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【高校野球】準々決勝、上尾が熊谷商破り4強/県


熊谷商―上尾 4回裏上尾1死二、三塁、並木が先制のスクイズを決める。捕手島崎=県営大宮
▽準々決勝
熊谷商2―6上尾

 戦評…小技を絡めて着実に得点を重ねた上尾が熊谷商を下した。上尾は0―0の四回、1死二、三塁で並木がスクイズを決めて先制に成功。この回6安打と畳みかけ、3点を先行した。六、七回にも好機で一本が生まれ、計13安打で6得点。投げては先発辻岡が2失点完投でリードを守った。熊谷商は要所で守備が乱れ、先発のエース大久保が踏ん張れなかった。

■組織力で古豪対決制す/上尾

 上尾が強固な組織力を発揮し、熊谷商との古豪対決を制した。両校は1964年(当時は熊谷商工)と79年の秋の県大会決勝で対戦。上尾OBの高野監督は「この両校が準々決勝で戦うのは誇り。選手たちは紙一重の戦いを粘り抜いてくれた」とたたえた。

 0―0の四回に相手の好左腕を攻略した。1死二、三塁で並木がスクイズを成功。坂田、小森も適時打で続くなど、打者一巡の攻撃で3点を奪った。小森は「小技も使って全員で1点を取りに行く意識が徹底されていた」と納得の表情だった。

 1年生5人が先発出場の現チーム。経験は浅いが、犠打や守備時のベースカバー、連係面は高水準でこなす。3番関谷、4番菊池と中軸には大型選手が並ぶ。高野監督は「まだやりたい野球はできていないが、将来性はある」と潜在能力は高い。

 次戦は昨秋の1回戦で敗れた浦和学院と対戦。小森は「上尾高校の誇りを持って粘り強く戦いたい」と気を引き締めた。

■守りが乱れ失点課題浮き彫りに/熊谷商

 36大会ぶりの準々決勝を戦った熊谷商は、守備の乱れが手痛い失点につながった。四回は投手の暴投からピンチを招き3失点。六回にも失策で許した走者をかえされた。

 打撃陣も6安打で2得点と反撃が及ばず、攻守で課題が浮き彫りになった。今大会で存在感を示した大久保は「序盤から主導権を握れるように、投打で力をつけたい」とチームの成長を誓った。
2025/10/03 09:25:00
記事提供:埼玉新聞

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