ブルーアーカイブRTA 称号「崇高」獲得まで 作:ノートン68
ゲマトリアに散々良いように利用されたのに、自分の計画は破綻するカイザー理事可哀想。
僕はそう思いませんけど。(下劣)
主に先生視点でお送りします。
私がシャーレの先生としてこのアビドス高等学校へ来て早3日。
深い理由があって銀行を襲った私達はその日の内に戦利品の集金記録を確認してたのだが……
・成果はどう?
「それが、今のところどれも怪しいものは……」
ここへ来た初日に戦闘したカラカラヘルメット団なる不良集団にとっては、明らかに過剰戦力のFlak41。
その購入経路を調べていたのだが、まるで誰かが揉み消したかのように特定出来なかった。
探索の成果が出ないまま、休憩をと近くでたい焼きを購入していたところに、
カイザーローンの現金輸送車が闇銀行に停車しているのを見つけたのだ。
遠くてやり取りしか見えなかったがどうやら資金を持ってでるらしい。
大勢の護衛を引き連れているという事はとてつもない額だろう。
明らかに怪しい、きな臭すぎる。
そんなこんなで賭けに出て銀行を襲った訳だが、資料にはヘルメット団のへの字もない。
私の勘が間違っていたのだろうか……。
資料と睨めっこして数分後、1つ明らかに普通とは違う企業を名前欄でみつけた。
・アヤネ、このカイザーカジノって?
「あ、それは少し前にできたカイザーコーポレーションが携わってる賭博会社ですね。」
「カイザー、カイザーってどんだけ自己主張が激しいのよコイツら!!」
「……何でカジノからの集金記録が?」
「ホントだ、しかも結構な金額だねー。」
記録に残っている総額クレジットは、億を余裕で超えていた。
お金をカイザーローンから借りているという事は無いらしい。
話を聞く限りだと企業でも上位の儲かり具合のようだ。
「まさか私達のお金で豪遊してたとか!?」
「……流石に大企業ですし無いと思いますが。」
「うーん……どうしましょう先生?」
・何にしても、手掛かりがこれしか無さそうだし調べるしかないね。
せっかく此方を襲ってきてる黒幕の姿が見えそうなのだ。
例え微かな希望だとしても、諦める訳にはいかない。
「決まったみたいだねー、それじゃ皆で大人の世界へと行こうかな?」
・ホシノ達は留守番だよ、君たちの教育に悪い。
「えぇー、そんなー。」
そんな事を言っている場合では無いのだろうが、教師としてそこは見過ごせない。
ホシノがガッカリしてるけど、もしかして遊ぶつもりだった?
「ですが先生。カイザーカジノのアビドス店はブラックマーケットの近くということもあり、相当治安が悪いです。護衛に何人か連れていかないと……」
・そうだね……じゃあ店の前までの護衛をお願いしようかな?
「ん、任せて。」
「らじゃ〜です☆」
そしてアビドスでも珍しい、ピカピカと光る豪華な建物カイザーカジノへと私は足を踏み入れた。
入店直後に身体検査を行われた。
身分証明を要求されると詰みだったが、行われずに済んだ。
そして肝心のカジノだが特に変わった事は行われていない。
外の世界に有ったカジノと相違ない。
チラッと賭け事の見学をしたがイカサマも無いまともなところだ。
これはとうとう手が尽きたか?
『先生!!今シロコちゃん達から連絡があってヘルメット団が駐車場に!!』
……どうやらアタリのようだ、そして確信は確定となる。
カラクリはこうだ。
カイザーローンが輸送したお金をカイザーカジノの窓口でチップに変え、
そのチップを受け取らずにヘルメット団は帰っていく。
少しするとカイザーローンの現金輸送車が来て、
ヘルメット団のチップを換金し大量の札束をしまい出ていった。
一旦学園に戻り全員にその事を話した。
全員が怒りの表情を浮かべている。
「そんな……カジノの換金で集金記録に乗らなくなるなんて。」
・直接のやりとりじゃなくて、カジノで勝ったお金になるからね。
このやり方なら外の監視の目は誤魔化せるだろう。
ただカイザーローンと分かる現金輸送車で行っているのは少し抜けているが。
・カジノの件と言い、相手は相当用心深い相手だ。気を引き締めて頑張ろう。
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その後、柴関ラーメンが爆発したり、ゲヘナと戦うことになったり、相手がカイザーPMCだと判明したり、ホシノが退部届を提出したりして今の状態に至る。
現在硝煙の舞う中、便利屋がカイザーPMCを一方的に攻撃する蹂躙劇が行われていた。
どうやら今回も味方してくれるようだ。
「ぐあああぁぁっ!?貴様ら、飼い犬の分際で良くも……っ!!」
「うるさいわね、そんなの知ったこっちゃないわよ!アンタとなんかより先生の方が、一緒に仕事がしやすかった、それだけの話!!」
「あはっ、雇い主を裏切る事くらい悪党として当然でしょ!!そんな事も予想できなかったの?」
生徒会副部長であるホシノが学校を去り、カイザーPMCが強制的な学園の吸収合併を行う為に軍隊とも言える兵士たちを動かした。
借金を返したとしても学校が戻らないという事実に、生徒達は戦う気力を無くしそうになったが、便利屋の檄で気力が蘇ったようだ。
いざとなれば『大人のカード』を使うつもりだったが何とかなりそうだ。
『便利屋の皆さん……』
「そうだね、悪党としては正解。」
「……お陰で目が覚めました。私達に今、迷っている時間はありません。」
「そうだよ!!何よりもまず、ホシノ先輩を取り戻さないと!!」
「くっ、この期に及んで無意味な抵抗を……よくも……!!」
無意味なものなどあるものか。
全力で駆け抜けていけばその後に意味は必ず残る。そして───
・……良くも私の大事な生徒を。ホシノのこと、返してもらうよ。
「ふ、ふざけるな先生。貴様にそんな権限が……」
・全員、戦闘開始ッ!!
そこからは一方的だった。
既に敗色ムードなあちらと違い、闘志の戻ったウチの生徒は兵士たちを倒していく。
僅かな兵士だけが残ったカイザー理事は此方を一瞥した。
あれはまだ学校の吸収合併を諦めていないのか?
「くっ……まだだ、戦闘を続行する!!」
「しぶといわね、ホシノ先輩の居場所を吐いたらどう!!?」
「黙れっ!!」
ヤケになったのか……。
その目の雰囲気からは焦りと恐怖が見え隠れしている。
恐怖?カイザーPMCの理事が?
何にせよ、ここで完全にカイザーPMCは撃退する!!
・皆、もう一息だ!!
「ん、早く退けてホシノ先輩を助ける。」
「くふふっ、眼鏡ちゃんを泣かせた事、少しは反省してもらわないとね?」
「と、とにかく撃ちます……っ!!」
再び戦闘を開始するが、もはや時間の問題だろう。
少なくともカイザー理事からホシノの居場所のヒントは得たい。
そこで気がついた。
この中でも後ろの広く戦場を伺える場所にいた為だろう。
銃声も大きくなく比較的この場では静かな環境。
音が聞こえる。
このキヴォトスに来てから聞き馴染みのない風切り音だ。
後ろから来る───?
・総員、回避!!
「えっ」
勘も良いところだがその判断に間違いは無かった。
天から落ちたものは、地面に触れると同時に爆煙を撒き散らす。
───彼女達の中心へ榴弾が降り注いだ。
離れていても顔を顰める程の爆風に衝撃。
生徒達は無事か!!?
「何だこれは!?うぐっ……」
「こちらリーダー、目標を回収。直ちに撤退する。」
「皆さん、無事ですか〜?」
「ケホッ、何なのよもーッ!?」
「先生が合図してくれるまで全く気づかなかった。」
「そうだ、先生は!?」
どうやら全員ピンピンしている。
合図したとは言え、全員無傷に近かった。
・私は大丈夫!!
『良かった……威力こそ低めでしたが先生に直撃してたらと思うと……』
あれで威力が低めなのか……
キヴォトスの人間はやはり丈夫だ。
「いや、向こうにそんな気は無かったと思う。明らかに先生を爆撃範囲から遠ざけて撃ってきた。」
「カヨコちゃんさっすがー、私も同意見かな?あくまでもカイザー理事を回収する為の撹乱みたいな。」
『引き際が鮮やかですね、恐らく追跡は不可能かと。』
そう言えばカイザー理事を担ぐ人影が見えた気がする。
もう彼らの影すら見えなくなってる。
「先生に手を出す事は、実質的に連邦生徒会にケンカ売るようなものだもの。
安易に手は出せないでしょう。」
「さすがですアル様!!」
「フフン!!」
ただ一定の存在から買うヘイトは相当なものだろう。
シャーレという看板が万能では無いことは
それはそれとしてカイザーPMCという脅威は退けた。
・追撃に警戒して一旦戻ろう。
『はい、帰ったら早速ホシノ先輩の居場所を探さないと……』
途中で便利屋と別れ、私は私のやるべき事を全うしよう。
先程の榴弾が、印象に残っていたのだろう。
私達は最後までビルの影から此方を覗く
「………。」ジィー
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傷の痛みに呻きを上げる理事を担ぐヘルメット団のリーダー。
その足の速さは並の乗用車並に出ている。
キヴォトス内でも大男を抱えてここまで動ける者は稀だ。
「ぐぅ……何故貴様達があそこに……」
「『雇い主を守りきれませんでした』なんて経歴に傷がつくと仕事がしにくくなるので。」
それは本当のことだ。
これからも外部に傭兵と繰り出される時、失敗が原因で存在を偽って活動を続けるのはデメリットしかない。
無論、それだけが理由ではない。
「(貴方のお陰で
最悪自分たちが小手調べをする予定だったが、彼らの犠牲で十分なデータを得ることができた。
オーナーが警戒するわけだ、特にあの戦術指揮は見事なものだ。
カイザー理事の回収のために、メンバー3の放った榴弾にも一早く気がついていた。
「(それに『デカグラマトン』の預言者のデータもまだですから、
稀に現れるという『デカグラマトン』の預言者。
その姿形はデータがあるものの、その戦闘力は未だ未知数。
精々判明しているのは、特殊な装甲で半端な兵器では傷すらつかない事。
故に傭兵という大義名分を生かすために
「(少なからず応援していますよ、アビドスの生徒達。虚しくとも突き進む貴方達に幸福を。)」
奇しくも
変更点
・資金洗浄の証拠取りでカジノに潜入する先生。
・冷静さを失ったカイザー理事をカラカラヘルメット団(チームⅤ)が救出。
・先生の戦闘データ、ゲットだぜ!!