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第5章 ローマで休日を過ごしたいけど――海に山に大忙しの夏
第35話 軽井沢の休日~男たちの成果
翌日運転があるエルザ、彩佳、美咲と大学生の中に取り残されて気まずくなったらしい美希がそれぞれの部屋に戻った後、由実に退かされてお預け状態だった香とヤッて、その晩は疲れてそのまま眠ってしまった。
☆☆☆☆☆
目が覚めた。
体が重たいものに乗っかられていてそれに温かい。
運転組はそれぞれの部屋に帰っていったから新幹線組が泊まっていったのだろう、肉布団がなかなか気持ちいい。
顔の前はぷにぷにで真っ暗だが、視界の端にはカーテンから透ける太陽の光が入ってきている。
顔をぷにぷにに押しつけてみた……どうやら由実のおっぱいらしい。
胸に顔を埋めていると股間の方に徐々に血液が集まり始め、同時にそれが手で握られているような感じがした。
由実の胸から顔を上げて俺の体の上に乗っていた遥を退かし、股間から延びる腕を追っていくと香がいた。
となると残りの瑛梨花は……
「おはよう満宏さん」
声が聞こえた方へ向くと、シングルベッドに座った瑛梨花がいた。
瑛梨花は一度自分の部屋に戻っていたようで、裸や寝間着ではなく紺色の膝丈ワンピースを着ている。
「……おはよう。今何時だ?」
「ん?11時だよ?」
「11時か……え?11時!?」
俺が大声を上げて飛び起きたせいで、残りの裸で寝ていた三人も何事だと起き出す。
俺は車の運転をして東京に戻るために、7時には起きて9時に軽井沢を出発する予定だったのだ。
慌てて着替えと荷物を詰めようとベッドから降りると、部屋にあったはずの荷物は全て消えていて、ソファに着替えのTシャツとズボンとパンツ、そして財布、スマホ、置き手紙が置いてあるだけだった。
『満宏君、みんなと新幹線に乗って帰ってきてください。荷物は全部車に積んでいます。夕方6時に東京駅に迎えに行きます。それからみんなにこれを飲ませてあげてね。 エルザ、彩佳、美咲』
俺が疲れて爆睡してたから起こさないで放っておいてくれたんだろうが、まさか置いて行かれるとは。
それと、置き手紙にはみんなに何かを飲ませろって書いてあったけど何も置いてないぞ、何を飲ませればいいんだろうか。
「満宏くん、どうしたの?」
「……みんなに置いて行かれた。新幹線で帰ってこいとさ」
「そうなんだ、やったね!これでまだまだみっきーとイチャイチャできる!」
「みっつん!昨日エッチしてないし、後期始まるまでしばらく会えないから私も!」
「満宏くん!私もしたいよー」
みんなに求められて嬉しいが、さすがにこのまま流されるわけにはいかない。
「おいちょっと待てって。香はいいけど、由実と遥はまずいだろ。今更すぎるけどさ」
「どうして私だけいいの?」
「だって香は普段から避妊してるんだろ?」
香は俺との関係が始まって比較的すぐから薬を飲んでいるそうだ。
「あ、由実さ、昨日ゴム持ってたよな?持ってこいよ」
「えー嫌だよ!生でしようよ満宏くん!昨日言ったでしょ?私大丈夫な日だよ?」
「満宏さん、これ見て。ソファに置き手紙と一緒に置いてあったよ」
瑛梨花が手に何か持って振っている。
カサカサと音がするが、シートに包装された錠剤のようだ。
「あっ。みっきー、これアフターピルだよ!エルザさんたちこれ置いて行ってくれたんだね!」
「そうなの?ならみんな中出しでも安心だね、みっつん!」
「やったー!満宏くん早くぅ~!」
「じゃあ、みっきーの中身を搾り取っちゃえ!」
「「おーっ!!!」」
香にベッドに引っ張られて押し倒されると、腹には由実が、脚には遥が向かい合って跨がっている。
ノーマル状態の俺の息子を、向かい合った二人が四本の手を使って勃たせようと竿や玉をにぎにぎさわさわと弄り始めた。
そういえば、瑛梨花も初日の夜にエルザと彩佳から緊急用のをもらったって言ってたけど、常用のも緊急用のも確か薬局とかでは買えなくて医者の処方箋が必要なんだったよな。
それとも今の時代だと案外ネットでも買えるんだろうか。
みんなに膣内に射精させてもらっているんだから、俺としてもきちんと知っておかないといけないな。
「ほら、瑛梨花も無関心装わなくていいからみっきーとエッチしよ!」
「ちょっと、香ったら!私もう着替えてるんだよ!」
香は隣のベッドに腰掛けていた瑛梨花も引っ張ってこちらに連れてくると、着ていたワンピースを脱がせてソファに放った。
そのまま出発するギリギリまでみんなに散々搾り取られた後、きっちり薬を飲んでもらってからシャワーを浴びて、身支度を整えた。
その後は保養所までタクシーを呼んで駅に向かい、6時に間に合う新幹線に乗って軽井沢を出発した。
保養所の外に出たときの軽井沢の新鮮な空気はしばらく忘れないだろう。
なにしろ部屋中に飛び散った精液と愛液まみれの空気の中にずっといたのだ。
部屋の掃除をする人には本当に申し訳ない。
新幹線ではみんなすぐに眠ってしまい、東京駅に着いた時には俺は右隣に座っていた由実にもたれ掛っていて、左隣に座っていた香はいつの間にか肘掛けを上げていて、すごく苦しそうな姿勢なのだが俺の股間に顔を突っ込んで寝ていた。
香は涎を垂らしていて、立ち上がるとまるで小便を漏らしたようにズボンに濡れたシミができてしまっていた。
横の通路を通った人たちはこんな俺たちを見てどう思ったのだろうか。
☆☆☆☆☆
東京駅でみんなと別れたあとは、美咲が運転する迎えの車に乗って家に着いた。
玄関のドアを開けて出迎えてくれたのはエルザでも彩佳でも美希でも弟たちでもなく、夏休みから戻ってきていた翔輝だった。
「よ!おかえり満宏」
「おう、ただいま」
「翔輝さん、ずっと満宏さまのことを待っていたんですよ?なんでも『互いの成果を報告したい』とかで」
「そうだぞ!夕飯食べ終わったら俺の部屋来いよな!」
「ああ、わかったよ」
軽井沢に行っている間に家の改修が全て終わったようで、部屋のドアを開けるといつもならいるはずの悠希と健太の姿はなかった。
なんとなく寂しさが湧いてきたところで、悠希と健太が自分の部屋からやってきた。
「兄たんおかえりなさい!」
「にぃたんおかえり!」
「おう!ただいま」
「にぃたんがぐっすり寝てるからって置いてきたんでしゅよ!」
「そうだったのか。ごめんな」
「それより、にぃたんと一緒の部屋じゃなくなって寂しくなりましゅねー」
「そうか?俺はお前たちがいなくなってすっごく嬉しいけどな!騒がしくなくなって静かに過ごせるよ」
「「酷いでしゅね!!」」
ぷーっと膨らんだ二人の頬を指で潰してやりたい。
「そういやそっちの部屋には風呂もついてるんだろ?これで過去を掘り返されなくて済むようになったな」
「うっ……そうでした。悔しい!でも、たまにお風呂に乱入しに行きましゅよ!」
「来んでいいわ!」
「まあでもリビングはここでしゅしねっ!」
「そ、そうだったな……でも確か話をするのは風呂だけって約束だったよな?」
「ぐぅ……」
そんな約束をしたかは正直覚えていない。
☆☆☆☆☆
夕食をみんなで食べ終わった後、俺は翔輝の部屋へと向かった。
椅子に座って待っていると、後片付けを終えた翔輝がきて俺の向かいに座る。
「お疲れ。いつもありがとな」
「これが仕事だからな。それより軽井沢はどうだったよ?なんだかげっそりしてないか?」
ニヤニヤしている辺り翔輝はあっちの話題を期待しているらしいが、最初はわざと無視してみる。
「いやー楽しかったぞ。テニスしたり買い物したり動き回って疲れたけどな」
「大学のサークル仲間も一緒に行ったんだろ?たしか全員女だって言ってたよな?何人の相手してやったんだ?」
話題を戻された。
仕方がない、付き合うか。
「うーん。サークルが四人だろ?それでこっちから四人だから――」
「八人か!うひょー!そりゃげっそりするわな。一体何発してきたんだ?」
翔輝は座っていた椅子から立ち上がると俺の背後にまわり、ゆっくり肩を揉み始めた……力強くて結構気持ちいい。
「どうだろうなー。うーん……20とか30ちょっとくらいじゃないかな」
「すげーな!4日間で八人だろ?30ちょっととしたら、4×8=32……みんなに一日一発くらいか?」
「んー、まあ平均したらそんなくらいになるのか」
「いやあ、さっきの飯で気遣ってやれなくて悪かったな。明日の朝は精がつくもんをたっぷり出してやるからな!」
「あ、ありがとな……それより、そっちはどうだったんだよ?」
以前俺がくっつけた小林早夜理さんとの仲が気になった。
翔輝は肩揉みをやめるとさっきまで座っていた椅子に戻る。
「おう!よく聞いてくれたな満宏!先週金曜午後からのこの休みの約1週間、俺は早夜理さんと3回デートに行った!」
「ほお。それで?」
「……未だ童貞でありますっ!軍曹!」
俺に向かって敬礼するな。
俺は軍曹じゃねえ。
「なんでだよ」
「だってワルドーに映画館に渋谷だぞ?どこにそんなチャンスがあるってんだ」
「いくらでもあるだろ。多目的トイレに連れ込んだり映画館だったら暗いし、渋谷ならホテルいっぱいあるだろうが」
「暗いからって映画館でヤレないだろ?」
「俺ヤッたことあるぞ?」
「マジかよ。軍曹さすがっす!いやーそれにしてもとんでもないな」
早乙女に撮られた香との行為をふと思い出した。
あの時は周りに人が少なかったからできたというのもあるのだろう、これを童貞翔輝に勧めるのはさすがに無理があったか。
「言われてみれば確かにとんでもないよな。いや、なら渋谷だろ。なんでホテル行かなかったんだよ」
「いやさ、思ったんだけど付き合いたてのデートでホテル行くか?」
「うーん。まあ確かにな。あ、外でホテル連れて行けないなら、おうちデートにすればいいんじゃないか?翔輝が早夜理さんの家にデートしに行けば逃げられないだろ?」
「おーなるほど。さすが軍曹、冴えてる!」
「だろ?じゃあ、次はがんばれよ――」
「おいおい軍曹どこ行くんすか!」
そろそろ部屋に戻ろうと思ったところで翔輝に引き留められた。
「もっと話聞かせてくださいよっ!軍曹をお手本にして俺成長しますから」
「なあその呼び方はやめろよ。俺、軍曹じゃないから」
「ハハハ、わかったよ。じゃあエロ師匠、俺に参考になるようなの教えてくれよ」
「……軍曹でいいわ」
しばらくいろいろと話をさせられた。馬鹿馬鹿しいやら恥ずかしいやら。
それこそいつものようにニヤニヤしながら聞いてくれればいいのに、なぜか真剣な顔つきになってるから余計変な気分になった。
「そういやさ、話変わるけどここの隣が空き部屋になっただろ?俺のオナネタどうしてくれるんだよ!」
元々このシェフの仮眠部屋の隣はメイドの待機部屋で、時々その部屋で彩佳や美咲と遊んでいたのだが、家の改修によってメイドの部屋が5階に移動したため今は空き部屋になっていた。
「んなの知らねーよ。あの寝取られDVDでも見てろよ!」
「ね、寝取られ……ちっ、お前に見られてたか。くっ!生のネタでやってたらもうDVDなんかに戻れないだろ!とっくの昔に捨てちまったよ!なあ何とかならないか?」
「俺にどうしろって」
「たまにでいいからさ、前みたいに隣の部屋でヤッてくれよ。寝取られ関係ねーけどさ」
「なんでそうなるんだよ……」
中学生高校生ならまだしも、この歳になって同年代の同性童貞にこんな話をしているかと思うと本当に恥ずかしくなった。
☆☆☆☆☆
翔輝の部屋から出て自分の部屋に戻ると、ソファに美希が座っていた。
「ミツくん!撮った写真、パソコンに入れたから見ようよ!」
どうやら軽井沢で美希が撮影した写真を俺と一緒に見るために待っていたらしい。
たまたま部屋にいた美咲も誘って三人でパソコンの画面を見つめた。
集合写真を始めテニスをしている写真、街中の風景、食事中の写真なんかが続く中、段々となぜか女性陣の胸部のアップ写真が増えていく。
「おい美希、これは何なんだ?」
「うっ……どうすればおっぱいが大きくなるかなーって考えてたらいつの間にか撮ってたみたい」
「……そんなに気にしてたのか」
「気にしなくて大丈夫ですよ。満宏さまは美希さんのおっぱいも好きですよね?」
「ああもちろんだ。前も言っただろ?確かに大きいのも好きだけど、俺は美希のおっぱいだから好きなんだよ。な、だから気にしなくていいんだぞ。でも、前より膨らんできてないか?」
「えっ、そうかなぁ?」
「言われてみれば確かにそうですね。前はこんなにメイド服の胸元がパツパツしてなかったですよね。やっぱり美希さんの胸大きくなってきてますよ!」
すごく言葉では表現しにくい感じだが、でも以前より確実に膨らみが出てきたように見えた。
「やっぱり俺のおっぱいマッサージが効いてきてるんだな。よし、今からもっと揉んでもっともっと大きくしてやるよ!」
「きゃっ!ミツくんっ!」
「ふふふっ、本当に仲が良いんですね。羨ましいです。なら私も美希さんの胸を大きくするの手伝います!」
「美咲さんまでぇ!きゃぁ!」
俺と美咲は美希の胸に手を伸ばすと、大きくなるようにと願いながらむにむにと揉んだ。
☆☆☆☆☆
写真を見た後は風呂に入った。
今日は一人で入浴したが、明日以降は時々メイド四人のうちの数人ずつが風呂に同伴するらしい。
つまり今後、時々とはいえ俺はメイドに体を洗われることになるのだ。
いつの時代の話だよと思いつついろいろ想像してしまい、昼過ぎまで散々酷使したはずのあそこが節操なく大きくなってしまった。
そういえばさっき悠希や健太も時々乱入しに来ると言っていたし、落ち着いて入浴できるのは果たして週に何回になるのか。
風呂から上がると、個室を持ったはずの悠希がソファに座ってテレビを見ていた。
「ん?悠希こんなところでどうした?」
「一緒にお風呂入ろうと思ってたらにぃたんがもう入ってたから、自分の部屋でさっと入ってきて待ってまちた」
「そうか。早速風呂に乱入しには来なかったんだな」
「……あ、なるほど。忘れてまちた」
「で、なんか用か?」
「別に。一人でテレビ見てても面白くなくて来ただけでしゅ」
「そうか」
「あ、トイレ行ってきましゅね!」
悠希がトイレに行ったところで、俺もソファに座ってテレビを見ることにした。
するとすぐにテーブルの上に置いてあった悠希のスマホが鳴った。
「おい悠希、電話だぞ!」
「代わりに出てくだしゃい!」
トイレからそう叫ばれたため電話に出てみると、悠希の友達からだった。
俺が出たことに悠希の友達は最初びっくりしていたが、用件を伝えておくと話すと落ち着いて話をしてくれた。
電話を切ったあと、ロックが外れた状態の悠希のスマホを見て、ふと中身を見てみたくなった。
今時の中学生はどんな風に使っているのか興味が出てきたからだ。
しばらく戻ってこないだろうから少しくらいなら見れるだろうと思ったのもある。
まずは通話とメールの履歴、普通に学校の友達が多いようだ。
次に画像フォルダを開けた時、衝撃が走った。
画像フォルダにあったのは、そこの天蓋ベッドで寝ている俺の写真だった。
どうやら誰かとヤッた後の朝方のようで、裸でなんと朝勃ちまで写っているではないか。
さらにフォルダを遡っていくと俺と彩佳や美咲、美希やエルザと交わっている画像が大量に保存されていた。
次に目に入ったのは動画データだった。
少し怖かったが音量を小さくして再生してみることにした。
『嫌っ!あっ!あっ!満宏くん!痛いっ!』
『うるせえ!黙れ!』
――パン!パン!パン!
画面は暗いままだったが、かすかに聞こえるこの音には聞き覚えがある。
昨日の夜、俺が由実を襲っていた時の音だ。
トイレを流す音が聞こえ、慌てて再生を止めるとスマホをテーブルに戻した。
「にぃたん、誰からの電話でした?」
「……ん?ああ、佐々木君から明日遊ぼうって電話だったぞ」
「わかりまちた。ん?にぃたん大丈夫でしゅか?」
「ん?」
「なんだか疲れてるみたいで、顔色悪いでしゅよ。早く寝た方がいいでしゅね」
疲れているつもりはなかったが、たぶん今の画像フォルダを見たせいで顔が青ざめているのかもしれない。
「そ、そうだな……じゃあ寝るよ。おやすみ」
「おやしゅみなしゃい!」
悠希はテーブルに置かれたスマホを持って自室に戻っていった。
……弟に画像と音声が撮られていた。
まあ、軽井沢で部屋には行かないから楽しめと言われた時点で気づかれていたわけだし、知られるのも見られるのも今さらなのかもしれない……
ただやっぱり実際に見られていたと思うと恥ずかしい。
ベッドに入って、これから弟たちとどう接していくか悩んでいたところにLINEの着信音が鳴った。
送り主は香。
『今度うちの地元に遊びに来ない?』
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