出前館に1000回不正注文か 詐欺疑い逮捕「味占めた」、愛知県警
食事宅配サービス「出前館」で商品が届いていないなどと虚偽のクレームを入れて返金させたとして、愛知県警は2日までに、名古屋市の無職、東本拓也容疑者(38)を詐欺などの疑いで逮捕した。県警は容疑者が2023年4月〜今年9月に不正な注文を1095回行い、計約374万円を返金させたとみている。
県警によると、東本容疑者は「味を占めて何度もやってしまった」と容疑を認めている。
この期間に計124個のアカウントを作ったとみられ、代金が返金処理された後に退会していた。複数の偽名や虚偽の住所を使い、アカウントごとに登録する電話番号を変更し、同一人物の行為だと分かりにくくする狙いだったとみられる。
スマートフォンの画面の地図上で配達先を指定できる機能を使い「置き配」で注文。県警は、配達員から直接受け取らないことで届いていないと主張しやすくする目的だったとみている。容疑者が他の食事宅配サービスでも同様の行為をしていた疑いがあるとみて調べている。
逮捕容疑は今年7月30日、スマホで虚偽の氏名や住所で会員登録し、ウナギ弁当やアイスクリームなどを注文、商品が配達された後にアプリのチャット機能でクレームをつけて計約1万6千円を返金させた疑い。
出前館は事件を受け、不正監視の強化に取り組むとし、取材に「不正利用の早期検知に向けた仕組みづくりなどを通じて、毅然とした姿勢で対応する」とコメントした。〔共同〕