ブルーアーカイブRTA 称号「崇高」獲得まで   作:ノートン68

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今回でVol.2完結です。

百鬼夜行 勘解由小路ユカリの情報が出ましたね。
一人称が身共って初めて聞いた……。



依星ケイ

 

防衛都市エリドゥ。

その中心部近くは市街とは思えない程に荒れ果てていた。

原因は王女の命令により顕現したクリフォトだけでなく先生が大人のカードで召喚した生徒達も含まれる。

 

大人のカードの生徒召喚効果は凄まじかった。

第一陣がやられた後も次々と召喚される腕利きの生徒。

榴弾を主として使う生徒達による破壊痕は特に爪痕を残していた。

それでもクリフォトは倒れない。

 

 

・「ぜぇ……ぜぇ……まだ倒れないのか……。」

 

 

既に()()4()()()の大人のカード使用となる。

今まで召喚した生徒達は全てレーザーによって薙ぎ払われてしまった。

終わりの無い死闘に先生の身体と精神は限界近くまで来ていた。

 

泥沼で溺れるような感覚だ。

今すぐにでも眠ってしまいたい倦怠感が先生を襲っている。

それでも先生は決して諦める事は無い。

 

・「もう二度と道を違えてなるものか!!」

 

そして()()5()()()の大人のカードを使用した。

呼び出すのは各学園の筆頭戦力。

小鳥遊ホシノ、美甘ネル、剣先ツルギ、空崎ヒナ、狐坂ワカモ、明星ヒマリの6名。

 

それぞれが一騎当千の力を持つ精鋭達。

当然代償も大きくより心身が酷い状態に陥る。

それでも闘志は衰えること無く、クリフォトを見据えている。

 

今回はその泥臭い粘りが幸運を呼び込んだ。

 

「光よ!!」

 

後ろから放たれた光がクリフォトを貫いた。

振り返ると光の剣を持った彼女が立っていた。

立ち姿を見て確信した、彼女は生まれ持った性を乗り越えたのだ。

 

賭けに勝った。

嬉しさのあまり、先生は大声でその名を呼ぶ。

 

・「ケイ!!」

「お待たせしました、先生。私はもう迷いません。」

 

依星ケイ、完全復活。

その目に迷いは無い。

 

「話したい事が沢山できたのです。私の事、感謝の言葉、謝罪の言葉、これからの生き方の全てを貴方達に話したい。

 

だから先ずはこの危機を乗り越えましょう、先生。」

 

言葉は要らない、答えは決まっていたから。

2人は並びたちクリフォトに向き合う。

 

「恐らくアレがクリフォトのコアです。」

 

光の剣を受けた事でクリフォトの上半身、装甲が剥がれたその中心部。

再生が始まっているが、球状のコアを確認できた。

 

「私が最大までチャージした光の剣を奴のコア部に叩き込みます。それまでの時間を稼いでください。」

・「分かった!!」

 

震える足に鞭をうち前を向く先生の表情は先ほどよりも明るい。

 

反撃が始まる。

 

 

 

 

 

 

 

激戦地から2kmほど離れたビルの最上階。

そこではゲマトリアのホモがケイの姿をスコープ越しに確認していた。

 

()()()()()吹っ切れたか。」

 

あそこまでお膳立てしたのに結局上手く行きませんでした、なんて流石にホモでも頭が真っ白に成る。

それはそれとして、使命に生きる選択をしたらしっかり()()するつもりではあったが。

なるべく此方の戦力を削ぎたくないホモは安堵による溜息をつく。

 

「しかし恐ろしい火力だ、直撃すればAL-1Sでも……。ミレニアムは何を考えている?」

 

先刻、彼女の光の剣で抉られた体は本来すぐに再生が始まっていた。

しかし明らかに再生速度が低下していた。

『鍵』としての生を完全に破棄すればクリフォトは活動を維持出来ず自動消滅するはずだが……

 

「消滅しないという事は完全に『鍵』としての存在を捨てたわけでは無いのか?」

 

ホモの言う通り、ケイは『鍵』としての生を完全に捨てていない。

使命を破棄しつつ、『鍵』としての己の罪を精算する生き方を選んだのだ。

 

今回ホモはケイに対して明確な逃げの道を作った。

責任も何もかも忘れて、今まで通りに生きる道を。

人間はみな楽な方向へと流されやすい生き物だ。

しかしそれを彼女は跳ね除けた。

 

それは何と気高い選択だろうか。

 

「……やるじゃないか。」

 

となれば、そろそろ潮時だろうとAL-1Sへ連絡を飛ばす。

1コール、2コール……おかしい、いつもならすぐに返答が来るのだが。

程なくして、弱々しく申し訳なさそうな声が応答した。

 

『謝罪、あと数分は動けそうに無いです。』

「………何?」

『回答、彼女達との交戦で甚大なダメージを蒙りました。』

「───ッ!!」

 

報告を聞いたホモが受けたのは()()、そして()()

ネルもトキも、AL-1Sという環境に適応し強くなっている。

だがそれが全力のAL-1Sに届きうる程のモノとは思っていなかった。

彼女達の成長率の高さは嬉しい誤算だ。

 

「分かった、あと少し時間を稼ぐ。それを越えたら迎えに行く。」

『………了解。』

 

骸骨の表情は動かない。

それでも男は確かに嬉しそうだった。

 

──────────────────────

 

ガバがガバを呼び込み一周まわってチャート通りになるRTAはーじまーるよー!!

 

 

あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!!

 

「おれはチャートを外れたと思ったらいつのまにかチャートを走り続けていた」

 

な… 何を言っているのかわからねーと思うがおれも何をしたのかわからなかった……

 

頭がどうにかなりそうだった……

バグだとかチートだとか そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……

 

 

はい、お巫山戯はそこそこにしっかり組み立てていたチャートについて解説していきましょう。

先生を結構削った今、後は消化試合なので回していきますよー。

 

ホモ君がワープ穴をくぐった後、『鍵』依星ケイと先生達がいる所に鉢合わせした事で今回は爆発オチになる予定でした。

ところがどっこい、まだ再走していません。

それは何故か?

答えは簡単、チャートが息を吹き返したからです。

 

今回の主目標は「Keyの破壊」です。

 

走者として彼女の存在はガバの温床。

何としても物語から取り除きたい存在でした。

 

だから物理的に破壊するのが1番確実で楽な方法だったんですけどね……。

鉢合わせちゃったから無理ゲーになっちゃいました。

 

そもそも先生の到着時間を計算ミスった走者のミスだって?

お前……お前ェ!!正論パンチやめてください()

 

スゥーーー、ハァーーー……話を戻します。

そんなオワタな状態からネル先輩やゲーム開発部に励まされ、Keyは何と自分の使命を捨てたのです。

これには走者とリオもニッコリ。

 

でもこれだけなら戦闘で大分時間が取られちゃったので再走してます。

RTAで肝心なのは速さです、内容じゃないんです。

 

ですがその前提を覆す程のメリットを与えてくれた存在が現れました。

それが今ケイと先生達に滅多撃ちにされてる『クリフォト』です。

 

まずチャート予定では、『クリフォト』をいずれ顕現させる予定でした。

それもAL-1Sの権能を使った方法ではなく、また別の手口で。

 

想定していたチャートはこうです。

現在進行形でホモ君が運営してるブログ、アレをできるだけキヴォトス全域に知らしめる所が始まりでした。

 

ブログの管理人になると、たまに質問が来る時があります。

モブ生徒、ネームド生徒、その他住民達、様々な人からです。

逆にキヴォトス掲示板のような所に書き込む事で、ヘルプキャラから攻略のヒントを聞くことも出来ます。

ホモ君は前者で狙っていた質問は2つ。

 

ミレニアム生徒から来る『ミレニアム懸賞問題の回答』

ゲヘナ生徒から来る『トリカス共撲滅作戦代案』

 

規模がでかいこれらの質問は当然、必要知力が結構高いのですがホモ君の知力は大人上位クラス。

後者はともかく、前者は運が良ければ当たりを引けます。

これらに完璧に回答すると一気に注目度が跳ね上がるわけです。

 

そうして実在しない管理人クリフォト君を神格化する事で、生徒達の信仰心を糧にクリフォト(複製)を作成する予定だったのです。

本来ならギリギリ最終章に間に合う手筈でしたが───

 

・ホモ君が早いタイミングでクリフォトを顕現

・カイザー関係その他企業にクリフォトの動画を拡散

 

おかげでエデン条約編には顕現できそうな程の感情がたんまり集まりました。

戦闘能力は見ての通り。

完全体デカグラマトンより若干ステータスデバフ喰らってる癖に、アレだけ脅威だった先生の切り札を赤子扱い。

走者が欲しがる理由は分かりましたね?

他にも再走を見送った理由はあります。

 

・Keyが先生陣営と敵対していない。

・カイザーに首輪を着けることに成功した。

・『ワープ』の性能。

 

大前提として私の組んだチャートは先生の手助け有りきで組んでいます。

ホモ君1人で色彩が倒せるわけないので仕方ないネ。

ただでさえ人手が足りないのに、Keyの相手をする暇なんてありません。

ケイが先生側に付いたのも爆アドでした。

 

そしてクリフォトでゲマトリアの軍事力を見せつけ、カイザーに首輪を着けることに成功したのもでかいです。

端的に言えば「お前ら好き勝手したら分かるよなオラァン!?」状態です。

 

これによりカルバノグの兎編で、プレジデントにサンクトゥムタワーの権限を握られる等のガバをリカバリー出来ます。

 

後はワープの性能テストですが、杖を媒介にワープしてるようです。

人物でも物でもスキル効果には個人差があるため、今回は制限、射程、大きさ、発動までのラグを確認しました。

回数制限はありますが、それ以外は高水準のレア枠の当たりです。

レア枠のハズレを引く程に萎えるものはありません(断言)

 

これで多少のミスによるガバならリカバリー可能となりました。

これらの要素があって首の皮1枚繋がりました。

あとは流れに沿っていくだけです。

ケイが『鍵』の使命を放棄したからか、クリフォト君の調子が悪くなりました。

先生をここで倒す訳にもいかないので好都合です。

 

あっ、クリフォトが倒れた。

それでは退散準備しましょうか。

 

・先生達の前に姿を現す。

・二人とも全力を出し切ったのか倒れ込んでいる。先生も顔をこちらに向けるのが精一杯のようだ。

 

そりゃ(大人のカード連続使用したら)そうよ。

ケイちゃんも緊張の糸が切れたのか爽やかな顔で気絶してます。

早々ないと思いますが、追い詰めすぎると先生はカードの代償によりストーリー中にロストする可能性があるのでバランスよくいきましょう。(2敗)

 

退散理由は最大戦力のロストで。

これ以上損害を受けるのは嫌だとハッキリNoを言えるホモになりましょう。

これで後はチームⅤと兎を呼んでAL-1Sを回収するだけです。

 

・撤退する。

「ちょっと待って。」

 

あのさぁ……もう帰るところだって分からない?(溜息)

定時帰り直前に追加の仕事を任された気分です。

見たところ先生の好感度調整イベントっぽいのでやりますけど(手のひら返し)

 

「ありがとう、リオの味方でいてくれて。」

 

あら?

仮にもケイちゃんを破壊しようとしたってのに、意外と好感度はそこまで低くなさそうですね。

こりゃ案外余裕だったかも知れません。

 

・「ただ成り行きでそうなっただけだ。」

「ケイを破壊するなら他にもやりようがあったはずだ。」

 

まさか「本当は破壊するつもりだったけど、鉢合わせたから殺らなかった。」なんて言えません。

ホモ君に聖者ムーブを強要されるのも嫌なので釘を刺しておきましょう。

好感度上げすぎると面倒な事になります、特にベアおば関連で(2敗)

目の敵にされて妨害されやすくなります。

 

・「……何を期待しているのか分からんが、私はゲマトリアだぞ?」

「知ってる。でも職業柄見ればわかるよ、君が彼女達から信頼されてること位は。」

 

本当に良い奴なら最初っから破壊が選択肢に上がるわけないんだよなぁ。

……やっぱ先生の好感度高くない?

何で?別段何もしてないはずなんですけどねぇ。

ま、ええか!!(思考放棄)

 

「君ならはじめから全て救う選択が出来たんじゃないのか?」

・「……私は失敗例を知っている。だから手の届く範囲でしか守らない。」

 

ホモは冷血ってハッキリ分かんだね。

事実これから起こるであろうエデン条約編での悲劇にはほぼノータッチでしょうし。

聖人ムーブは先生だけでやってもろて、どうぞ。

 

・「今回こそたまたま上手くいったが、次は分からない。分の悪い賭けを続ける奴はただの愚か者だ。」

「切り捨てる選択をする事が賢者なら、私は愚か者のままで構わないよ。」

・「……なんと言うか、君は筋金入りの馬鹿だ。」

「悪いね、けどそこだけは譲れないよ。」

・「───馬鹿は馬鹿でも、全てを吹き飛ばすような大馬鹿者なら違ったかもしれないな。」

 

ま、眩しい……。

黒服が脳を焼かれるだけはありますよ。

ホモ君も絆されてない?大丈夫?

 

・突如ビルを突き破り何かがホモの横に停止する。

「お迎えにあがりました、オーナー。」

・デュカリオンの箱舟に乗ったチームⅤ達だ。

 

やっと来ましたね。

報告だとケイが覚醒したあたりから既に、勝敗が喫していました。

C&Cの面々がライダースーツでバイクを乗り回してると聞いた時は頭が宇宙猫となりましたが問題ありません。

何なら三度目の正直(爆散)でデュカリオンの箱舟も最悪切り捨てる予定だったので、未だ健在なのは嬉しい誤算です。

兎にアリスちゃんも連れてきてるようで何より───

……あのー、何で彼女が居るんですか?

 

「どうしてもと言うので連れてきました。」

・甲板から1人の少女が降りてくる。

「……何故、何も言わずに帰ろうとしたの?」

「リオ!?」

 

帰るって言ったら来ちゃうでしょ君。

そして何でリーダーちゃんはリオに甘くするの?

元いた場所に返してきなさい!!

 

「私も連れて行って。」

・「ダメだ。」

 

勝手に付いてきても困るので、ここで言ってやりましょう。

付いてくるとミレニアムの財政が回らなくなるのでユウカがブチ切れます。

原作ではどうもなかったですけど、こっちだとどんな影響があるのか未知数です。

依星ケイの件と言い、あまりランダム要素は増やしたくないので仕方ないね。

 

「こんな庇う真似なんかされても、私はアナタにまだ何もっ───」

・「何も返す必要など無い。強いて言えば、返すべき人物が居るなら1人だけだ。」

 

何か返されても要らないです(断言)

そういうのはトキにでもしてあげてもろて。

ホモ君の邪魔さえしなければどうしようと関係ないので。

 

「………。」

・「さらばだ先生。ゲマトリアはいつでも君の事を見ているぞ。」

 

ホモ君はクールに去るぜ。

ワープ穴を広げて、ホモ舟をGOシュート!!

 

・防衛都市エリドゥから廃墟までやってきた。

 

よし!!(現場猫)

勝った!!Vol.2~完~!!

後はVol.3のエデン条約までにやる事を済まして……ん?

 

「謝罪、美甘ネル達に敗北してしまいました。」

 

ふーむ、聞いた話によると実力では上だったけど慢心してやられた感じですね。

ぶっちゃけ『鍵』の破壊せずに済んだし、そこまで気にしなくて良いんですけどね。

 

・「任務に勝敗は関係なかった、結果的に目標は達成したのだから問題ない。」

「否定、私が勝利し合流すればオーナーが負ける事は無かったです。」

 

本当に気にしなくていいのに。

アリスちゃん真面目だから、何もしないとストレス値上がっちゃう……。

ここは軽めの罰を与えて納得してもらいましょう。

 

「……1週間の家事当番ですか?」

・「不満か?」

「否定、誠心誠意させてもらいます!!」

 

何か目が燃えてる様な気がするのは気の所為でしょう。

それよりこれからの予定です。

明日には廃墟を出発します。

目的地は山海経です。

 

何故って?

『疑神のカケラ』の製造元へ向かうからです。

製造者は案の定あの子でした。

放っておくと先生に誤解される恐れがあるので、先に潰しましょう。

 

今回はここまで。

次回は山海経にある()()のアジトにカチコミします。

 

ご清聴ありがとうございました!!

 

 

 

 

・「五塵の獼猴か……。」

 





リオ「私も外につれてって!!」
ホモ「断る。」
兎「許された……。」

次回は山海経ではなくおまけ話から入ります。
プロットが思ったより深まるなかったので5話連続で出します()

次回 幕間「セイアとホモが駄べるだけ」
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