ブルーアーカイブRTA 称号「崇高」獲得まで 作:ノートン68
前回のあらすじ
喧嘩売ってきた相手が急に告白してきてフリーズしたホモ君
AL-1S「??」
兎「は?」
チームⅤ「──○す。」
カイの過去から始まります。
※独自設定を多く含みますのでご注意ください。
私はいわゆる異端児と呼ばれるに相応しい人物だった。
髪の色は左右で異なり、会話は周りと合わない。
おまけに「何を考えてるか分からなくて怖い」と言われる始末。
当然、私は梅花園で浮いた。
周りの子供はおろか、教官達でさえそうだったよ。
それが別段悲しいとは思わなかったけどね。
強いて言えば、貴重な被検体を捕り逃して惜しいことをした。
この頃から私は
幼い頃から私はあらゆる物に対して興味津々だった。
全員が外で遊ぶ中、私は専ら部屋に篭もり紙に思いついた数式を羅列するそんな日々。
退屈だとは思わなかったね、あの頃はどんな些細な事も私にとって大発見だったからかな。
私にとっては机に置かれたマグカップだって立派な研究対象だったんだ。
そう言えば1人、しつこく遊びに誘ってくる子が居たが誰だったかな。
今は
程なくして卒園した私は、山海経高級中学校へと進学した。
本当は進学なんてせずに研究に没頭できれば良かったのだけれど、金銭という問題は無視できなかった。
それと比べて小規模ではあるものの、学校には最低限の機材が揃っているため進学する事にした。
入学早々、私は真っ先に錬丹術研究会に入った。
化学、特に薬学はいい。
正しい計測、管理さえすれば万全に扱う事が出来る反面、新しい化学反応を見つけた時の心躍る感覚は素晴らしいものだよ。
リアリストは同時にロマンチストでもあるんだ。
とりわけここで研究する霊薬は普通の薬とは違う面白い効果を発揮する。
不老不死には興味ないが、その式を解き明かすのは楽しそうだ。
そうして入った研究会で私は情報収集を始めた。
霊薬に関して学の浅い私にとって、知識は値千金の宝だ。
私は梅花園での失敗を反省し、常人を演じるようにした。
梅花園での素行を知るものは不気味がっていたが、それも時間の問題だった。
研究が1番に頭にくる人達だった事もあり、馴染むのにそう時間はかからなかったよ。
そこまでしても、常人の皮を被ろうとも、研究の話になると私の理論を理解する奴は居なかった。
でも梅花園の時とは違い私を遠ざける者も居なかった。
率直に言うと居心地が良かったよ。
誰にも邪魔されず研究ができ、息抜きの話し相手にも困らない。
我ながら順調な学園生活を送っていたと思うよ……一年後までは。
入部して一年後、私は会長へと推薦された。
先輩の部員も私が会長を務めるのに異を唱えなかった。
会長の権限は想像よりも大きかった。
何せ研究会の運営権の殆どを掌握している。
霊薬、またはその素材の輸入、輸出、その資金管理を一任された。
どうなったと思う?
想像の通り私は暴走した。
やはり無理はいけないな。
研究ができればそれで満足だったのに、想像以上に抑えていた欲求は大きかったらしい。
新しい化学反応の探求心、それは学校の
より未知の領域へ到達するため、私は
秘薬の化学反応を既にマスターしていた私は周りの目を盗み、ひっそりと増産し売り払った。
そうして手に入れた金で施設を増築、改修を行ったのだが……
尻尾を出すヘマはしなかったはずなのだがね、誰かに密告されたのかな?
門主率いる玄龍門にあっさり矯正局へ送られた。
後輩達には悪い事をしたと思ってるよ、結局増築した施設は没収されただろうし。
次はもっと上手くできるさ。
1年後、私は連邦生徒会長の失踪の混乱に乗じて矯正局から脱走した。
会長時代に築いた裏社会とのパイプは健在で、衣食住には困らなかったよ。
私は裏社会に溶け込み、引き続き新しい化学反応を探し始めた。
脱走してから数ヶ月後、研究が煮詰まって来た私に転機が訪れた。
出処不明の珍しいものがブラックマーケットに出回っていると聞き付けた私は、使いの物に買い出しを頼んだ。
使いが買い戻ってきたソレを見て私は衝撃を受けた。
『神名のカケラ』
生成方法が未だ不明で、シャーレのコンビニでしか取り扱ってない貴重な物質。
話を聞いた限り人工作成されたものだとか。
それを聞いた時、私は様々な感情に支配された。
1つは研究者として先をいかれたことに対する嫉妬。
1つはまだ見ぬ化学反応を発見出来るという歓喜。
そしてもう1つ。
これの製作者は私と
不思議な高揚感、トキメキとでも言うのだろうか?
次第に私は「この製作者に会いたい」と思うようになった。
ただこの物質の出処が分からない。
まずは『神名のカケラ』の分析から始まった。
そこで私は初めて『神秘』という概念に触れた。
未だに謎の多い要素だが、1つ分かったことがある。
このカケラの器の大きさに対して容量が少ない。
これは未完成品だ。
『神名のカケラ』を寄せ集め、初めて実用的な運用が可能となる。
となると課題はこの未知エネルギーの総量を増やす事だが………。
式さえ手に入ったら改良は簡単だ。
ゴールドマグロの肝、萬年参などを調合し、私は『偽神のカケラ』を作成した。
その名の通りこれは偽物のカケラ、あえて作った
材料から抽出し圧縮した『神秘』、それを器の許容量ギリギリまで含ませた。
摂取する者の安全性を度外視したドーピング。
あえて安全性が保証される量に甘んじた製作者の顔に泥を塗る行為。
私が製作者ならすっ飛んでくる。
その間にやることは、いち早くこれが広まるように大量生産できる式を新しく作ることだ。
もはや『偽神のカケラ』による被害など
あぁ、君の顔を拝むのが待ち遠しいよ……。
ついに待ち望んでいた日が訪れた。
予想より長く待たされたがそんな事はどうでも良くなっていた。
彼ならきっと私の考えを理解してくれる!!
……いや、そう言えば私は彼に喧嘩を売ってるんだった。
まぁいいさ、策はキチンと練ってある。
ひとまず先に顔をカメラで拝見するとしよう。
どれどれ………
…………………。
装甲車から降りた彼とカメラ越しに目が合った。
不思議と目が離せない。
次の瞬間強制的に脳へと情報がなだれ込んできた。
それは『存在しない記憶』
間違いなく初対面、それも骨という異形。
なのにあの男との思い出が溢れて止まない。
初めは実験生物としての価値しか見出していなかった記憶。
仲間と共に苦難を乗り越えた記憶。
黒塗り顔の生徒と一緒に写真を撮った記憶。
実験と称してデートを楽しんだ記憶。
そして、
どれも知らない妄想と唾棄するべき物なのに……。
なぜ本当に自分が体験したかのように、この記憶が愛おしくてたまらない!?
顔が暑い、胸の動悸が収まらない。
何だ
……頭がおかしくなりそうだ。
私はフラフラと誘蛾灯に吸い寄せられる虫のように研究室の奥へと向かっていた。
研究室にて、乗り込んできた彼の顔を直接見た。
やっと会えたね先生。
やはり初めて見る顔だ。
動く骨の男なんて忘れるはずが無いからね。
高揚感が収まるどころか激化した。
今すぐにでも彼に飛びつきたい。
「私はホモ、君の────」
何それ、変な名前にしたんだね。
ホモって言うんだ。
警戒して偽名を使ってるのか……、どっちかな?
一体何年待ち望んだ事か。
最初は私と同じ立場に立てる唯一の人物だと思っておびき寄せたのにね。
そのための交渉材料も沢山用意したというのに、まさかミイラ取りがミイラになるとは。
やっと理解できたこの気持ちは、間違いなく───
衝動のままにこの気持ちを表そう。
ずっと前から愛してた、僕は君をもう離さない。
一目惚れと言うやつだ、私は君のことを愛している。
コレで原作と乖離しても許されるな!!
カイ書くのムズすぎて短くなっちゃったけど許して()
次回は再びRTA視点です。