裸一貫から億単位を稼いだ猛者も! 過激化する「沖縄のヤミ金」に地元当局も警戒中
金の貸し付けと回収は基本的に「対面」で行う。債務者への苛烈な追い込みは御法度で、法外な金利をトラブルなく長期間にわたって回収するのがセオリーだとされる。債務者と債権者という立場ながら、関係性を大事にする点は「ゆいまーる」の島らしいともいえるが、閉鎖的な島社会では債務者が逃げることは困難だ。 地元の「うーまくー」の中には、ヤミ金で稼いだ資金を元手に飲食などの事業を始めたりする事例も少なくなく、「なかには裸一貫で始めて、億単位の資産を築いた者もいる」(前出の地元関係者)という。 「当局もこうした背景を理解しており、地元に根付く彼らを半ば黙認している面もあります。よほど強引な取り立てをやらない限りは、そこまで業者に追い込みをかけることもない。ただ、今回『トクリュウ』として摘発されたヤミ金グループについては、こうした沖縄独特のヤミ金の〝常識〟とは外れていたことが捜査関係者にとっては衝撃だった面があるようです。 トップの男が本土式の手法を持ち込んだとされており、取り立ての電話をかけまくる『鬼電』で債務者を追い込んだり、アシがつかないように郵便を介して貸し付けや回収を行うなど、これまでの沖縄ヤミ金にはないやり方をしている。顧客名簿をスプレッドシートで管理し、XなどのSNSを集客のために使うなど、手法はかなりシステム化されている。 県警側が大規模な捜査に乗り出したのは、こうした新たなヤミ金の手法が県内で広がるのを警戒したということも背景にあるようです」(前出のメディア関係者) ゆいまーる精神に根差した沖縄伝統の金融システムは、転換期を迎えている。 文/安藤海南男 写真/photo-ac.com