「うへ~、どうしたの先生?急に呼び出しなんかしちゃって。」
<スティーブ>これに関して洗いざらい話してもらいたい。(退部届の書類を渡す)
「いつの間にこれを‥‥‥!盗ったのシロコちゃんだよね?全くシロコちゃんったら‥‥‥。先生、きちんとシロコちゃんを叱っといてよ~?あのままだと大悪党になってもおかしくないんだからー。」
退部届を渡すとあからさまにシロコの方に論点をずらしてきたホシノ。
マイクラ人狼でよくある
<スティーブ>論点ずらしても無駄。もう一度言う、洗いざらい話して。
「‥‥‥。」
「話をそらしても無駄かー‥‥‥。逃がしてくれそうには━━『<スティーブ>無理だね。』 ないよね~?」
「‥‥‥はぁ、仕方ないなぁ。良いよ、話す。面と向かってもなんだし、ちょっとその辺一緒に歩かない?」
<スティーブ>良いよ、逃げたら容赦しないけど。*1
そうして、ホシノとスティーブはマインクラフターによって改造された廊下に出た。
「…ここも砂だらけだったけど今となっては新品じゃぁ~ん‥‥‥。先生が一からやったんだよね?」
<スティーブ>yes、ついマインクラフターとしての衝動に駆られた。
「あのさ、先生。シロコちゃんから聞いたんだけど‥‥‥マインクラフターって死んでも生き返るの?」
<スティーブ>クラフターが望めば何度でも、ハードコアは例外だけど。
「‥‥‥そっかぁ。」
ホシノはおもむろに悲しげな表情をする。
まるで誰かがマインクラフターだったら良かったのにという表情だ。
<スティーブ>ひとつ、話をしようか。
あんまり話したくはなかったけど、あのマインクラフターの話をするか。
<スティーブ>あるマインクラフターが居た。そのクラフターはとにかく好戦的でPVPもほとんど勝ちまくって、数々の伝説を残した。
ホント、あの人は凄かったと、スティーブは誇らしげに言う。
ダイヤのツルハシと最低限の装備だけで敵を8キル、Bedwarsで1500連勝し、チーム離脱後、そのチームは1800連勝という未だに超えられていない壁を創り上げた。
他にもバトルロワイヤルで相手がチーミングしても大暴れして200人以上のクラフターの半数を撃破。
これ以上にも彼の残した伝説があった。
「先生がそんだけ言うんだったらすごい人だったんだね。でも…何で過去形なの?」
<スティーブ>そんな彼だったけど、ある日を境にリスポーンしなくなった。この世界で言うのであれば本当の死を迎えた。
「‥‥‥え?」
<スティーブ>将来有望だったクラフターが本当の死を迎えて、大半のクラフターは悲しんだ。もちろん俺も。
あるクラフターはハイピクセルに銅像を作って、またあるクラフターはこう言った。
『technoblade never dies』と。
それぐらいあのクラフターは他のクラフターからも慕われていた。
そして、最後の最後までクラフターたちに寄り添っていた。
スティーブも彼の存在を思い出すために飼っていたブタに金を主軸として鉱石を用いて作った王冠を被せているぐらいだ。
<スティーブ>マインクラフターは死を軽視してる。だけど、ただ軽視している訳でもない。次の、また次の経験・冒険・サバイバルに活かそうとしている。だから決して彼の死を軽視してはダメ。そう何度も色々な形でマインクラフターに伝えてるんだ。
「‥‥‥。」
ホシノは黙り込んだ。
スティーブらマインクラフターが死というものを軽視し過ぎていると思っていた。*2
だけど、実際は本当の死を知っていた。
その人の残したものを伝えようとしていることも。
ここでホシノはスティーブにすべて話すことを決意した。
「‥‥‥先生。洗いざらい話すよ。私は2年前から、『黒服』と呼ばれる奴から借金を半分減らすから企業に属する提案をされてたんだ。」
「それは誰から見たって破格の条件だった。でも、当時は私が居なくなったらアビドス高校が崩壊するって思ってたからこそ、ずっと断ってたけど‥‥‥あいつら、PMCで使える人材を集めてるみたい。」
<スティーブ>『黒服』の特徴、何でも良い。情報が欲しい。
「あいつの正体は知らない…キヴォトスでは見かけない見た目で体が真っ黒でスーツを着込んだ、片眼が光ってるようなゾッとする見た目をしていた。先生は何か心当たりはある?」
<スティーブ>ある。けど服装が一致しない。
スティーブには心当たりがあった。
『エンダーマン』、独自のコミュニティを築いているとされる特殊な中立モブ。
ある
ありえるとすればそう言う世界のエンダーマンの類だ。
スティーブはそう考察した。
「まぁ、もうアビドスの借金は無くなったからこの提案に乗る気はないよ。後でその紙捨てといて。」
恐らくこれは本心だ。
なら、こちらからも話をしよう。
<スティーブ>知ってたらでいいんだけど、その『黒服』の居場所って知ってる?
とある廃墟の中黒服は静かにたたずんでいた。
「おや、今日はもう客人は来ないはずでしたが‥‥‥。」
ガチャン
ドアが開く。
そこから四角い人型が入って来た。
「まさか、あなたがやって来るとは。スティーブ先生。」
<スティーブ>へぇ、まさかキヴォトスにエンダーマンの亜種が居るなんてね。
長身の黒い人型にへロブラインに近しい目。
どう見たってエンダーマンの亜種だ。
まさか、キヴォトスで独自のコミュニティを築きあげていたなんて。
"あの本"の内容は本当だったんのだなとスティーブは感激する。
「何か勘違いをされているようですが…まあ、いいでしょう。立ち話もあれですのでどうぞ、そこに座ってください。」
スティーブは椅子の上でシフトする。
黒服も一瞬動揺したそぶりも見せたが、話を切り出した。
「‥‥‥あなたのことは知っています、連邦生徒会長が呼び出した不可解な存在の一部。あのオーパーツ『シッテムの箱』の主であり、連邦捜査部『シャーレの先生』そして、20年以上
へぇ、
「あなたの事を過小評価する者もいる*3ようですが、私たちは違います。」
<スティーブ>随分と過大評価するんだね。
「‥‥‥まず、はっきりさせておきましょう。私
<スティーブ>まず、君たちの組織から聞きたい。どうせカイザーじゃないんでしょ。協力するかは後で。
「‥‥‥おっと、自己紹介がまだでしたね。私たちは貴方と同じ、キヴォトス外部の者‥‥ですが、あなたの箱庭とはまた別の違った領域の存在です。名を『ゲマトリア』、まあ借りものの名前ですがね。そして、私の名前は『黒服』とでも。以後お見知りおきを。」
ゲマトリア、マインクラフター言語、ヘブライ語で数秘術。*4
恐らくはSCP財団*5のような研究者集団なのだろう。
<スティーブ>大方目的はホシノの研究かい?
「ええ、『
用語は分からないが実験内容は何となくは理解できたが、聞いていると意外とちっぽけだなと思う。
やっていることが何と言うか、ありきたりな材料でへロブラインを召喚しようとしてる、オカルト好きなクラフターがやってそうなことだから。
軍事部なんかTNTキャノンの主砲を自らくらいに行って何度も死んでリスポーンするし、化学班なんかウランとかの危険物質をクラフターの家に置いて反応を見たりとかする。
無謀な挑戦だと思うがな、この黒服の言う実験は。我々でももうちょいマシな研究するぞ。
「あの…さっきから水バケツを執拗に持っているのは私をその『エンダーマン』と誤認しているからですか?」
<スティーブ>あ、違うんだ。(水バケツをしまう)*6
「一応お聞きしますが、我々ゲマトリアと協力するつもりはありませんか?」
<スティーブ>興味がない。*7
「左様ですか‥‥‥。では、真理と秘儀を得られるこの提案を断ってまで、あなたがここキヴォトスで何を追求するおつもりですか?」
<スティーブ>さぁ?あって進捗と実績で経験値をためることぐらい。それ以外は特に決めていない。
「‥‥ほう?ではなぜアビドスを救ったのですか?」
<スティーブ>ほぼ成り行き。後俺はあくまで自分勝手に、好きなように建築と提案をしただけだね、言うなれば自分勝手ってやつ?
「‥‥‥やはり、我々とは行動原理そのものが違いますね‥‥‥。責任というものを考えずに自分勝手に行動し、見返りを求めることもあれば求めない時もある…時にはテクスチャを無視して生徒にすら危害を加えることもいとわないその思考‥‥‥実に『解釈違いな不可解な者』ですね。」
「認めましょう、私の完敗です。まさか、先生のテクスチャをほぼ使うことなく原初よりも最善の結果を出すとは‥‥‥。」
<スティーブ>話が終わったんなら帰るけど良い?あ、カイザーとの協力はもうやめた方が良いよ。僕の"友人たち"が君を敵と誤認しかけないから。
「ええ、負かされたのもありますので、私はこれで手を引きます。最後にスティーブ先生。‥‥‥ゲマトリアは、あなたのことをずっと見ていますよ。」
<スティーブ>見るぐらいだったら構わんよ。
そうして、スティーブは一室から
「クックックッ‥‥実に面白い方ですね。そして、あの者がマダムと敵対した暁には恐らくマダムの方が一方的にやられるでしょうね…。」
黒服は暗い一室でスティーブに対する興味が湧くと同時に、今後敵対しそうなマダムの末路が思い浮かんでしまい、気の毒に思うのだった。
あの黒服とか言うエンダーマン、ではなかった奴との会話を済ませ、対策委員会にメッセージを送っておいた。
内容は‥‥‥
『なんか癪だしカイザー潰す☆』
これを朝一みた対策委員会は口を大きくぽっかりと開けてしばらく思考が停止してしまうのだった。
マインクラフターとは敵対してはいけない(教訓)
用語解説:
ハイピクセル…JAVA版に存在するサーバー。現在公開中のマインクラフトのサーバーの中で最大のサーバーである。4つのギネス世界記録を保持している。ベッドウォーズやマーダーミステリーなどが有名。
Technoblade…アメリカのマイクラ実況者。主にハイピクセルでの活動が多く、活動の過程で多くの伝説を残したマインクラフターの1人。特にPVPのセンスがすごく、今でも活動しているDreamに勝つほど。そんな将来有望なTechnoblade氏だったが、2022年に闘病生活の末、ステージ4の癌でこの世を去った。彼の死後マイクラの製作元の会社は「Technoblade never die!(Technobladeは決して死なない)」のメッセージを表示させるテキスト文の追加、ブタの頭に王冠を載せるなど彼を認めている。
あの本(多分これ知ってる人ほとんどいないと思う。)…小説版マインクラフト『はじまりの島』に登場する『野生の生き物』と呼ばれる作者不明の本のこと。その本の内容に「エンダーマンは世界を築いている」と謎めいた話ある。
マイクラ人狼…文字通りマイクラで人狼ゲームをすること。有名どころで言えばグループ系youtuberのWhiteTails氏原案の『人狼RPG』やShoboSuke氏原案の『マイクラ人狼-TCTHC』などがある。
次回、VSカイザー&ビナー 『フルボッコだドン!』
エデン4章で蓄音機から流す曲の投票
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