林芳正氏=リンホウセイ「名づけ親は僕、誤情報に踊った」闇のクマさんインタビュー(中)
有力政治家を相手に、信じ込んだデマ情報をユーチューブ動画で配信し、現在は「事実系」インフルエンサーとしての活動を心がける「闇のクマさん」。10月4日投開票の自民党総裁選に出馬した5候補の中にも過去誤情報を配信してしまった相手がいるという。政治系ユーチューバーとして5候補について語ってもらった。 ■高市氏「奈良のシカ以外しゃべることあった」 ──高市早苗前経済安全保障担当相は、外国人観光客による奈良のシカへの暴行発言が物議を醸している 「難しいな…高市さんは割と応援している政治家で、正直、シカの話題に触れてほしくなかった。奈良選出の議員だからこそシカに対する思いは当然だし、お話をするのもいいと思う。ただ、あれだけ政策に詳しい人だ。ほかにしゃべることはいっぱいある。わざわざ敵を増やしてしまう話題に触れなくてもよかった」 ■林氏「めちゃめちゃ頭いい」 ──林芳正官房長官はネット上で「リンホウセイ」とのあだ名が出回っている 「名付け親は間違いなく僕だ。元実業家の有名ユーチューバーが林さんについて『媚中である』と言及したことを真に受けて『中国の味方ではないか』『中国で女遊びしているのではないか』などめちゃくちゃ叩いた」 「実際は、安倍晋三さん、菅義偉さん、岸田文雄さんら歴代総理に信頼され、重役を担い続けている。官房長官として会見で発言する機会も増え、めちゃくちゃ頭のいい人だと分かる。肝心の中国に対しても、スパイ容疑での邦人拘束などものすごく厳しいことを言っている。また僕は誤情報に踊っていたと気が付いた」 ──なぜ林氏の見方が変わったのか 「岸田さんが『増税メガネ』で叩かれたときに『それは違うよね』と動画で発信したら、界隈からフルボッコ(=批判コメントが殺到)にされた。そこから林さんや岸田さんに関する詳しい記事、自民党のHPなどを調べるようになった。知らなかった情報がいっぱいあった。当時は(似た意見に囲まれて視野が狭まる)『エコーチェンバー』に陥っていた」 ■小泉氏は「ネットでターゲットにされやすい」