Rimworld入植者(脱出済)のキヴォトス日記 作:運輸省
今回はキリがいいとこで終わらせたので短めだぜ。
《前回の誤字報告者兄貴姉貴》(敬称略)
黄色のイカ、RPG大好き、にぼし蔵、四屍詩師、00ガンダム、geardoll、りゅう_ツチホシ、ホタテ土器、geardoll
ありがとナス!
夜 プール
レーションを食べた後もプールの側で水が溜まるのを待っていたものの意外と時間がかかり、結局水が溜まる頃には日はとっぷりと暮れてしまった。
ちなみに、昼食に食べたMRE British*1の補習授業部からの評判は、
「ま、まあ美味しい……?」
「このポークソーセージと豆のトマトソース煮、少しクセがありますね……私は好きですよ?」
「あんまりおいしくない……でも、このビスケット?とピーナッツバターはまだマシかも」
「うん、美味しい。いつも食べてるレーションとは大違いだ。特に袋のまま温められるのがいい。温かい食事は士気に大きく関わるから」
「お母様の味ですわ^〜!!!」
という感じであった。
結局その後は、コハルがおねむになってしまったためお開きという事に。
「それでは、お疲れ様でした」
居室に戻り、ヒフミがそう口を開く。
「お疲れ様」
「はい、ではまた明日」
「……お疲れ様」
“向こうの部屋にいるから、何かあったらいつでも呼んでね”
「あ、私はちょっと会社に提出する報告書作りたいから、別の部屋でやっとくね」
上遠野がリュックからノートPCを取り出しながらそう言った。
「あ〜……そんなのありましたわ。どうしましょう、クソ面倒ですわね」
「どっちにしろオンラインで送んなきゃいけないから私がやっとくよ。チヨちゃんも疲れたでしょ?」
「じゃあお言葉に甘えさせて頂きます……ふぁ、ねっみ……」
千代田は欠伸を一つつくとそのままベッドにダイブして、腰の大きな羽で自らを包み込んで一瞬で寝息を立て始めた。なんだかんだ言いながら疲れていたらしい。
「もう寝たのか。早いな」
「ふふふ、コハルちゃんもですね……」
小さく言ったハナコの方を見ると、コハルも布団にくるまってスヤスヤと寝息を立てていた。
「じゃあ、ミミさんも遅くならないでくださいね?」
「もちろん、そんなにかかんないよ。じゃ、おやすみ〜」
“おやすみ”
居室のドアを開け、部屋の電気を消す。
廊下に出ると、窓から月が見えていた。時刻はもう23時を過ぎるところである。
“ミミはどこで仕事するの?”
「実はまだ決めてないんだよね。さっきは言わなかったけど、会社に出す書類の他に、これからやる用の模擬試験も作っておきたいからさ」
“あー。それなら私の部屋でやる?”
「いいの? 先生も眠いんじゃない?」
“講師が働いてるのに顧問が寝るなんてできないでしょ? 私も手伝うよ”
「んふふ、それもそうだ。じゃ、一緒にやって早めに終わらせようか」
部屋に入り、机にノートPCを広げる。
先生はその脇に椅子を持ってきた。手には一次試験の答案用紙と問題用紙がある。
「じゃあ、ちょっと待っててね。会社に出す方速攻で終わらすから」
“じゃあ私は先にどんな問題にするかだけ考えとくね”
しばらく、ノートPCのキーボード音と椅子が軋む音だけが部屋に響く。
──────
───
10分後
「こーれで……よし、送信完了っと」
“終わった? 早いね”
「まあ今日の報告だけだしね。じゃあ次は模擬試験の方を……」
メールを閉じて、文書作成ソフトを開く。
それとほぼ同時、ポケットに入れていたスマホが震えた。
スマホを取り出すと、画面には『警備部門長 藤田』の文字。
“電話?”
「うん、アヤカさんから。どうしたんだろこんな時間に。ちょっと出てくる」
“はーい”
疑問に思いながらドアを開けて廊下へ───出ようとした瞬間、ドアの前に立っていた誰かとぶつかりそうになった。
「おおっ?」
「あわわ!す、すみません!?」
「ヒフミちゃん? どうしたの扉の前で」
扉の前に立っていたのはヒフミであった。どうやら様子を見るに、扉を開けるか開けないかで迷っていたようである。
「え、えと、先生に用事が……」
「先生に? だってさ先生」
“ヒフミ? どうしたの?”
「その、夜中にすみません……なんだか眠れないといいますか……」
ヒフミがそう言いながら部屋の中に入っていったのを確認して、扉を出て廊下を歩く。
「はい、上遠野」
『ああ、夜遅くにごめんねミミちゃん、藤田です』
やはりというか、電話に出たのは藤田だ。
「いえ。それで、何かありました?」
『えーとね、確認なんだけど。ミミちゃんが出向してるとこって補習授業部って名前だったよね、確か』
「? そうですけど」
『うん、やっぱり。じゃあさ、そのメンバーに“アズサ”って名前の生徒っている?』
「……あれ? 報告書に載せてましたっけ?」
先ほど送信した報告書も含めてだが、個人のプライバシーがあるという事で個人名はぼかして作っていた。
にも関わらず、警備部門長は白洲アズサの名前を出してきた。
『いや、載ってないよ。ただ、ちょっと気になることがあってね』
「気になること、ですか」
『うん。さっきまで兄貴の病室にいて今出てきたとこなんだけど、出たとこで兄貴の独り言が聞こえてね』
──────
───
「 『
『それは私も思うけど、その前半が問題じゃない?』
「……ですね。どういう意図でその単語を並べたのか……」
『個人的には───これ、今回の第二小隊派遣も関係してるんじゃないかって思うんだよ』
「第二小隊の?」
『うん、元々不審には思ってたんだ。輸送班の装備増強ならまだ納得できるけど、実戦力を派遣どころか、駐屯させるって言うんだもん。会議の席に同席した営業部のサギちゃんの話だと、その案を出したの自体兄貴だって言うし』
「まあ、急な話だなとは思ってましたけど」
『トリニティとゲヘナの平和条約調印式、トリニティに恨みを持つっていうアリウス、そして───』
「───巡航ミサイル」
並ぶ単語の中で、これだけやたら殺意に溢れている。
『ここ最近、兄貴の様子がおかしいって話もダラダラ組から聞こえてきててね。そこにこれだったから───兄貴、何か私たちに隠し事してるんじゃないかって思っちゃってさ』
「私は入社してまだ日が浅いですし、何も言えることはないですけど……そうですね、アズサちゃんについて気になるところはあります。少し探ってみますね」
転校生であること。
やたらと軍事の知識───特に『トラップ』や『ゲリラ戦』の知識が豊富なこと、
昼間の「いつも食べてるレーションとは大違いだ」という発言。
気になるところを挙げればキリが無い。
『うん、お願い。あっ、あとここからが本題なんだけどさ』
「はい?」
『今からアビドスに戻って来れる? 明日の朝『笛吹き男』の討伐作戦やるんだけど』
「は?」
『30分後到着の予定で航空輸送班のブラックホークがそっちに向かってるからさ、今から送る座標に間に合うように来てね!じゃっ』
「は? いや、ちょっと待っ……切れたし。は???」
そういえば思い出した。
普段は至って普通なので忘れがちだが、藤田アヤカ警備部門長もしっかり元ゲヘナ生なのである。
「トリニティとゲヘナの確執ってこういうところから始まってるんじゃねえのか」という思考をしながら、千代田を叩き起こすべく暗闇の廊下を走り始めた。
予備自衛官補の訓練でドーランを顔に死ぬほど塗ってきました。楽しかったです(小並感)
タイトルは急な呼び出しを受けての田千代(クソネミ)の感想となってます。
あと、今回の話に合わせて笛吹き男編12話の描写を一部変更してますのでご了承くださいませ^〜!!!(描写修正お嬢様)