BBQでアルコール注ぎ引火、美容学校生死亡 元教員助手に有罪判決
福岡県柳川市のハリウッドワールド美容専門学校で2023年、バーベキュー大会中に炭火へ注いだアルコールが燃え上がり、男子学生(当時18)を死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた元教員助手の男性被告(25)の判決公判が2日、福岡地裁であった。
岡本康博裁判長は禁錮1年6カ月執行猶予3年(求刑禁錮1年6カ月)を言い渡した。
起訴状よると、被告は23年5月24日に学校行事として開かれたバーベキュー大会で、コンロの火起こしや安全管理などの業務を担当。火気への注意義務を怠り、火の勢いを強めるためコンロへ消毒用アルコールを注ぎ入れて燃え上がらせ、近くにいた男子学生をやけどによる多臓器不全で死亡させたとされる。
被告は初公判で起訴内容を認めていた。被告人質問では、「火の間違った付け方、生徒への声かけ、私の判断が原因」と話し、遺族へ謝罪した。
別の教員から火が弱いと指摘され「焦りがあった」とし、当時の理事長に強く怒られたことがあり「怒られるのが怖かった」とも述べていた。
第三者調査委員会が昨年7月に公表した調査報告書は、アルコールの使用を発案した当時の理事長に危険性を進言できる職員がいなかったと指摘していた。