今夏の甲子園に出場した広陵高校野球部(広陵高校硬式野球部の公式インスタグラムより)

胸のあたりを2発、小突いた

――今年1月、X君が部内で下級生(以下、A君)に対し暴行事件を起こし、最終的にA君は転校という形になりました。なぜ、暴行を働いてしまったのか。経緯を聞かせてください。

X君:きっかけは、A君が部則で禁止されているカップ麺を寮で食べていたのを知ったことです。A君は、カップ麺以外にも、お菓子を複数回寮に持ち込むなどして食べていたようだったので、A君と偶然一対一で顔を合わせた際、「なんで食べたの?」と私が聞いたところ、「食べてしまいました」という答えが返ってきました。的を射ていない回答と反省の言葉がなかったことに、私は「何してんだよ」と淡々とした口調で言い、彼の肩を平手で軽く押してしまいました。このとき、A君が後ろに倒れるといったことは一切ありませんでした。

カップ麺やお菓子といったものは、体が資本のスポーツマンには相応しくないということもありますが、広陵野球部のモットーである「公平平等」とも関係があります。親や友人がたくさん差し入れをしてくれる部員はカップ麺などを食べることができる一方で、そうではない部員はあまり食べることができないという不平等が起こるので、差し入れが禁止されているのです。同様の理由から、現金についても、部員への直接の差し入れが禁止されており、寮監の管理のもと、一度に所持できる金額も制限されています。

広陵高校野球部の寮(学校の公式HPより)
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ただその日は、寮の消灯時間である午後10時半が迫っていたので、カップ麺などの差し入れが禁止されている理由を説明して、A君とのやり取りはそこで終わりました。

しかし、A君が本当に反省したのか気になった私は、翌日の朝食後に彼を呼び出し、「昨日の件は反省したんか?」と一対一で聞いてみました。すると「反省しています、なんでも舐められます」と言うので、私はその場の雰囲気を和ませる意図のもと、冗談交じりで、「靴の裏舐めれるんか?」、「便器や○○(他の部員名)のチンコ舐められるくらい反省したんか?」と聞きました。

これは、あくまでもA君が「なんでも舐められます」と発言したことに対して、じゃあ靴の裏といったところまで舐めることができるのかと比喩的に発言したもので、本当に靴の裏などを舐めることを強要するような意図はまったくありませんでした。

また、A君を怒鳴ったり、強い口調で責め立てることもしていません。A君も冗談だとわかったからか、「靴箱舐めれます」と答え、反省したように見えたので、「じゃあわかったよ。もういいわ」と言い、その場を終わらせました。

しかしその後、A君と同学年の部員から、A君が「なんでカップ麺を食べちゃいけないんだ」と不満を漏らしていることを伝え聞きました。また、偶然一対一で対面した際にもA君が「なんで食べれないんですか?」と歯向かうような態度で言ってきたため、私は反省していなかったA君を正座させ、胸のあたりを二発ほどグーで軽く小突いてしまいました。このとき、A君を蹴ったことはなく、また小突いた際にA君が後ろに倒れるといったことはありませんでした。

甲子園出場と優勝には部が一丸となる必要があるため、A君の和を乱すような行動に感情的になってしまいました。ただ、手を出してしまったのは言い訳できることではありません。

しかし、繰り返しますが、100発以上殴ったり、性器を舐めることを強要したことは誓ってありません。

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