりも「滞在」のほうが好きなんです。世界中でノマドライフを送っていたときも、場所を転々とするより一箇所にじっくりと腰を落ち着けるリトリート・スタイルでした。予定を立てずに数カ月にわたる旅を開始して、ある場所で「ここはいいな」という身体感覚を得たら、そこで延泊を重ねるのです。
「n’estate」のように、仕事や生活といった日常から離れた場所で心身をリセットできるサービスがあると、そういった比較もしやすいですよね。

「自由であること」とは、人生を自らの意思で決定しているかどうか。

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― プライベートでは、一児の父でもある四角さん。これまでの「自分の好き」なことに全力を注ぐライフスタイルも、お子さんが生まれたことで大きく変化したのでは?

四角:まず、人生の優先順位が変わりましたね。
全てを手放してニュージーランドに移住してしまうほど、僕の人生におけるトッププライオリティだった「釣り」を「我が子の笑顔」が凌いだのです。
それ以来「できる限り我が子と過ごしたい」というモチベーションが、仕事と暮らしの原動力になりました。

― 子育てをきっかけに、日々の過ごし方にも変化が。例えば「平日週3日、午前中だけ働く」というワークススタイルを実践したりと、かなり徹底されていますよね。

四角:ポイントはふたつです。仕事と家事の不要なタスクを洗い出して「やらない!」と勇断して手放すこと。それでも残る「逃れられないタスク」を最短時間で完了すべく、時短術を徹底すること。
その結果、レコード会社時代よりも高い集中力で仕事や家事に向き合えて、さらなる時短を実現できたのです。そのぶん、より長く息子と一緒に過ごせるのですから、こんなに最高なことはないですよね。

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― 子育ての時間を楽しまれている一方で、ご自身で自由に使える時間はやはり減ってしまったと思うのですが、その点はどのように折り合いをつけておられるのでしょう?

四角:
折り合いをつけていないんですよ。そもそも「自由」って、「物理的な自由」のことだと思われがちなのですが、本当に大事なのは「心の自由」です。「自分はこれを愛しているから、これを選んでいる」と自分の意思で選択できれば、その人は「真の自由」を手にしているんです。

実際に僕も、息子が生まれてからは釣りに行く頻度がこれまでの10分の1程度に減りましたし、大好きなバックパッキング登山に行ったのは妻が妊娠してからゼロです。まわりの釣り仲間やアウトドア仲間からは「やっぱり子育てが大変なんだろうな」と思われているかもしれないけれど、「いやいや。今や釣りや登山よりも、息子との時間が一番だから」って(笑)。

人生にはいろいろなフェーズ、ライフステージがあります。大事なのはその状況をいかに楽しむか。自分で納得して受け入れて、自らの意思で選択することが大事なんですよ。

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― 自分の選択に自信を持つこと。 本当の自由とは「何かを諦めている」と思う気持ちから解放されることなのかもしれませんね。

四角:僕の場合、(前編でも紹介されている)ライフコストを徹底的に下げていることの影響は大きいと思います。ニュージーランドで実践している自給自足ライフのおかげで「お金」から自由になれて、「時間」を優先する生き方ができているんです。

多くの人が、自由な「時間」を犠牲にして「お金」のために働きます。「お金」と「時間」のバランスをどう取るかは、現代人にとって最大の人生課題ですよね。でも、「お金持ち」よりも「時間持ち」のほうが圧倒的に幸福度が高いと僕は断言できます。自給自足ライフは、そのための幸福戦略なのです。

子育てなんて一瞬で終わってしまいます。「遊んで」とねだられて「忙しいから」なんて言っていると、あっというまに小学生になって、もう友だち優先で遊んでくれなくなる。不要なものを買うため、無意味に生活レベルを上げるために、二度と戻らない家族の時間を犠牲にして、過重労働していては決して幸せにはなれないですよね。

―「家族の時間」というと、子と親がそれぞれの「自由」を楽しみながら、お互いに心地よくくらしていくためには、どんなことが重要だと思いますか?

四角:
対話する時間をつくるようにすることです。
どんな間柄にも、対話を通じた「すり合わせ」は必要です。仕事の上司や同僚以上に、パートナーや我が子とは必要だと考えています。ひとりでも不自由を感じたり、苦しいと思っている家族がいたら、結果として家族全員を不幸にしますから。妻と大切な話をするときは、あえて仰々しく「家族会議」と題し、事前にアポを取って話すようにしています。

生活費をミニマルにすることで、不要な労働時間を削減する。そうやって日頃から一緒に過ごす時間をたくさん取れれば、相手の小さな変化にも気付けます。息子は3歳半で、いよいよ対話できるようになってきましたが、それ以前から微妙な変化や非言語の意思表示を汲み取ることができました。なぜなら僕は100%在宅勤務な上に、労働時間をミニマルにすることで家事にも育児にもフルコミットでき、生まれてからずっと一緒にいるからです。

― 最後に、四角さんの旅や移動のおともを教えてください。
四角:
旅行中は無添加の「スピルリナ」と「酵素パウダー」を摂るようにしています。酵素は腸内環境を整えてくれますし、スピルリナは食物繊維とミネラル、ビタミンにタンパク質も豊富。日常生活では摂取しないのですが、外食が多く、体調が不安定になりがちな旅先で、自身のオーガニックデバイス(肉体)をいい状態で維持するための、元気の秘訣です。

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(左から)EARTHRISE社の無添加「スピルリナ ナチュラル」と、生きたパパイヤ酵素でできた「月の酵素」。

> サービスや拠点について、さらに詳しく。
「n'estate」(ネステート)公式WEBサイト
「n'estate(ネステート)」 Official Instagram

Photo: Ayumi Yamamoto

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